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遊戯王OCG デッキ解説 【ドカンプリン】

どうもみなさん、「いなご」 と申します。

私のデッキ解説シリーズ。今回は、「マドルチェ」と獣族をテーマとしたこちらのデッキを記事にしました。

※この記事で使用するカード情報の画像は、遊戯王公式データベースより引用しています



マドルチェと獣たち


初登場から10年以上が経過し、かねてより使いたかったカテゴリ「マドルチェ」を主役としたデッキです。

その中でも今回は、「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」と「マドルチェ・シャトー」のコンボを核としました。


優秀な家庭教師!
お菓子の城を建てましょう


「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」の②の効果は、お互いの墓地からどんなカードでも2枚までデッキに戻せる効果。発動トリガーのタイミングからワンテンポ遅れるものの、自分のカードをデッキに再装填できたり、相手の墓地のキーカードをデッキに戻してしまうなど、臨機応変に対応できます。

「マドルチェ・シャトー」がある場合、この時デッキに戻る自分のモンスターをデッキに戻さず手札に戻せるため、手札から発動する効果を持つモンスターと組むことで、何度もその発動機会を窺うことができるようになります。

現在、「マドルチェ」モンスターの効果で「マドルチェ」モンスター以外のモンスターをデッキに戻せるのはこの「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」のみですが、自身の耐性付与や「マドルチェ・シャトー」の打点上昇も相まってコンボ自体は達成しやすいです。となれば、あとは何のモンスターをサルベージするか、という点に集中することになります。


捨てられては拾われるネコチャン


捨てる効果を持つカードと組み合わせて「魔轟神獣キャシー」を拾えば、相手の盤面にも回答が出せます。手札を捨てて発動する効果を持つ「トロイメア・ユニコーン」を「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」の効果で戻しサイクルを形成できれば、より強力な布陣となるでしょう。


投げられては拾われるウサチャン


「ホップイヤー飛行隊」は、相手メインフェイズに手札のこのカードと自分フィールドのモンスターでシンクロ召喚できる効果を持ち、「獣神ヴァルカン」を出せば、フィールドのカードを整理できます。

これらは数ある選択肢の一部にすぎませんが、全体として獣族モンスターとの相性が良いため、その方向でこのデッキのもう一つの芯としました。


完璧で究極の獣族サーチャー!


「メルフィー・キャシィ」であらゆる獣族モンスターがサーチ可能となるため、前述の獣族はもちろん、「マドルチェ」においても重要な展開役である「マドルチェ・ホーットケーキ」が獣族であるため、状況によってどちらの動きへも伸ばせるのが利点です。

相手の展開を見つつ、返しが必要な場合には「獣王アルファ」も選択肢となるため、とにかく小回りが利くいいカードですね。獣族という種族のアイデンティティがこのカードの登場で決定づけられた印象です。


相手の思考を乱す作戦


盤面と墓地に対するアクションが強力である一方、そのコンボ自体は相手に危険視されやすく、これ以上差を広げられまいといち早く崩しにかかることは想像に難くありません。

「マドルチェ」にとっては、モンスターと魔法・罠のコンビネーションが重要で、このいずれかの動きをくじかれると途端に動きが鈍くなるという弱点があります。たとえそれが、コンボ成立レベルの展開を終えサイクル戦に持ち込んだタイミングであっても油断はできません。

そこで、上記の手段以外にも相手のプレイングを翻弄するような『思考を乱す要素』を追加することで、結果的に危険度のランクを変動させるような戦術を採用しました。


ゾーン封鎖で行動制限!


ゾーンに関する効果に着目し、カードを置く位置に相手の意識を向けさせることで、有限の思考リソースを浪費させるのが狙い。

「地盤沈下」適用中は相手のメインモンスターゾーン2ヵ所が使用不能になります。どんなに強力な展開力を持ったデッキでも、出すための適切なゾーンがなければ意味がありません。モンスターの展開上限数やリンク先へのケアなど、否が応でも意識せざるを得ない状況をつくり出せます。


ゾーン封鎖のエース的存在!
セルフバウンスにも転用可能!


