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パズル71(2次小説:類つく)

会見後 島に戻るとDrが困った様子で待っていた

「Dr 留守中何かありましたか?」

Dr「君達の会見は島でも放送されたから大騒ぎになったんだよ。まさか島の天使と女神があのルーニー・ブラウン夫妻だったなんてね。それで…みんなが君達の結婚をお祝いしたいと言い出した」
Dr妻「みんなね、あなた達がずっとここで暮らしてくれる事をとても喜んでいるのよ。もちろん今までと態度を変えるつもりは無いと約束してくれたわ。
この島の人が結婚する時は住民みんなでお祝いするのが恒例なのよ。
結婚式も誰でも参加していいのよ。そんな式をあなた達もやって欲しいって
島の長(おさ)から提案があったのよ」

「え…結婚式とか考えていなかったな」
つくし「うん…」

Dr妻「え?ルーニー!!ウェディングドレスは女の子の夢なのよ?結婚式を
考えていなかったなんてあり得ないわ…NYで式を挙げて来たのかと思っていたのから、せめてパレードだけでもやってもらいたいとお願いするつもりだったの」

つくし「奥さん、私は類と結婚出来ただけで幸せだから」

Dr妻「将来、あなた達に子供が生まれたら?パパとママの結婚式の写真が見たいってきっと言われると思うわよ?」

子供って言われてつくしの頬が赤くなる。
類はそんなつくしがかわいいなぁなんて見つめていて…

Dr妻「もう!あなた達に相談したのが間違いだったわ。あなた、すぐにケビンに
連絡してちょうだい。私達で計画を立てましょう」

Dr「さすが俺の奥さん!すぐにケビンに電話してこよう。ルーニー、つくし
彼女が張り切り出したら止められない。覚悟しておくんだよ」

笑いながらDr達は部屋を出て行った。

「ごめん…俺、結婚式とか全然考えてなくて…」
つくし「私だって今が幸せで結婚式とか考えていなかったよ?さっき…パレードとか言ってたけど冗談だよね?ケビンに類からも連絡してみて」
「うん、つくしのウェディングドレス姿は俺だけが見れれば良いからって言っておく」

類はもちろん、すぐにケビンに連絡したけれどケビン達も密かに2人の結婚式を
計画していたから『うんうん』と返事はしていたけど2人の要望を聞く気はなかった笑笑。

その後 Dr夫妻から式の話をされる事はなく、島の人たちは会うと祝福の言葉をくれるけれどルーニーにサインをねだったりする人はいなかった…でも
『ケビンの会社で出していたから本は全部読んでファンだったんだ。
まさか天使君が書いていたとはビックリだったけど、島の英雄が増えて嬉しい』
なんて感想を言ってくれる人が多かった。ベストセラー作家の会社に勤めている
ケビンが今までみんなの英雄だったのも初めて知った。

11月に入り西門さんの挙式に参加する為に2人とケビンは日本に向かった。
もちろん内密に羽田空港に降りたのに空港にはファンがたくさん待っていたようで、こっそりと関係者出口から美作家の車に乗った。

「なんでわかったんだろう?」
ケビン「大使館にも連絡して内密にしてもらったんだけどな」

車で待っていた桜子が
桜子「F4は今でもファンが多いんですよ。西門さんの結婚式ならきっと花沢さんも出席すると考えてロンドンからの便を狙って待っていたのだと思います。
きっと、ここ数日は毎日ファンがいたと思います」
つくし「え〜そうなの?いつだかわからないのに?こっそり出て来ちゃって
申し訳ないね…」
つくしらしい反応に他の3人は苦笑いだった

