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#584 上司も同じ人間です〜上司が抱える3つの葛藤〜

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、仕事を楽しくするビジネススキルが、使えるレベルで身につくオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

月曜日のスタートです。
今日からまた、新しいタイトルコールを使わせていただいてます。
”仕事を楽しくするビジネススキル”、このVoicyでも、仕事にまつわるいろんな知識・技術・考え方を発信できたらいいなと思っていますが、必要だからとか、持っていた方がいいからというよりも、私の気持ちとしては、いろんな知識・技術、いわゆるビジネススキルは、知れば知るほど、仕事を楽しくできる側面が絶対にあると思っていまして、そんな思いも込めつつ、オンラインスクールの運営もやっているよという、ニューバージョンのタイトルコールです。

上司のことをどう見ていますか?

今日は、”上司も同じ人間です”。こんなテーマで放送してみようと思いました。
上司も同じ人間です。
皆さん、上司のことをどう見てますか?
もちろん、自分自身も上司でもある方もいると思います。

なぜ今日はこの放送にしてみようかと思ったのかというと、私は仕事で管理職研修のお手伝いをさせていただくことが多いんですよね。
例えば、放送でおなじみの”ヘルプシーキング”のテーマも、上司向けのトレーニングがあったり、メンバー向けトレーニングがあったりしますし、”対話”とか”期待役割”とか”育休”といったテーマに関しても、いわゆる上司と呼ばれる方々向けのトレーニングを、一緒になってお手伝いすることが多いです。
そうした機会に、上司という立場の葛藤や本音が、よく見えるんですよね。
一方で、メンバーという立場からの、上司に対しての思いや要望や期待を聞くこともよくあるわけで、そちらの側面を聞くと、メンバーの立場から見ると、上司は上司という人なんですよね。

ここで、今日はみんなで考えてみたいと思っているのが、自分にとっての上司を、”上司という人”として見るのか、それとも、例えば、”上司という役割を引き受けている小田木さん”として見るのか、これによってずいぶん関係性が変わるんじゃないかなと思っています。
違いが分かりますか?
”上司という人”として見るのか、それとも、”上司という役割を引き受けているだけであって、その人はあくまで小田木さんである”として見るのか。
本当は、上司はその人の役割の一部であって、全人格ではないですよね。
でも、私たちは悪気はなく、”上司は上司である”、ということは、”上司たるもの、もっとこうあるべき”という目線で見てしまうことがあるよな。
この構図は、例えば、”母親たるもの、××”とか、”男たるもの、××”こういう感じで、本当はその人の一側面でしかないのですが、それが全人格のように見たり、扱ったり、そこから”〇〇すべき”と考えてしまう、この構図と同じじゃないかなと思っています。

上司が抱える3つの葛藤

なので、今日の放送は、(小田木が思う)上司がよく抱えている3つの葛藤を紹介させていただいて、これを知ると、上司を同じ人間としてもっと見られるようになり、結果として、上司との関係性がまた違うステージに進むのではないかなと思いながら、紹介をさせていただこうと思っています。

問題解決を急いでしまう

上司がよく抱えている3つの葛藤の一つ目は、つい問題解決を急いでしまう
とある研修の場で、参加者の方に言われたのですが、「上司はとにかく時間がなくて、問題は一刻も早く解決したい。上司はとにかく問題解決をしたい生き物なんですよね。特に自分は。」そんな感じで言ってくれて、私自身も身に覚えがあり過ぎると思いながら、うなずいて聞きました。
仕事は、大なり小なりのいろんな問題解決の連続じゃないですか。
かつ時間がないと、とにかくいろんな問題を解決しまくって前に進めることが、やっぱり必要になってきますよね。
ただ、問題を解決するというのは、実は、どう解決するか決めるだけではなくて、そもそも問題は何か?とか、メンバーも含めて同じ問題を見ているのか?いわゆる問題設定と問題共有というプロセスもあって初めて問題解決に至るのですが、時間がないとつい問題解決を急いでしまうんですよ。
そうなるとどうなるかというと、メンバーからしてみると、なぜそれをやるのか分からないとか、腹落ちしていないとか、納得してない、こういう思いが生まれがちなんですよね。
でも、上司も悪気はなく、そうなっちゃうんですよね。
その課題に気付きつつも、なかなか時間をかけられないのが実情だと思います。
その状況を解決するために、メンバーからできることとしては、腹落ちしていませんというアプローチではなくて、「もっと理解したいです。腹落ちしたいです。だから、もう少し背景や経緯を理解したいです。」こんなコミュニケーションができるといいんじゃないかなと思いました。