「鉄騎龍ティアマトン」で残りの縦列のゾーンに追い打ちをかけ、このカード自体は「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」で再利用。魔法・罠とモンスターを盤面に多く出力する「マドルチェ」の特性と、このカードの召喚条件がかみ合っており、忘れたころに大きくダメージを与えていけるカードになります。

「ドカンポリン」は、使用可能ゾーンが狭まった相手のゾーンに仕掛けることで「鉄騎龍ティアマトン」の目を光らせることができるほか、自分のモンスターを戻す役割としても有用。「マドルチェ」モンスターを戻せば「マドルチェ」永続魔法の効果が発動します。

このカード単体での拘束力は低いものの、組み合わせ次第で意地悪な性能を発揮します。


さらに相手の思考を乱していけ!


「魔轟神獣ユニコール」は、その存在自体がプレッシャーとなるモンスター。手札の使い方をミスしないように動くというタスクを相手に強要させることができます。「メルフィーのかくれんぼ」で破壊耐性がついていると、単体での処理はより難しくなるはずです。

確定妨害の布陣ではなくとも、組み合わせによりこなさなければならないタスクを多方面から課すことで相手の行動を鈍化させ、「マドルチェ」のコンボ継続力と復帰力で差を広げていくのが、このデッキの主な目的となります。


デッキレシピ


『逃げ場なし、スイーツ地獄!』
リミットレギュレーション:2023年4月1日 施行時対応


「マドルチェ」カードと獣族を中心とし、それらと飛び道具を組み合わせた構築です。コンセプトから大きく外れるようなカードは今回は少ない印象。この先は、カードごとの採用理由についてお話します。


採用カードの解説 マドルチェ編


お嬢様育成ゲームスタート!


「マドルチェ」初期メンバーにして唯一のレベル5モンスター。単体で発揮できる②の効果はダメージステップで発動する効果ゆえに邪魔されにくく、余剰展開で置いておくことで意外な突破口を開くこともあります。

進化系である「マドルチェ・プディンセス・ショコ・ア・ラ・モード」の効果にはぜひとも欲しいこのカードですが、あちらのランク4「マドルチェ」Xモンスター重ねて呼び出せる特性に反し、正規のX召喚以外での運用が難しく少々かみ合いが悪い…そんな時期もありましたが。


初動として別格の性能!
実質初動として昇格!


「マドルチェ」デッキはひたすらデッキからの特殊召喚を繰り返して盤面のカードを一気に完成にもっていくのが主な動きとなりますが、「マドルチェ・プティンセスール」の登場後、召喚権を残しつつの展開にまで進歩。縛りがつくのも納得です。

「マドルチェ・プディンセス」はそのカード名とレベルの関係から、重要な存在にもかかわらず運用の難しいカードだったわけですが、このカードのおかげでその問題は解決。テーマデッキとしての動きを良くも悪くも自動化した1枚です。

「マドルチェ・エンジェリー」はもちろん、先攻1ターン目で墓地にモンスターがいなければ「マドルチェ・マジョレーヌ」も実質初動札となり、純構築では既存のカードで初動率を上げられるようになったことも大きいですね。いずれかで盤面構築を素早く完了し、サイクルコンボによるアドバンテージの獲得に着手したいところです。


初動&中継ぎで抜群の安定感を発揮!


「マドルチェ・エンジェリー」が2枚採用なのは、純構築からはずれたハイブリッド型の構築において、キーカードの運用可能な採用枚数を下限に抑えている中で、このカードを初動として使用し「マドルチェ・ホーットケーキ」で除外されたのちにサイクルする場合に、デッキのもう1枚の有無が重要と感じたためです。

除外されたモンスターの再利用方法が獣族モンスターに限定されるこのデッキにとって、この1枚と2枚の差は、何度もデュエルする中で大きいと感じるようになりました。


お嬢様、ご立派になられて…(泣)


「マドルチェ・プティンセスール」と「マドルチェ・プディンセス」でランク4「マドルチェ」Xモンスターを出せるようになったことで、このカードもいきなりフルパワーで活躍できるようになりました。

①の効果はノーコストかつ魔法・罠カードも戻すことができ、②の効果は条件を満たす限り1ターンに何度でも発動可能。「マドルチェ・シャトー」を一緒に持っているなどトリガーとなる効果が合わさると1ターンに2回以上使用する状況もあり得ます。

あくまで展開力としての用途に限られがちですが、カテゴリ内随一の高打点でもあるため、ラッシュ時にも頼りになるお嬢様です。


今もなお最高峰の除去能力!


