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経営における矛盾を両立するパラダイム 戦略編

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「意識のマネジメント」に着目をして、変化に適応して矛盾を両立する経営やリーダーシップのあり方を論考するマガジンです。経営リーダー、管理職の方はもちろんのこと、管理職ではない方にと… もっと読む
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2021年11月の記事一覧

戦略ストーリーはどのように進化するのか?

前回の記事では、戦略ストーリーに一貫性をもたらすコンセプトが、どのように生み出されるのかについてお話ししました。 戦略ストーリーにおいて新しい価値要素が創造される起点は、コンセプトが意識されることにあります。そして、そのコンセプトをもとに新しい価値要素が生み出されるためには、何段階かのプロセスを踏むことになります。今回はこのプロセスについて説明していきます。 戦略ストーリー進化のステップと、価値創造プロセスの位置付けまずは、戦略ストーリーをつくることの全体像を確認するため

戦略ストーリー構築において、直感をどのように使えばよいのか?

前回の記事では、価値創造プロセスの全体像と、その始まりのプロセスとなる「直感活用」についてお話ししました。 ①戦略ストーリーの直感: ヴィジョンの実現に向けた戦略ストーリーに繋がるひらめきをメタ意識/直感意識で捉える 価値創造プロセスの全体像は、こちらです。 戦略ストーリー構想には直感活用が大切これらの6つのプロセスについてご理解いただくために、各プロセスの概要をご説明するだけではなく、具体事例をご紹介するようにしたいと思います。 「戦略ストーリーの直感」の具体事例と

顧客にとっての現実を知るとはどういうことか?

前回の記事では、価値創造プロセスの一つ目となる「戦略ストーリーの直感」について、事例を用いながら具体的にお話ししました。今回は、価値創造プロセスの二つ目となる「エスノグラフィー」についてお話しします。 価値創造プロセスの全体像はこちらとなります。 固有名詞のN=1の顧客にとっての現実を感じきる②エスノグラフィー: 直感した戦略ストーリーに対する現実を、直接経験として捉える エスノグラフィーとは、もともと文化人類学や社会学において使用されるフィールドワークの調査手法のこと

戦略における「面白い」要素をどのように着想すればよいのか?

前回の記事では、価値創造プロセスの二つ目となる「エスノグラフィー」についてお話ししました。今回は、価値創造プロセスの三つ目となる「戦略ストーリー要素の導出」についてお話しします。 価値創造プロセスの全体像はこちらとなります。 アブダクションプロセスによって、直感を形にする③戦略ストーリー要素の導出: 戦略ストーリーにつながる新しい要素を、アブダクションプロセスにより導出する ここまでの「戦略ストーリーの直感」や「エスノグラフィー」は、直感する・感じるという感覚的・非言語