上司も答えを持っているわけではない

そして二つ目の葛藤は、上司も答えを持っているわけではないんですよね。今は変則的にいろんな状況が動いていくし、上司としても経験のないことや、チームとしても経験のないことが、とても増えていますので、どうしたらその問題が解決するのか、うまく成果が出していけるのか、上司も答えを持っているわけではないということが、圧倒的に多いと思います。
さらに、”一部署完結の仕事”も、圧倒的に減っていると思いますので、いろんな関係者や外部も含めて、顧客やパートナーと調整をしながら、物事を決めて前に進めていくことが必要になってきている。
一方で、メンバーとしては、”もっと決めてほしい”と思うこともあるかもしれませんが、もちろん決める必要はあるのですが、すぐに決められない
なぜならば、答えを持っていない。
最終的には、上司がジャッジするかもしれないですが、「決めるための情報収集や必要な論点の洗い出しを一緒にしていくんだ」というスタンスがあると、”もっと決めてほしい”というモヤモヤは、また違った見え方になると思います。

要望をかなえられないこともある

最後三つ目の葛藤は、メンバーの要望をかなえてあげたい、でもかなえられないこともある
この葛藤をかなり多くの方が持っているなと思います。
例えば、キャリアにいろんな希望があったり、状況を変えてほしいという思いがあったとして、上司に言ったり、言おうとするときに、「なかなか聞いてくれない」とか、「取り合ってくれない」と思うこともあるかもしれないですが、上司は聞きたくないわけではなく、「聞いてあげたいし、聞いた以上はかなえてあげたい。でも、いろいろ難しくて、かなえられないこともあるんだよ。」こういう思いを、かなり多くの方が持っています。
聞いてもかなえられないと、聞くことにハードルがすごく高まってしまうんですよね。
それがもしかしたら、メンバーの目には、「聞いてくれない」「取り合ってくれない」と映っている可能性もあると思います。
そこで、歩み寄り方としては、「変えてほしい」とか、「なんとかしてほしい」の手前に、「なんとかならないかもしれないけれども、理解してほしい。」「知っておいてほしい。」この辺のスタンスから始めると、お互いにヘルシーなのではないかなと思います。
解決までは至らなくても、理解されている
この安心感は、すごく大きいですからね。

相手を知ることで“ヘルシー“な関係を築こう

この葛藤を聞いてみて、どうですか。
人間味があるなって思いませんか?
だって人間だもの。
いろいろ完璧にできるから上司になるわけではなくて、あくまで上司という役割を引き受けている、ひとりひとりの同じ人間なんですよね。
経験しながら、いろんなことに葛藤しながら、その役割を果たそうとしている
そういうふうに見えたときに、私たちの関係性は、まだまだ変わっていくんじゃないかなと思います。

最後にひとつ、上司に完璧を求めれば求めるほど、ともすれば、未来の自分を苦しめることになるかもしれないなと思っています。
完璧を求めたことが、今度は自分に対してもステップアップしていく中で、「完璧であらねばならない。」という思いになって、自分にプレッシャーをかけちゃうんですよね。
これは、すごくしんどいことだと思いますので、”完璧じゃない”、この前提をお互いに受け入れ合って、「一緒になって仕事の景色を良くしていくんだ。」そんなふうに思えたらいいなと思います。

ご視聴いただきありがとうございます。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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