見出し画像

カマキリーヌとパッションフルーツ

去年の初夏、ベランダのパッションフルーツの植木にカマキリの赤ちゃんがやってきた。
風に飛ばされたのかもしれない。
カマキリーヌと名前を付けてしばらく見守ることにした。

毎朝ベランダの植物に水やりをする時に観察する。
カマキリにどれだけ人を認識する能力があるのかは知らないけれど
最初は私に気付くとすぐ隠れたが、いつしか近寄っても逃げなくなった。
虫は触れないので眺めるだけというのが良かったのかもしれない。

カマキリーヌはいつも逆さま


徐々に愛着が増しカマキリーヌのごはんが気になり始めた。
ちょうどアブラムシがついている植物があったので、葉っぱごとちぎってパッションフルーツの葉の上に乗せてみる。

しばらくしてから覗いてみるとどうやら食べたようでアブラムシは消えていた。
ネットで調べると
「カマキリは丈夫なので数日食べなくても大丈夫」
とあったので
無理にエサを与えることはやめた。

ひと月が過ぎたころ、捕食現場に遭遇。
前足?(カマ)でがっちりアブの頭をホールドして食べている。

むしゃむしゃ……。

なかなかの衝撃

見てはいけないものを見てしまったような気持ちになったが
ちゃんと自分で獲物を捕らえて食べている姿に喜びもあった。

そしてとうとう脱皮した殻を発見!
カマキリーヌはなんだか透きとおっていて
前よりひと回り大きくなっていた。

脱皮後
脱ぎ捨てられたカマキリスーツ



猫に見つかって食べられたらどうしよう
、、とか
仲間が飛んできて卵産んで大所帯になったらどうしよう
、、とか
勝手に心配していた7月

家を一泊空けて帰ったら
カマキリーヌは巣立っていた。

生き物はちゃんと自分で生きている。


空き家になったパッションフルーツには蝶が飛んできたり、テントウムシやクモが入れ替わり住みついた。

観葉植物だけを育てていた時はこんなに虫を見ることはなかった。
パッションフルーツの花は咲いたけれどまだ実を付けたことがない。
それでも虫を引き寄せるいい匂いを出しているんだろうな。

今年もカマキリが飛んでくるといいな。
パッションフルーツの実もいつか食べてみたい。

獲物を待機中

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?