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ワクチンと第5波

狂気生産マシンであるツイッターを眺めていると、僕のタイムラインにはコロナの以外のネタが流れてくるようになった。大変良いことである。可愛い動物や、面白いオリジナル漫画、エヴァンゲリオン、スタバ、火将ロシエルの画像など。えなこもいいけどロシエルおすすめ。知らんけど。

しかし、やはり大半はコロナ関連ばかりである。忌まわしきツイッターランド。そりゃお医者さんばかりフォローしてるからそうなるか。
「ワクチンvs反ワクチン」、「デマ」に「ワクハラ」大忙しである。
「ツイッターでおかしくなってしまう病」の罹患率はCOVID-19の流行とともに増えているのではないだろうか。

おおむね1月に言ってたことと何も変わってない。さすが我らがJAPAN尊い。暴れている人たちの名前とデルタ株だけ変わってた。そんだけだった。
マスコミはワクチン危険を煽ってみたり、負けそうになったら供給不足を叩いてみる。ワクハラという謎ワードで弱者の味方ぶってみる。おめえら状況をみて勝てそうなことしか言ってねえな。見てて全然おもんない。

さて、ワクチンの集団接種が始まるようになり、実際のところみんな打ちたいのだろうか。反ワクチンやデマにみな洗脳されているのだろうか。僕は真実を知るために診察室に向かうのであった。

感想としては、みんな本能でしか動いてない。mRNAだろうがガイアメモリだろうが知ったことではない。BCGワクチンが救いだと言ってた人はどこかにいなくなってしまった。

65歳以上の方々は、ワクチンを打ちたがっている。何度も聞いたのは「打ちたいけど大丈夫だろうか」という質問ばかりだ。自分が医学を知らず、逆の立場であったとしても納得できる。高齢になり長期に生きられるかもわからないのに、この訳のわからんウィルスで短期に死ぬ確率を考えると、本能で接種を希望するのは非常に合理的だ。

一方、20代-30代の方は相談するような基礎疾患を持っていない。というか、発熱して心配になり受診してくる。こういう方はむしろ、コロナでなかったにせよ、発熱したときの不安からワクチンに関心があるようだ。「なんか副作用とか怖いし~」という人たちは何言っても打たないだろう。正直、どっちかっつうと、この謎の病気にかかった後、将来どうなるか正直俺たちもわからんけど。

40代~50代の方々は、「私は基礎疾患があるのでしょうか?」とよく質問される。「基礎疾患」でワクチンは優先されるし、「基礎疾患」があれば重症化のリスクがある。早く打ちたい人はいて、こういう人たちなんだろう。何割なのかはわからないが、高血圧の有病率は雑にいえば40%くらいだし、この中の一部だろうか。
この層は働いており職域接種が開始されている。職場で接種されるように命じられているのかもしれない。
医療機関に用が無い人もそもそも多いし、そういう人の関心は20代~30代とそんなに変わらないのかもしれない。色んな人が混雑する集団であるが、打ちたい人はワクチンがあればたぶんそれなりに打つ。

わかる範囲では、打ちたい人は打ちたいし、打ちたくない人は打ちたくない。科学の敗北である。病院に来る人はそもそも医療の恩恵をうける人で、とてもセレクションバイアスがかかっている(病院に来る人の声は世の中の一般的な意見ではない)のかもしれないが。
できればコロナにみんなかかって欲しくないのが、僕は僕にかかわる人にしかワクチンを勧めることはできない。なんか空しいけど、コントロールできないことに一喜一憂しても仕方がない。

そんな中、今回のもはやマンボウでも緊急事態でもどうしようもない、第5波 with 東京オリンピックが来てしまった。もうちょっと待ってくれても良かったのに。勘弁してほしい。今度のCOVID-19に罹患してしまう方の多くは、残念ながらワクチンが届かなかった人であろう。高齢患者は減り、中高年で重症化因子をもった人々で病床は埋まっていくのだろう。今度の数は計り知れない。いつものように感染対策してたのにかかってしまった、という人が増えそうだ。これは大変だぞ。

そんな中、僕たちにはレムデシビル、ステロイド、ヘパリンに加えて、トシリズマブやらJAK阻害薬(バリシチニブ、トファチニブ)それにカシリビマブ+イムデビマブなど、いろんな武器が増えそうだ。今はコロナと関係ない日常業務を行っているが、またこのウィルスにすべてを飲み込まれていくのだろう。淡々と迎え撃つしかない。今年も帰省を諦めよう。




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