見出し画像

日本一の育成型クラブを目指すサンフレッチェ広島

 先日、Jリーグから2022シーズンのホームグロウン選手人数の発表があり、サンフレッチェ広島はJリーグトップタイの15名とのこと。今期はアカデミー出身者のレンタルバックや新加入がありホームグロウン選手がさらに一段と増えたと思っていたのでリーグトップタイはうなずける結果だ。

 そもそもホームグロウン選手とは、12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、特定のJクラブの第1種、第2種、第3種又は第4種チームに登録された期間の合計日数が990日以上である選手、と定義されている。以下参照

 2019年から始まったホームグロウン制度によって定められた人数の登録が求められているが、もともとサンフレッチェ広島はクラブ理念として日本一の育成型クラブを目指して活動しているので、その定数はハードルの低い物である。他のビッグクラブの様に資金的に余裕のあるクラブではないため、積極的な移籍による戦力補強が出来ず自前で選手を育てるしかないという側面もあると思うが、Jリーグが掲げる地域密着という理念に純粋に取り組んでいる姿は評価されるべきである。

 広島はスポーツが非常に盛んな県であるので幼少期よりスポーツに触れるという環境は非常に整っている。そういったバックボーンによりサッカーの育成も盛んで、全国的、世界的に有名な選手を何人も輩出している。まったくもって頼もしい限りである。

 そんな中、先日胸が熱くなるニュースが飛び込んできた。

 現サンフレッチェ広島トップチームのスキッベ監督がユースも指導したという。これには正直驚いた。記事にもあるが、Jリーグのトップチーム指導者が育成の指導に携わるのは非常に稀である。しかも、トップチームの練習後にユースの指導に当たったという。もはやワーカホリックな人柄だが、彼は今までに育成年代の指導に長く携わっており、その手腕を買われて監督就任に至っている。なので育成の指導も携わるということも考えられていたことなのかもしれない。

 今後も月に1、2回の指導を行うとのことであるのでこれは非常に楽しみだ。ユースの選手達にとってもこんな嬉しいことはないだろう。しっかり監督の前でアピールできれば飛び級のトップ昇格も現実味を帯びてくるだろうし、ヨーロッパのサッカーを直に吸収できるチャンスであるし、外国人と接するという事だけでも良い。ユースの選手達はサッカーを離れたら普通の田舎の高校生だ。できるだけ多くの刺激的な経験を積み、たとえプロ選手になれなかったとしてもその先の未来に繋げていってもらえたらと願う。

ODA SYCLE
小田


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?