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絆5(2次小説:類つく)

5

〜永遠 9歳〜

僕はハワイ島のエレメンタリースクールの4th グレードでクラスは1つ
先生はママに『トワは頭が良いからもっとレベルの高い学校に通わせるべき』と
勧めてくれたらしいけど、学校には友達と過ごす為に来てるんだよね…
勉強は小さい頃から家庭教師がプログラムを作って教えてくれている。
家庭教師は『トワならステップしてハイスクールにでも入れるし勉強は
私達でも十分だから』と屋敷での勉強を勧める。でも…
つくし「子供には子供の世界があるの。それは学校でしか学べないわ」
そう言って、地元の学校に通ってる。
マリア「ねぇ、トワのルーツって日本なの?」
これはクラスメイト以外にもよく聞かれる
永遠「なんで?」
マリア「だって、トワのママって黒髪でしょう?瞳も黒いし…かわいいわ
でもトワの髪も瞳もブラウンよね?」
僕はこの質問が嫌い…
永遠「やっぱり僕はママと似てないかな…」
わざと悲しそうな顔をしてそう言うと
マリア「そんな事ないわ!耳の形とか似てるかも…
あ…おばあさまに似てるのかも」
ケイとは血が繋がっていないけどね。僕は
永遠「そうかな?ありがと」
ニッコリ笑って見せるんだ。

**回想**
つくし19歳

志乃さんが不在で類もまだ外出中
いつもとは違うリビングで本を読んでいたら
扉が少し開いていてメイドさんの話し声が聞こえた

メイド1「この前の旦那様、怖かったわね…坊っちゃまも…」
メイド2「あぁ…【なんで私の言う事が聞けん!パリ大学に推薦されたんだぞ!
お前にとっても名誉だろう】だっけ?どうして坊っちゃまは行かないなんて
言うのかしらね?」
メイド3「あれじゃぁ道明寺には敵わないって噂になるよ…」
メイド1「あれもキツかったよね〜【お前はどういうつもりで司君の婚約者と
接しているんだ?お前のせいで2人の仲がおかしくなったら社会的に不味い事に
なるんだぞ。よく考えなさい】だっけ?」
メイド2「坊ちゃまもあんなに怒るなんてね…」
まだ何か話していたけれど頭の中が真っ白になった。

あれは聞こえるように言ってるんだとわかった
私は逃げるように花沢邸を後にした…

類は私に留学の話は無いって嘘をついた…
私もそれを聞いてホッとしちゃったのを察しの良い類なら気づいたよね。
もしかして私のせい?
私が類に甘えすぎていたから…
トボトボ歩いて帰っていたら類からの着信があった
類「もしもし 牧野どうしたの? 志乃に聞いたらまだ来てないって…」
あのメイドさん達は私が来た事を志乃さんに話していないって事だよね…
つくし「あ…ごめんね。優紀に相談があるって言われて…急に会う事になったの」
類「そっか…終わる頃迎えに行こうか?夕食は屋敷においでよ」
つくし「ありがと…でも今日は優紀の家に泊まるかも…ごめんね」
類に嘘をついちゃった…

部屋に戻って電気も着けず考えていた。
私は類が留学しないって聞いてなんでホッとしたの?
もし側にいなくなったら寂しいって思うのはなぜ?
気づかないように必死に隠した自分の気持ちが溢れ出して来る…
私は花沢類が好き…
でもその気持ちを誰にもバレちゃいけない。

類から【2、3日会社に行くから迎えに行けないから夜のバイトは入れないで】
ちょうどそう言われていた時だったから会わずに済む。

2日後
【類へ
パパに頼まれて収穫の手伝いに1週間ほど行きます。
帰って来たら連絡するね】
そうLINEを送った。

私の計画が始まった…
類には内緒で始めた外資系カフェのバイト。
大手の会社ではないけど海外にも支店がいくつもあってバイトを始めて
まだ3ヶ月の私に店長が
店長「実はハワイの支店で日本人の従業員を急募してるんだ。牧野さんは
真面目だし英会話も問題無い。
ハワイのワイキキにも近い場所なんだ、やってみる気はない?」
そう打診があった。まだ大学生だし無理だって直ぐに断ったけれど店長も
なかなか諦めてくれなかったの。

きっとこれが運命だったのかもしれない…
私は花沢邸で話を聞いた次の日に覚悟を決めていた。
店長にハワイの仕事を受けると返事をしたらすごく喜んでくれた
話は直ぐに進み私はパスポートが取れ次第出発する約束をした。
次はアパートの引越し準備、部屋の荷物は全部リサイクル業者に引き取って
もらった。部屋はちょっと痛手だったけど2ヶ月先まで家賃を払い解約出来た
もし…類が部屋を訪ねて来たら直ぐにバレちゃうだろうなぁ…
なんてバカな事も考えたけど類は部屋までは来ない。
大学には期日指定で退学届を出して準備もほぼ完了。

私は両親のいる栃木に向かった…
千恵子「つくし、急にどうしたの?」
つくし「連絡もしないでごめんね〜ママの料理が食べたくなっちゃってさ」
千恵子「あら、じゃぁ今夜はあんたの好きなコロッケにしょうかしら?
今夜のはお肉も入ってるからね」
ふふふ 牧野家のコロッケはじゃがいもと玉ねぎしか入っていなかったから
優紀とお肉屋さんのコロッケを食べた時にお肉が入っていて驚いたのを思い出したよぉ〜 優紀には…何も話せないな。

3人で夕食を食べた後…
つくし「あのさ…いろいろ悩んだんだけど、NYに行く事にしたの。
まだ正式じゃないから道明寺邸じゃなくてあいつのマンションに住むつもり
大学も向こうに留学するの」
パパもママも大喜びで拍手してくれたから
つくし「でもね…道明寺からの援助は期待しないでね。向こうに行ったら
私もいろいろ勉強させられると思うし認められるまでは時間もかかるんだ」
千恵子「何言ってんの!そんなの期待しないわよ。パパもママもここで
楽しく働けてるし肉入りコロッケだって食べれるんだから心配しないで」
晴男「そうだゾォ〜つくしはじぶんの幸せだけ考えなさい」
そう言われてホッとした。
お風呂から上がって縁側で星を見てたら
進「ね〜ちゃん、本当に良いの?」
進が真剣な顔で聞いて来たの
つくし「え?何が?」
進「俺…ね〜ちゃんは類さんが好きなのかと思ってた」
ドキッとしたけど…
つくし「な…何言ってんのよぉ〜花沢類は友達!彼には静香さんがいるよ」
進「そっか…ごめん、変な事聞いて。パパ達のことは心配しなくて大丈夫だから
ね〜ちゃんは幸せになりなね」
進が頼もしくなっていた。

花より男子の類ファン、原作の切ない類を幸せにしたくて類スキ向けにお話を書き始めました。老化防止の為に妄想を巡らせるおばちゃんです。拙い文章ですが応援していただけると励みになります。よろしくお願いします