絆16(2次小説:類つく)
※※いつもありがとうございます。
少しストックが出来たので週2ペースで更新出来たらと思っています※※
〜現在 あきら&総二郎 30歳〜
都内のバーで2人
総二郎「お前もとうとうか…」
あきら「30になるし仕方がない。
お前こそ父親とは思えないな…でも後継が出来て良かったな。」
総二郎は28歳で見合い結婚し最近男の子が産まれている。
総二郎「まぁな…家元は大喜びだぜ。家元夫人は
あんなに結婚しろってうるさかったのに嫁の文句
ばかり言ってるぜ。お前も覚悟しろよ…
『つくしちゃんなら良かった』には困りものだぜ」
あきら「ははは あいつは気にいられてたからな。
類は…どうして何も掴めないんだ?もう5年も必死に
探しているのにな…」
総二郎「あぁ…司も今じゃぁ違う意味で必死だしな。
でもよ…司が滋とくっつくとは驚いたぜ」
あきら「似合いだけどな。滋が【つくしに祝福されて
結婚したい】って言ってるらしい。
また探偵を増やすってさ」
総二郎「司と類には惚れた女と幸せになって欲しいぜ」
2人は静かに乾杯した。
**回想**
〜類 25歳(あれから5年後…永遠4歳 )〜
あきらとパリのメープルで5年ぶりに会い
あの時の牧野の手紙を画像で見せてもらった
あきら「スマホに残しておいてよかったぜ。」
類「うん…あきらいろいろごめん。ありがとう
あの時の俺は何もかもが信じられなくなって
携帯も変え、お前らとは2度と会わないって決めてパリに行った。
司と牧野の幸せな姿を見たくなくて
なるべく情報をカットしたんだ。
でも…司の噂を聞いておかしいと思った。
あいつ、全然幸せそうじゃ無いしさ…」
あきらは黙って俺の話を聞いてくれていたけど
あきら「俺…牧野が類といないって知ってから疑問に思う事があるんだ。
5年前、お前なら牧野の幸せを願って笑顔で見送る
そう思った。ずっと自分の気持ちも抑えてただろ?
牧野だって…何で俺たちにあんな嘘を付いたんだ?
お前たち…あの時何かあったのか?」
俺のために予定を変更してパリまで来てくれたあきらに
隠し事は出来ないって思った
類「牧野と2週間近く会えない日があった。
親のところに行ってて帰って来た次の日だったかな
お土産のイチゴでサンドイッチ作ったから2人で
食べようと誘われてドライブしたんだ」
あの日のことは今も鮮明に覚えている
類「海に行ったんだ…食後に牧野が膝くらいまで
服のまま入って行って…転んだ。助けようとしたら
俺もずぶ濡れでさ…牧野が海の前のホテルで
服を乾かそうって…」
あきら「牧野から?」
類「そう。俺は戸惑ったけど…【類なら安心】だと
言われてさ…まぁそうだろうなぁって納得したんだ。
ホテルのクリーニングに服を出して…順番にシャワーを
浴びた。寒かったからね…
俺が出たら部屋が暗くて…バスローブの牧野に
好きだって言われた。司にも伝えるから勇気が
欲しいって…ずっとずっと想いを寄せてた彼女に
そう言われて…嬉しくて嬉しくて牧野を抱いた。
あいつは初めてだった…
2人で司に会いに行こうって決めた」
あきら「そうだったのか…その気持ちは本当だったと
思うぜ。俺達にもお前が好きだって伝えているし
じゃぁ…何でこんな事に?」
類「牧野がシャワーを浴びてる時に…俺眠っちゃった
たぶん、飲んだミネラルウォーターに何か入ってた
気づいたら手紙があって…彼女は消えてた。
司の所に行く勇気が欲しかったって書いてあった。
今日のことは忘れてくれ‥って」
あきら「…全部、計画してたんだな。でも司の所には
行ってないぜ。2人の前から消えなくちゃならない
何か訳があったって事か?」
類「俺…手紙読んでもう何も信じられない気分で
次の日にはパリに飛んでた。
もっと牧野を信じれば良かったのに…
でも司だったらそんな手紙読んだら直ぐに俺に
何か言ってくるはずだよね?携帯変えたって
方法くらいはあるでしょ…牧野の事だって探すはず」
あきら「あぁ 俺もそう思う。
なぁ…司にも聞いてみていいか?
あの時の事、2人ともきちんと知った方がいいと思う
俺から連絡してみるよ」
少しだけ時が動く気がした