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#598 人間は弱く、迷うし間違えると教えてくれた本

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、変化の時代に、産後のキャリアを楽しく豊かに描くためのオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

#きっかけをくれた一冊

今日は、VoicyさんがVoicy全体で展開されているハッシュタグを使ったテーマを取り上げたいと思います。
テーマは、”#きっかけをくれた一冊”。
今月は、本をテーマにした”夏の本月刊”らしくて、いろんなパーソナリティの方が、本を題材にしたいろんなお話をされるということで、これはぜひいろいろ聴いてみたい楽しい企画だなと、個人的にも思っています。
一緒にVoicyを運営するあいちゃんからは、「私の中では、小田木さんは普段からよく本を読んでいるイメージがあるのですが、そんな小田木さんが今の自分の生活や仕事に影響を与えたとっておきの一冊があれば、それを取り上げてください。」そんなご指示もありますので、早速、取り上げたいと思います。

今日は、二冊取り上げたいと思っているのですが、きっかけをくれた一冊ということで、私にとってインパクトが大きいので、過去の放送でもご紹介したことがあると思います。
ただ、今日は何のきっかけになったかというところを踏まえてお伝えしたいと思いますので、ぜひ新しい切り口でも聴いてみてください。

正解主義からの脱却を教えてくれた本

まず一冊目は、文庫『
』書いている方は、南直哉さんという、もともとはサラリーマンでしたが、そこから禅僧になったというキャリアをお持ちの方なんですね。
たぶん、タイトルが暗いなと思いますよね。
タイトルにもぴったりな本の表紙になっていまして、興味のある方は、『なぜこんなに生きにくいのか』でググっていただければと思うのですが、この本がとてもいいんですよ。
読んだのはいつ頃か、明確には覚えていないのですが、たぶん10年ぐらい前だと思います。
この本を読む前の私はどんなふうに考えていたかというと、”ポジティブでなくてはならない”、”できる限りいつも笑顔でいなくてはならない”こういう考えを強く持っていたと思います。
この考え自体は別に悪くないのですが、この考えは人間の両側面の片面だと思うんですよね。
なので、片方しかないことで、自分の感情だとかいろんなことにふたをしていた側面もあるのかなと思っています。
この本のメッセージを私がどう受け取ったのかですが、あくまで私の解釈ですので、いろんな読み方があると思います。
そもそも人生は生きにくいもので、楽しいことよりも大変なことの方が多いよね。そして、人間は誰でも弱いし、迷うし、間違えることもあるよね。まず、これを明確に前提にしているのが、私の中でそこだよなと刺さりましたね。
本のエピソード中では、例えば、”個性的であれ”とか、”本当の自分を見つけろ”とか、”良い親、良い子であれ”、私たちがつい無意識的に持ってしまう考え方というか、固定概念についても、”本当にそうだろうか?”こういう問いを投げかけてくれたなと思います。

本の一節を紹介します。
【自分がやりたいことは何か?
自分らしい生き方とは何か?
それを考える過程が全く無意味だとはいいません。
しかし、答えは出ないのです。
そうした問いに堂々巡りしていては、一歩も先に進めないままジレンマに陥るばかりではないでしょうか?
ここは一つ、発想を変えてはどうかと思うのです。
まず、本当の自分などどうでもいいと思うこと。
自分は分からなくて当たり前だと決めてしまった方が、ずっと楽に生きられるはずです。
それよりも、一体自分は何を大切にして生きたいのか、誰が一番大切な人なのかを考えるのです。
つまり、問いの仕方を変えるのです。】

こんなふうに書いてくれていて、モヤモヤを抱えて、それでも探求しながら歩いていくことを背中を押してくれますし、”問いの仕方を変えるのです”と書いてありましたが、何を考えるべきなのか、何を大切にすべきなのか、そこの見方を変えることが大事だよ、まさにそういったことを”生きにくい世の中、生きにくい人生を生きていくための知恵だよ”として教えてくれている一冊だなと思いました。
私はこれによって、”ポジティブでなくてはならない”、”○○でなくてはならない”ということを、手放すきっかけになったと思いますし、大げさに言うと、”正解主義からの脱却”みたいなことを強烈に後押ししてくれた本だと思っています。
これが一冊目ですね。

