見出し画像

駅メモに存在しない鉄道の謎


駅メモとは

駅メモ https://ekimemo.com/ をやっています。

このゲームは位置情報を利用したゲームで、チェックインボタンを押すと最寄り駅を取得する「スタンプラリー」要素と
各駅を自分のキャラクターで取り合う「陣取り」要素が合わさったゲームです。

最寄駅にチェックイン


駅を確保し合う。長時間保持するとポイントがもらえる

駅メモの登録駅

駅メモでは日本のほぼすべての鉄道駅と、昔廃止になった一部の駅が収録されていますが、
現存するすべての鉄道駅が収録されているわけではありません。

そもそも鉄道駅とは?

鉄道駅を考える前に、まずは鉄道とは何か?を考えます。

鉄道といえば何を思い浮かべるでしょうか?
「2本の鉄レールの上を走る乗り物」=「JRとか地下鉄」を思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、
それ以外に、モノレールやゴムタイヤ式軌道(ゆりかもめ など)や路面電車なども含まれます。

一般的な「日本における鉄道」とは「鉄道事業法・軌道法」という法律に基づいたものを言います

鉄道事業法の鉄道

鉄道事業法という法律では以下のものを鉄道と定義しています

  1. 普通鉄道(JR・新幹線・地下鉄など2本のレールを走るもの)

  2. 懸垂式鉄道(千葉モノレールなどぶら下がるタイプのモノレール)

  3. 跨座式鉄道(大阪モノレール・多摩モノレールなどまたがるタイプのモノレール)

  4. 案内軌条式鉄道(ゆりかもめなどタイヤ式で専用路線を走る乗り物)

  5. 無軌条電車(トロリーバス 電線から電気を供給されて走るバス)

  6. 鋼索鉄道(ケーブルカー 急勾配の鉄道路線をロープで昇降する乗り物)

  7. 浮上式鉄道(リニアなど専用路線を浮いて走る乗り物)

  8. その他

左上:普通鉄道の例(著作者:MaedaAkihiko)中上:懸垂式鉄道の例(掬茶)右上:跨座式鉄道の例(もんじゃ)左下:案内軌条式鉄道の例(Nyohoho)中下:鋼索鉄道の例(Kansai explorer)右下:浮上式鉄道の例(Hisagi)―CC 表示-継承 4.0

なので上の画像に出てくるような乗り物は全て鉄道です。

また路面電車も軌道法によって整備されるため、鉄道とみなします。

ただし、2本のレールで走っていても
工場の敷地内・遊園地の敷地内・空港の敷地内などの乗り物は、国土交通省に届けていないため(公共性がなかったり、エレベータ扱いだったりする)一般的な鉄道には含めません。

また、ロープウェイも「駅」が存在しますが、こちらも法律が違う(鉄道ではない)ため鉄道駅とはしません。

つまり、鉄道事業法・軌道法に含まれる鉄道の駅が一般的に鉄道駅とみなされているのです。
ではこれらの鉄道駅がすべて駅メモに登録されているかというと……
実は一部の駅が存在しないのです。

駅メモに存在しない駅

駅メモに存在しない駅は下の46駅(20路線)です
(全部列挙したら長かったので飛ばしてよいです)

  1. 青函トンネル竜飛斜坑線

    1. 青函トンネル記念館駅

    2. 体験坑道駅

  2. 筑波山鋼索鉄道線

    1. 宮脇駅

    2. 筑波山頂駅

  3. 高尾鋼索線

    1. 清滝

    2. 高尾山

  4. 御岳登山テーブル

    1. 滝本

    2. 御岳山

  5. 箱根登山鉄道鋼索線

    1. (強羅)→接続する路線の駅として収録

    2. 公園下

    3. 公園上

    4. 中強羅

    5. 上強羅

    6. 早雲山

  6. 大山鋼索線

    1. 大山ケーブル

    2. 大山寺

    3. 阿夫利神社

  7. 十国鋼索線

    1. 十国登り口

    2. 十国峠

  8. 黒部ケーブルカー

    1. 黒部湖

    2. 黒部平

  9. 立山黒部貫光無軌条電車線

    1. 大観峰

    2. 室堂

  10. 立山ケーブルカー

    1. 美女平

    2. 立山

  11. 比叡山鉄道線

    1. ケーブル坂本

    2. ほうらい丘

    3. もたて山

    4. ケーブル延暦寺

  12. 叡山ケーブル

    1. ケーブル八瀬

    2. ケーブル比叡

  13. 鞍馬山鋼索鉄道

    1. 山門

    2. 多宝塔

  14. 天橋立鋼索鉄道

    1. 府中

    2. 傘松

  15. 妙見の森ケーブル

    1. 黒川

    2. ケーブル山上

  16. 六甲ケーブル線

    1. 六甲ケーブル下

    2. 六甲山上

  17. 摩耶ケーブル線

    1. 摩耶ケーブル

  18. 八栗ケーブル

    1. 八栗登山口

    2. 八栗山上

  19. 帆柱ケーブル線

    1. 山麓

    2. 山上

  20. 別府ラクテンチケーブル

    1. 雲泉寺(ラクテンチ下駅)

