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プッシュロッド調整

 ハーレーダビッドソンのOHVエンジンはナックルヘッドからショベルヘッドまで調整式のプッシュロッドを採用している。このプッシュロッドとはカムの動きをロッカーアームに伝える物でOHVだからこそ有る部品だ。このプッシュロッドだが、EVO以降のエンジンでは固定式プッシュロッド、つまりワンレングスのただの棒に変更され調整は必要なく、多方面でコストダウンが図られた。しかしショベル以前のOHVエンジンではその長さを調整しなければならない。

プッシュロッド

 このプッシュロッド調整とは、OHCにおけるタペット調整と目的は同じでバルブトレインにおける各クリアランスを適正に保つために必要なのである。このクリアランスが狭すぎればバルブが閉じ切らず、想定以上にバルブが開くことにもなり得て、圧縮不良やバルブとピストンの衝突などを引き起こしかねず危険である。クリアランスが広すぎればそういった危険性はなくなるが打音の様な不快な音の原因になり、リフターとロッカーアームとの接触面へのダメージは大きくなる。そして若干ではあるが、狭くても広くてもバルブタイミングが狂うことになる。つまり良いことは何もないためこの調整は重要なのである。

 さて、そんな重要なプッシュロッド調整だがやり方はさほど難しくはない。以下のその調整法を解説していくが、そもそもショベル以前のプッシュロッド調整にはソリッドタペットと油圧タペットとタペットによる違いが有る。今回は油圧タペットのプッシュロッド調整について解説していく。

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