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#61 リモートワークでも自律的に仕事を進められる仕組み大公開~期待役割の明確化~

今週月曜日に『仕事日記の仕組み大公開』という放送をさせて頂きました。
#58 仕事日記の仕組み大公開~すぐに使えるリモートワークの救世主~)そこにこんなコメントをいただいたんですね。
うーうーさん。
【仕事日記良いですね!これからフルリモートの会社に転職するのでリモートのコツやうまい報連相の仕方など勉強中です。
リモートは一見生産性高そうな一方で、人の目の監視がないぶん、自分を律して成果を出さないといけないので慣れるまで時間がかかりそうなイメージです。今度リモートワークについてまた取り上げて頂けると嬉しいです。】うーうーさんコメントありがとうございます。
早速取り上げさせていただきたいと思います。
まずコメントから転職をされるということで、おめでとうございます。
新しい職場だとか、新しい仕事仲間と一緒に仕事をされることになると。そしてフルリモートで働くので、コミュニケーションを大事に思われているし、いつも一緒に居ない中でもきちんと成果を出していきたいと、そんなふうに考えていらっしゃるということでした。
素晴らしいですね、うーうーさん。
本当にお役にたてたらいいなと思いました。

そこから今日は私なりに、大事なポイントになると思っている『期待役割』っていうテーマでお話しさせて頂こうかなって思いました。この期待役割ですけれども、リモートワークだけじゃなくて、あらゆる働き方にフィットすると思いますので、ぜひ皆さんも楽しんで聴いていただければと思います。

自分は何を期待されているのかを明確にする

まず、「この期待役割って何?」っていう話から。
期待役割っていうのは字の通りなんですけど、自分に期待される役割です。これを書き出して見えるようにしたものをイメージしていただければと思うんですけれども。
例えば、あなたがチームの中で期待されている役割や、組織の中で期待される役割はなんですか?って聞かれるとするじゃないですか。
「営業ですけど。」これ、営業ではないんですよね。
具体的にイメージすると、営業といってもいろいろあるじゃないですか。
例えば、新しい顧客先を開拓する役割の営業もいれば、すでに取引関係にあるお客様との関係を維持しながら、フォローする役割の営業もいる。さらにその中には、企画提案だとか新しいアイデアをまとめて、お客様と商談することを期待される人もいれば、お客様との関係を維持したり、お客様の状況や課題感を把握しながら、次の提案の芽を見つけるための関係構築が役割の人もいる。こんな感じですね。
さらにチームの中での役割っていうのもあると思うんです。例えば、後輩や入ったばかりのメンバーに対して、基本的な業務プロセスを教えながら、後輩や他のメンバーが成果をだすことに貢献する役割を担ってほしいって思われる人もいれば、もしくは新しい業界だとか技術の情報を吸い上げながらチーム内にフィードバックする役割を担ってほしいって考えられる人もいる。このぐらい具体的なイメージですね。
この期待役割、期待される役割があってはじめて、適切な目標設計もできるし、目標や期待役割をもとにした評価もできる。こういう構造になっているかなと思います。
なので、目標をいきなり立てる前に、そもそも自分はチームの中でどんな役割を期待されているのかということを、とにかく徹底的に言葉にして自覚して、かつ上司や他のメンバーと共有する、同じ認識を持っておくっていうのがすごく大事だなと思います。

期待役割が明確なことで、がんばるべきことがわかる

次に、「この期待役割があることで、どんないいことがあるの?」です。
個人の観点と、チームやマネージャーにとっての観点があると思います。
まずは個人にとって。
これ本当に言えるんですけど、これがあることによって、何でもかんでもがんばる、一方で何をがんばればいいのかわからないっていうことがなくなるんですよね。
期待役割が明確なことで、がんばるべきことに時間とエネルギーを投じられる、かつそれがチームに貢献したり、評価されることと一番濃密につながる。
次に、チームやマネージャーにとってどんないいことがあるのっていうところなんですけど、これがあるとメンバーに適切にがんばってもらえるんですよね。めちゃくちゃがんばってくれているんだけど、本当にがんばってほしいのはそこじゃないみたいな、そういうことがなくなります。
よく、もっと自律的にがんばってほしいだとか、自分で考えて行動してほしいっていう言葉あるじゃないですか。これって何を期待されていて、何を考えればいいのかということが明確になればなるほど、メンバー一人一人が何に一番時間やエネルギーを投じるべきかっていうことが判断できるようになりますので、自律的な行動にもつながっていけるなと思います。
これがあると、リモートで離れているとか、時短勤務で働く時間が短いっていうのが関係なくなるんですよね。その時間やその場所でも、自分がチームの中で期待される役割に集中してがんばってもらえる、もしくはそれに即した行動やコミュニケーションをとっていってもらえるってことになるので、一人一人の働き方や働く時間に関係なく、適切にチーム運用をできるようになるなと思います。

最後に「これどうやって使うの?」ですね。
会社ですでにそういった取り組みがあればいいですけども、会社に仕組みとしてない場合だとか、上司がこういう言葉を知らない場合もあります。
簡単なことでですね、そういう場合も、上司と面談、対話することで、この期待役割をヒヤリングしながら書き出しながら、こういう理解でいいですか?こういうことですか?他にはないですか?こんな会話をしながら、書き出して、上司と「あぁそうだね」っていう対話をすることから始めていただければなと思います。

期待役割は重要なコミュニケーションツール

最後にこの期待役割っていう取り組みですけれども、私たちのNOKIOOという会社で仕組みにして、めちゃくちゃ効果があるなって思っています。
大きな可能性を持つ考え方だし、私たちの組織も基本全員フルリモート、かついろんな事情を大事にしながら両立している社員ばかりですけれども、これがあることで時間が短くても、離れて仕事をしていても、自分がチームに貢献するために何に一番時間やエネルギーを投じるべきかっていうことが、一人一人考えたり、それをもとにマネージャーとコミュニケーションをとっていくことが可能になっているかなと思います。
ちなみにNOKIOOでは、この期待役割、20人の組織ですので、役員チームで全社員分を言語化して、全社員フルオープンにしています。ちなみに役員も。もちろん事業の変化は激しいですので、期の途中で変われば、随時更新してアップデートして、本人とコミュニケーションをとっていく。そんな運用をしています。
この期待役割がメンバーとの重要なコミュニケーションツールになっているなって思っています。
これをがんばってほしいっていう想いと、こう捉えていたっていう想いって、放っておくとすれ違っちゃうんですよね。なので、こういうことを期待したい、こういうテーマについてよりがんばってほしいっていう想いと、メンバーの側の理解や納得だとか、こういうテーマをがんばりたいっていうことがあった時の調整を進めるためのコミュニケーションツールだと思っています。かつ、個人の期待役割っていうのが、組織の中でのチームの期待役割、そのチームが組織の中でどんな期待役割を担っているのかっていうチームの期待役割が、個人に向けて細分化されたものになってくるはずですので、仕事を効率的に、かつチームと組織に貢献できるように進めるための仕組みなんだなと思っています。

ということで期待役割について話をさせていただきました。
うーうーさん、今日の放送のきっかけを作っていただき、改めてお礼を申し上げます。そして、転職をされるということですので、転職後のうーうーさんのお仕事がますます充実して、うーうーさんにとっていいものになるように心から願っております。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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