    2. 乙原(ラクテンチ上駅)

存在しない駅の共通点

存在しない駅を見てみると、鋼索鉄道(ケーブルカー)と無軌条鉄道(トロリーバス)の2種類しかありません。
トロリーバスは日本に1路線しかないのでその1路線。ケーブルカーは23路線中19路線が、未収録となっています。

トロリーバスとケーブルカーのほとんどが収録されていない、ということになります。

収録されているケーブルカー

では逆に収録されているケーブルカーはなにか?

  1. 石清水八幡宮参道ケーブル

  2. 生駒鋼索線

  3. 西信貴鋼索線

  4. 高野山ケーブル

の4路線です。この4路線に共通するのは、関西の大手私鉄直営路線となっています。

未収録の理由

ではなぜこれらの路線が未収録なのでしょうか?
一部のユーザーの間で色々考察されてきました。

  • 観光路線だから

  • 運行が鉄道事業者ではないから

  • 既存の鉄道駅と離れているから

  • 冬期休止など乗れない期間があるから

  • 路線図に載っていないから

ですが、いずれも反例があり決定打にかけています。

観光路線だから?

ケーブルカーの殆どは通勤・通学用ではなく観光用路線です。
ですが、既に駅メモに存在する駅の中にも観光路線があります。
(嵯峨野観光線・門司港レトロ観光線など)
それに観光向けの路線を避ける意味も特になさそうです。

運行が鉄道事業者ではないから?

ケーブルカーの路線は、観光会社が運営していることが多いです。
しかし、未収録の路線の中にも
叡山ケーブル(京福電気鉄道)
妙見の森ケーブル(能勢電鉄)
箱根登山ケーブル(箱根登山鉄道)
大山ケーブル(大山観光電鉄―小田急グループ)
など、鉄道会社そのものが運営していたり、大手私鉄の関連会社であったりします。
(そもそも鉄道事業法の路線を持っている時点で既に鉄道事業者なのですが……)

既存の鉄道駅と離れているから?

確かに、ケーブルカーは既存の駅と離れているものがあります。
ですが、
立山ケーブル(富山地方鉄道立山線の立山駅直結)
箱根登山ケーブル(同じく箱根登山鉄道の強羅駅直結)
のように駅に直結した路線も未収録です。

冬期休止など乗れない期間があるから?

確かに冬期休止するものもありますが、殆どの路線は年中運行です。
さらに、季節に休止する路線を駅メモが避けているかというと
すでに収録済みの路線の中に、冬期運休の黒部峡谷鉄道、夏季運休のガーラ湯沢支線などあります。
なので運用上は問題ないはずです。

路線図に載っていないから?

ケーブルカーは独立した路線が多く、路線図に載っていないこともあります。
ですが、箱根登山ケーブルなど路線図に描かれ、駅ナンバリングの存在する駅もあります。
しかしそれらも未収録のままとなっています。
(箱根登山鉄道はその先のロープウェイ・観光船のりばまでナンバリングが存在しますが、それらは先述の通り "鉄道駅" ではないです)

結論

特に理由があるかわかりませんでした。。。

ケーブルカーはお寺や神社など私有地に直結する路線だから、そこに配慮しいる?
→でも石清水八幡宮参道ケーブル(神社直結)
→逆に私有地にない大山ケーブルなど登録されていない
で定まっていないし……

駅メモに収録されている・されていないに明確な基準がなさそうです。

運営さん、ケーブルカーを駅メモに収録してくれませんか?

  • ケーブルカーは観光路線なので、ユーザーは駅メモのお供に観光ができる

  • もしコラボイベントが開催できれば、コラボスポットがたくさん!

  • なんか足りないのが気になる

ケーブルカー追加楽しみにしてます(もちろん、アルペンルートのトロリーバスもお願い🥺)

写真

傘松駅から見る天橋立
鞍馬山鋼索線から行ける鞍馬寺
鞍馬駅
石清水八幡宮
六甲ケーブル
六甲山からの景色
坂本ケーブル

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?