カテゴリ縛りの素材指定ゆえに許された、当時から強力な効果で存在感を発揮し続けるのがこのカード。

対象に取らずデッキに戻す、しかも最大2枚を剝がせるこの効果は、2023年現在でも十分に通用します。相手が様々なタスクに疲弊するタイミングで出せば、そのダメージもより大きくなるでしょう。

「マドルチェ・プディンセス・ショコ・ア・ラ・モード」同様、「マドルチェ」魔法・罠カードも戻せる貴重な存在です。


獣ルートからの橋渡し役!


「マドルチェ・エンジェリー」などからの展開はもちろん、「メルフィー・キャシィ」からこのカードを「マドルチェ」展開の起点とすることも多い、もう一つのキーカード。

①の効果は同時処理のため、「ダーク砂バク」との古のコンボが成立。「マドルチェ」と獣族のサポートを両立する存在として重要なポジションを占めています。


仕事のできる郵便屋さん!


獣族「マドルチェ」モンスターの存在を条件に、「マドルチェ」魔法・罠カードのサーチが可能。「マドルチェ・ホーットケーキ」から特殊召喚する筆頭候補です。

手札に引いてしまうなどでデッキに待機できていない場合、逆にこのカード自身がお荷物となってしまうことも。純構築ならまだしも、ケアのために枚数を増やすには事故率もついて回るので難しいところです。


小回りの利く賢いワンちゃん!


場の「マドルチェ」カードを手札に戻しつつ、レベル4となることでX召喚との相性も良し。直接的な展開ルートに組み込まれないものの、中盤以降にかなり強力な動きを見せます。

ステータスの上昇はいずれも永続で、維持されれば毎ターン強化されます。「マドルチェ・シャトー」も含め攻撃力が並の上級モンスター以上に上昇することもしばしば。単体の下級モンスターとしてはもっとも戦闘力のあるカードと言えます。


お勉強の成果は出たでしょうか?


展開力の話に焦点が置かれやすい「マドルチェ」ですが、これまでその初動に必要な召喚権が足りないことが多く、「二重召喚」を採用したりと苦心する部分もありました。このカードの登場により、その悩みも解消されました。

「マドルチェ・メッセンジェラート」でこのカードにアクセス後、②の効果でこのカードからさらに広げることが可能です。強制効果のため、その確実な供給力も魅力的です。


さらに仲間をご招待


同じ発動条件を有する「マドルチェ・サロン」とは対称的に、こちらはモンスターにアクセス。条件次第でそのモンスターを特殊召喚でき、もはや余剰展開とすら呼べるラインです。

しかしながら、召喚権を増やす「マドルチェ・サロン」が真っ先に狙われるため、そうなった後の切り返しのこの一打が身を助ける場面も考えられるため、ありがたい存在です。


サイクルのお作法を学びましょう


「マドルチェ・シャトー」を前提として攻撃力が低めに設定されている「マドルチェ」にとって、このカードがフィニッシュに役立つ場面もあるでしょう。攻守の上昇は永続で、軒並み最上級モンスタークラスの戦闘力を手に入れることができます。

しかし、このデッキにおいてその真価は後半の効果にあります。追加でデッキに戻せるモンスターは何でもよいため、「トロイメア・ユニコーン」のようなEXデッキのモンスターを戻すことでサイクルに使用したカードの再装填が行えます。これにより「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」によるサルベージがより質を上げられることもポイントになってきます。


汎用無効とコンボ性!


