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ひそひそ昔話

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20歳前後までの忘れ去られた記憶を手繰り寄せて、話します。恥ずかしいので、ひそひそ喋るから耳を近づけて読んであげてください。
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2020年9月の記事一覧

ひそひそ昔話-その13 僕たちは簡単には、立派な人間にはなれない-

卒業式後のパーティでは、学生も卒業生も先生たちも一緒くたになって、お酒やオードブル料理をつついていた。僕は節目のパーティというものが割合好きで、年中なにか“節目”を刻んでパーティをしたらどうかと思う方だ。それで発泡酒片手に一つのテーブルからもう一つのテーブルへと渡り歩きながら、親しかったりそうでもなかったりした人と挨拶を交わしていた。どうせほとんどが今後一生会わないような人々だ。 学科長の教授の挨拶が始まると言うんで、僕らはステージに注目することとなった。 額に深い皺を刻んだ