何を考えるべきか教えてくれた本

そして二冊目は、『イシューからはじめよー知的生産の「シンプルな本質」』。
当時、ヤフーのCSOなどをされた安宅和人さんが書いている本です。
いろんなところでおすすめされているので、知ってる方も多いかもしれないですが、私にとってこの本は、仕事のやり方について考える大きなきっかけをくれたと思っています。

どんなタイミングで学習したかというと、大学院に行って”論理的思考”をきちんと学んだ37歳のタイミングですね。
私は、”論理的思考”をちゃんと学んだのは、今から数年前で、もっと早く勉強しておくに越したことはなかったなと、痛切に感じたテーマでもあります。
その当時の私は、次女ちゃんの出産後で、”とにかくがんばる”とか、”とにかく仕事を終わらせる”、という頑張り方はもはや限界だなと、前提として理解していたのですが、仕事では新しい事業を作っていく段階でしたので、やることがたくさんあるな、考えることがたくさんあるな、何よりも時間が圧倒的に足りないなと、こういうジレンマを抱えておりました。

この本は、『イシューからはじめよ』というタイトルですが、”考えるべきことを考えよ”と、とにかくやみくもに、目の前のことを手当たり次第片付けようとすることは、時間ばかりかかって、それに見合う成果を生まない”犬の道”だ。
こんなふうに言ってるんですね。
ドキって感じですよね。
さらに、これは本の一節ですが、考えることと悩む、この二つは違うよと。
悩むというのは、答えが出ないという前提のもとに、考えるふりをすること
そして、考えるは、答えが出るという前提のもとに、建設的に考えを組み立てることだと。
似ているけれども全く違う。
特に、仕事において悩むというのは馬鹿げたことだ。
仕事とは何かを生み出すためにあるもので、変化を生まないと分かっている活動に時間を使うことは、無駄以外の何物でもない。
このように書いてあって、「なるほど、そういうことか」と大きな衝撃で、まさに、何を考えるべきかというイシューをくれた本だったと思います。

そこから、目の前の仕事をこなそうとすると、とにかくやることはいっぱいあるのですが、私に起きた大きな変化としては、今、自分は考えるべきことを考えることができているのか?常にこの問いかけを頭の中に置いて、仕事を進めることができるようになったなと思います。
具体的には、目の前の仕事をついやみくもに無心に片付けようとしちゃうのですが、そんな中で、”待てよ”と。
今、自分はかけるべきことに時間をかけることができているのか?
そう考えながら、考えるべきことを考えるために、手を止めることが怖くなくなったのは、たぶんこの本の影響がものすごく大きいと思います。

ということで、ビフォーの状態からアフターの状態に大きく転換するきっかけをくれた、私にとっての二冊を紹介させていただきました。
皆さんの”きっかけをくれた一冊”は、どんな本ですか?

心が揺さぶられるひと言

ちなみに、私は漫画を読むのが大好きでして、私の中では漫画もビジネス書だと思っています。
心を震わせてくれるし、人生について考えさせてくれる、大事なことをいろんな形で教えてくれると思っています。
そんな私の、漫画愛からの放送を、一つリンクを貼っておきますので、”きっかけをくれた一冊”、このテーマが好きな方は、よかったらこちらもお聴きください。
タイトルは、『褒められない覚悟が必要になるとき』です。
すでにお聴きくださった方、ありがとうございます。
漫画『弱虫ペダル』の中で放たれた、あのひと言ですよね。
こういう心が揺さぶられるひと言があるのも、私が漫画が大好きな理由の一つです。

最後までお聴きいただきありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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