総二郎との式を5日後に控え優紀は実家に帰っていた。
つくしと桜子は次の日に優紀の家を訪ね久々の再会を喜んだ

優紀「NYの会見、みたよぉ〜すごく素敵で涙が止まらなかった。中学の同級生達から何人も電話があったんだよ「あれってつくしだよね?」って」
つくし「会見の話は恥ずかしいから言わないで…それより優紀おめでとう」
桜子「西門流に弟子入りして優紀さん、すごく頑張りましたよね。最初は身分の違いとかって反対していたおじいちゃん達も今では優紀さんのファンになってるって聞きましたよ」
優紀「総二郎が「苦労の多い面倒な家だけど全力で俺が守るから」って言って
もらえて嬉しかった。彼は昔が嘘みたいに私だけを見てくれてるってわかるから////苦労だとは思わなかったの」
つくしは優紀の言葉を聞きながらもう涙。
つくし「あの西門さんがねぇ…優紀、幸せそうで嬉しい」
桜子「あきらさんもそうですけど…たくさんの女性を知っているから本物に会えばスッパリと1人に目を向けれるのだと思いますわ。浮気もしないと思います」
桜子の言葉は重みがある
桜子「あ!でも花沢さんは別ですわ。ずっと先輩お一人しか目に入ってませんけれど…最初から本物を見つけたので浮気はしませんわよ」
優紀「私もそう思う」
つくし「ありがとう////  」

その日は途中から滋もTV電話で参加して夜まで女子会を楽しんでいた。


同じ頃 類とケビンは料亭に呼び出され花沢物産の現在の社長、重役と会っていた。彼らはアップスター社との取引を熱望していて類が帰国するのを待っていた。
社長「類君、君は花沢物産とは深い縁がある。私達にも協力させてはもらえない
だろうか?父上も会長として名前は残っているんだよ」

「会見でも話した通り、日本での権利は美作商事に一任しています。
契約の事はそちらと相談してください。私は花沢家とはもう無関係な人間です」

類達は出された料理には手も付けず席を立つ

社長「待ってくれ、それなら美作商事との話し合いに同席してはくれないか?
それくらいは協力してくれてもいいだろう?」
ケビン「日本の大企業がそんな事を頼むのですか?あなた方はルーニーが行方不明になった途端に騒ぎ出し前社長を紛糾した事は聞いていますよ?
それでも花沢社長は黙って社長の座を降りた。今更何をルーニーに頼むのか」
「会社として社員を守るのは当然ですからそれが悪い事だとは思っていませんよ。自分達の社員を信じて美作商事と話して下さい。失礼します」

「はぁ〜だから帰国したくなかったのに」
ケビン「友人の結婚式なんだから仕方ないだろ?日本式の挙式が見れるのを
私は楽しみにしてるよ」
「そういえば…あれからDr夫妻から結婚式の話をされないけど…諦めてくれたのかな?何か聞いてる?」
ケビン「諦めてはないと思うけどね。島は若い人達が離れて行ってるから
ルーニー達の結婚がみんな嬉しいんだよ。」
「それは俺もありがたいけど…つくしの花嫁姿を大勢に見せたくは無いんだ」
ケビンはクスクス笑った
**心の声**
ルーニー達には内緒だけど準備は着々と進んでいるよ。絶対にみんな参加したがるから日程調整が手間取っているけど、1番海外に出にくい西門夫婦は新婚旅行を
延期して2人の式に合わせてくれるらしいから後はつくしのドレスの出来上がり
次第かなぁ〜今回の式も参考にさせてもらうつもりだよ

*****

その夜、類達の部屋では
つくし「優紀達、新婚旅行の予定がまだみたいなの。2日間だけメープルに宿泊するらしいんだけど、それが終わったら挨拶周りで日本中の支部を周るんだって…
忙しいよね」
「茶道の世界はまだまだしきたりも多いし総二郎の彼女も大変だね」
つくし「優紀はそれも覚悟の上だって言ってるよ。新婚旅行に行けなくても支部周りを2人で行けるのが嬉しいって。西門さんも大事にしてくれるみたいだし…
幸せになって欲しいな」
「俺もずっとつくしを大事にするよ。総二郎の話はもうお終い」

スッとお姫様抱っこで類はベッドにつくしを運んで行った…



花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします