50年前の予言?

ほぼ50年前、小学生の時に読んだ本をネットで見つけ取り寄せた。「人の住む星、エコロジー入門、1972年刷」というNHKで放送した特集を書き下ろした本だった。

まだ、エコロジーという言葉が使われ始めた頃。宇宙船地球号というコピー(?)も同時に今風に言うとバズっていた。

印象的なのは第一章で、人類は地球に住めなくなっても他の星に移住できない理由が説得力ある説明で書いてあった事だ。

アポロ11号が月に行ってまだ3年も経っていない頃、21世紀には人類はなんでもできて車は空を飛んでるという鉄腕アトム世代へ、地球の大切さを説くところから始まる。

水、炭酸ガス、海、森林、土、食物連鎖について説かれ、最終章は、解決策らしい提案がある。

私の記憶では、解決法のところに、材木を積んだトラックの話があったような気がしていた。

国道をほとんど同じ材木を積んだトラックがすれ違うのは、エネルギーの無駄使いではないか?人類がもう少し賢く進化したら、必要な物を最短距離で取引できるのでそうやって無駄を省き資源の浪費と汚染を減らせばいいと言う提案があった。

これをよく憶えている。

でも、入手した本にはその部分が無かった。そう言えば活字も小さく漢字も多い。

ひょっとして、子供向きに書かれたバージョンがあってそれを私は読んだのかもしれない。なぜならその部分以外はほとんど記憶通りの内容だった。

面白いのは、1970年代に36億人だった世界人口が2000年には人口爆発で75億人になると宇宙船地球号は大変な事になる。産児制限の提案もあった。せめて55億人くらいが定員だという指摘。

この時の試算だと50年後は、途上国人口も先進国並みのエネルギー消費する試算なのでそうなったと思う。

現在の世界人口は78億人。

コロナ禍が定員オーバーのサインでないことを祈る。

CO2問題が世界的なテーマになっている。消極的だった米中が化石燃料から電力へ国力のウェイトを転換したのがその理由だと思う。

でも内容は、欧米中の政治的な思惑や経済的な利害の産物であり、公平で科学的な目標や規制を共有できているとは言えない。

インターネットの高度化は、本来なら材木を積んだトラックがすれ違う事を防ぐ為のエコシステムであるべきなのに、不要不急の小口配送を増やしただけに終わっている。

残念ながら火星には移住できない。

小学生の頃、アポロが月に行った映像を見て、そのあと長蛇の列に並んで大阪万博で月の石を見て、21世紀にはひょっとしたら月旅行くらいできるかもしれないと思っていた少年は多いと思います。

少し前に、安田さんが8歳くらいで人生終わったんじゃ無いかってコメントされていましたが、逆なような同じような感覚を覚えます。

それは、8歳くらいから自分は何も変わっていない。

少年のような感覚を持ったまま大人になったという表現は、褒め言葉にも貶し言葉にも使われますが、まぁ世間様に合わせながら生きながらえているので、外からは変わったように見えても、たぶん芯の部分は何も変わらず、中二病どころか、小四病のまま月旅行を夢見ているかもしれません。

まぁ月旅行の代わりに、旧車買いや一人旅や変なベンチャー風小型株を小遣い程度に買いながら、損を増やしてパチンコよりもいいかなあ?なんて自分を慰めている人は多いかもしれません。

(そらお前やろ!  イヤちゃいますけど)

という前置きはこれくらいにして。

50年前のエコロジー本の内容とちょっと前にNPでも紹介されていた新資本主義の本の内容の問題提起はほとんど同じです。

どちらも地球の問題は、個々のテクノロジーで解決できないので、総合的なバランスを取る仕組みが必要だと言っています。

50年間人類的な問題はテクノロジーで解決してきました。大気汚染も、農薬の慢性毒性も、省エネ技術も、今の再生可能エネルギーもその進化版です。

でも、水力も地熱も風力も太陽光パネルも自然を一部破壊して建設されます。

そうやって作った電気でリニアや大型SUVを走らせる矛盾はあまり指摘されない。

インターネットは、需給の調整に使われず、欲望の肥大に使われて、結果格差を拡大させている。

そんな時のコロナ危機。

50年前の本が指摘した世界人口75億人を超えた異変なのか?

ワクチンで解決したらいいのですが、インドやドイツやオレゴンのデータを見るとまだワクチンで間に合うかは未定ですね。

インドの100万人当たりの感染者は、欧米どころか日本よりもずっと少なかった。それがワクチン接種率20%を超えても増え続ける。

宇宙人攻めてきたら、人類は一つになって戦うはずだから世界は平和になるとう説がありますが、ウィルスは宇宙人よりも手強いですよね。

何度も言うけど、地方人の預貯金は450兆円もある。

これを地方に全額投資したら、地方創生も、格差是正も、国内経済成長も、さらに言えば少子高齢化の対策もみんなできてしまう筈だ。

バルブ崩壊前のつまり構造改革前の日本は、このお金を原資にして高度成長して格差のない社会を実現させた。

でも、借金と肥大した特殊法人が社会を停滞されたので、借金を減らし、より投資効果の高いところにお金を回した構造改革路線は間違いではない。 

でも!

「あつものに懲りてなますをふく」

という状態が続きすぎた。

熱かった国内需給をあまりにも冷やしすぎてしまった。

そして、米国をはじめとする海外に熱い情熱を吹き込んだので、米国発のGAFAはじめグローバル企業に日本国はディスラプトされている。
同時に、得意な分野では中国をはじめとする新興国に追い上げられてもう水際まで追い詰められてしまった。

という事で、円安なんですね。日銀の金融政策で円安だと思ったら大間違いですよ。

弱体化して円安なんですね。

でもこれを逆手に取って国内投資をするべきです。

今までの円高時代の海外投資が身を結んで海外に大きな資産を形成しているのが日本です。

これを円安を利用して国内へ投資したらいい。

早くそこに気がつかないと、円安利用して外国資本の方が先に日本へ投資をしてしまう。

そうなると、本当に日本はもうお手上げになります。

まずは地方に投資の受け皿法人を作らないといけません。

農業場面でもそうなんです。

連休中にその辺りをまとめて新しい農業のビジョンを書きたと思いますので、暇な方は読んでくださいね。

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