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#0152 人生をオモシロクさせる「弱者の戦略」:ノンバンク×公民連携事業×劣後ローン

こんにちは。釧路出身の小田原です。

2024年度下半期がスタートということで、土日に上半期の反省と下半期をどのように時間を使うかを考えていて、自分の中の小心者の存在を認めつつ、もっともっとアクションを起こして学びを深めていきたいと思っていた矢先に、いつも聴いている木下斉さんのvoicyでビジネススクールが開講されたので、即決入校しました!

今月のテーマは「弱者の戦略」です。

アウトプットファーストということで、さっそく自分のこれまでの経験の中で、弱者の戦略がハマったのでは?と思うものを考えていこうと思います。

書いているうちに、弱者の戦略とは私にとっては人生をオモシロクする戦略ではないかと思いました!

○「ニッチ」を選んできた

サブタイトルの「ノンバンク×公民連携事業×劣後ローン」とは、人生のステージ、仕事の領域、仕事の武器、それぞれの項目で選択した土俵を表しています。

私は昔から他人と同じことをしないと不安になるくせに、他人と同じことをしたくないという変な性格があり、ハマるときというのは、後者の他人とおなじことをしていない時です。

○鶏口牛後の戦略:ノンバンクという選択

・80%のスイングで能力を最大限発揮できる土俵

私はいま、メーカー系リース会社に勤めています。金融業界ではノンバンクと言われる業種です。

なぜ、ここにいるかというと、転職前は日付が変わるまで仕事をすることもあるくらいガリガリやっていたのですが、妊活・不妊治療・子育てを考えると、夫婦共働きで今までと同じように仕事にフルスイングすることは難しいと判断したからです。

そして、70~80%くらいのスイングでも能力を十分に発揮して活躍できると思ったのが、今の会社というわけです。
(決して楽するというわけではなく、自分のリソースを家庭にも振り向けられるということです)

リース業界は会計基準の変化などで業界そのものがシュリンクしており、生き残りにはリース以外のファイナンス事業を拡大することが急務という環境で、リース以外(主に融資・出資)のファイナンス知識・営業経験を持つ者を欲していました。

また、当時の金融業界はサービス残業も当たり前で労働組合も会社に迎合する組織で殆ど機能していませんでしたが、メーカー系リース会社ですと、労組の強いメーカーの影響が強いため、時間外・有給休暇といった労務管理がしっかりしていました。

このように、家庭運営を考える上でも、自分が社会で活躍するうえでも、良い条件がそろっていました。

実際に、入社一年目で営業成績1位を獲得、その後も表彰を3回?4回?くらい受賞しました。

これも、銀行では一般的な知識・経験が、メーカー系リース会社では光る財産でして、営業のみならず、審査・事務など様々な社内領域で「マウントを取れる環境」で、あまり経験できないゼロ→イチもやり切ることができました。

子育て、介護など、人生のステージで仕事にフルスイングできない状況があると思うのですが、そういった状況でも、自分が勝てる戦場を選べば、十分、活躍できるチャンスはあるのだと思います。

○鶏の嘴の上で「マウントを取る」

メーカー系リース会社という選択は、鶏口牛後という言葉の鶏の嘴にあたります。

そんな嘴という小さな会社で更にマウントを取れる選択をすれば、もっと戦いやすくなります。

入社当初からマウントが取れていたのですが、戦う領域を再生可能エネルギーから公民連携事業にシフトすることで、社内で唯一無二の存在として、社内に敵なし状態にしました。

私は転職当初は太陽光発電所の開発を中心とする再生可能エネルギーのプロジェクトファイナンスを手掛けていましたが、地方銀行など競合がひしめき、マーケットが不毛なレート競争のレッドオーシャン化してきたことと、再エネのファイナンス経験者が増えてきたこともあり、社内でも競争が生じてきました。

100%フルスイングができない一方でライバルは単身者で、心の中で妬みのようなものも生まれ、やさぐれつつあったのですが、お取引先から公民連携事業での融資の相談を受けたことがきっかけで、戦う土俵をこっちにしようと思いはじめたのです。

・ニッチ領域の局地戦で優位性を築く

レッドオーシャンとはいえ、まだまだ再エネは稼げていました。

一方で公民連携事業は、社内稟議、他社競合、入札という多くの関門があり、かつパブリックな領域なので、粗利率も高くなく、私一人で営業していました。

しかし、徐々にFIT制度の見直し・廃止等、再エネのマーケットは更に悪化。

公民連携は私一人で個室にこもってテレアポしたり、有識者に会いに行ってノウハウを吸収したり人脈を広げるような局地戦を繰り広げた結果、徐々に提供できるソリューションと営業先が広がり、ビジネスとして成立するようになりました。

数年、孤独に種をまき育てる期間がかかりましたが、公民連携事業は数字を稼ぐ以外に興味関心がなければ飲み込めない領域なので、その分、地方出身で釧路のためにという頭があった私に優位に働いたのかもしれません。

いつしか、再生可能エネルギーよりも公民連携事業の方がフォーカスされるようになりました。

会社の中では、公民連携事業といえば小田原という地位を築くことができ、経営層にも直接提言できる機会も得るようになりました。

このように勝てる場を選択し、他者が真似できない局地戦を繰り広げることで、自分にしかできないことを構築するというのも弱者の戦略かと思います。

○嘴の外で優位性を磨く

もはや社内に敵がいなくなった状態ですが、外には競合がたくさんおり、しかも後発の我が社は、まだまだ他社比劣位していました。

現在は、融資(優先ローン、劣後ローン)、出資、ファイナンシャルアドバイザリー、を主要商材として戦っていますが、一番磨いたのが「劣後ローン」です。

これも、こんなところにフォーカスしているのは、うちしかいなくて笑えるのですが、私は単なる資金需要に応えるだけでなく、お金の出し方と事業の主役(建設、運営などの公民連携事業の主役となる企業)が、お金の心配をしないで本業に集中できるようにを第一に考えて、様々な劣後ローンの活用方法を編み出しました

詳しくは割愛しますが、これも東洋大学大学院にゲスト講師に招聘していただくまで目に留めていただけるようになりました。

こうして、業界内でも「劣後ローンといえば弊社」と言われる看板ができ、こちらから営業しなくても、お客様の方から1-2年先の引き合いをいただいたり、新たな相談をいただくような状態になっています。

一見、敵が少ない=コンフォートゾーンと思われるかも知れませんが、その地位を確立するまで、社内外でも戦っています。
とくに社内では経営層と一対一の一騎打ちはよくありました(めちゃくちゃストレス貯めましたが笑)。

こうして、弱者でもやり方や土俵を考えれば弱者なりに勝つということは可能で、 スポットで成果を上げる、独自ルートで営業、一対一で対話、 勝てるスポットを探して勝てる領域だけで戦う。

これこそ、勝ち負けの次元を超えて、自分という人生のドラマをオモシロクさせる戦略なのではと思います。

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