盤面に敷いたカードたちへの相手の対抗手段に待ったをかけるのがこのカード。相手モンスターはもちろん、こちらの攻め時に障壁となる魔法・罠カードも無効にできます。

ただし、無効にできるのはあくまで『フィールドのカードの効果』のみであり、対象が効果処理時に存在しない場合は無効にできないため、過信は禁物。この場合はサルベージもできないため、「マドルチェ」永続魔法の発動条件を満たせないのは注意が必要です。

②の効果の存在から、このカードを再利用のためにデッキに戻したい心と墓地に持っておきたい心がせめぎ合うことが多いです。「カクリヨノチザクラ」から蘇生した「マドルチェ・プディンセス・ショコ・ア・ラ・モード」に使うことで再度その力を発揮する場面も考えられ、プレイングでうまくカバーできるといいなといったところ。


タルトのような生地の厚みでバックアップ!


「マドルチェ・プティンセスール」からの縛り付き展開を一通り終えた後にも呼び出せる、「マドルチェ」リンクモンスター。そのそれぞれの効果で盤面をより強固なものに仕上げてくれます。

しかし困ったことに、①の効果は自分もその影響を受けるため、「マドルチェ・クロワンサン」が「マドルチェ」魔法・罠カードを対象にできなくなるというアンチシナジーが発生してしまいます。

これを解決するには、リンク先に「マドルチェ」モンスターを置かないような展開を意識する必要があり、このカードを呼び出す前後でのプレイングの影響がもろに出ることもあります。


採用カードの解説 獣族編


獣族初動の代表格!
やっぱり2体呼べるのは強いよね


獣族スタートの場合はこのカードたちが初動の役目を担います。要は「森のメルフィーズ」につながるカードという立ち位置。

「魔獣の懐柔」は縛り展開の都合上「マドルチェ」とは別個に扱わなければいけない反面、サイクルコンボで活躍できるカードをいち早く引っ張り出せるのは魅力なので、悩ましいところです。

「レスキューキャット」は、呼び出せるカードの頭数が減るものの、その後の「ダーク砂バク」からもう1度使うこともできます。レベル3の獣族「マドルチェ」モンスターも出せるので、対応範囲でうまく立ち回りたいところ。


仲間呼んだり、かくれたり。
実はレスキューステータスなワンちゃん


前述の展開札から「森のメルフィーズ」を呼び、「メルフィー・パピィ」⇒「メルフィー・キャシィ」⇒「マドルチェ・ホーットケーキ」とつなぎます。手札次第で「メルフィーのかくれんぼ」をサーチすれば、獣族全体の貫通力が上がるので心強いですね。


サイクルに貢献&シナジー効果も!


1ターンに1度ずつの効果破壊耐性により、「マドルチェ・ホーットケーキ」がより安全に動けたり、「魔轟神獣ユニコール」の鬱陶しさが際立つ1枚。

②の効果でドローも挟めるのがありがたいわけですが、デッキに戻す獣族に「マドルチェ・ホーットケーキ」や「マドルチェ・クロワンサン」を含んでやれば、「マドルチェ」永続魔法の発動条件を満たすことができるという点でもシナジーしています。


サーチ可能で汎用的な捲り札!


安定して相手モンスターに回答の出せるこのカードも、獣族ゆえにサーチ可能なのが頼もしいですね。「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」から拾う候補としてもアリです。

手札に戻すのは効果処理時のため、そこに獣族の「マドルチェ」モンスターを含むことで、やはり「マドルチェ」永続魔法の発動条件を満たすことができます。


闇属性じゃないダークモンスター


「マドルチェ・ホーットケーキ」で除外されれば、追加で墓地の獣族を蘇生できます。「魔轟神獣ユニコール」も蘇生対象に含まれるため、意外なシナジーを発揮するかも。

タイミングを逃す任意効果のため、奇跡的にかみ合っている「マドルチェ・ホーットケーキ」専用と言っていいでしょう。


ビーストリンクへの足掛かり!
更に展開力を伸ばす!
除外から獣族を帰還!


「鉄獣戦線」の面々は、展開ルートに乗せられサルベージとも相性の良い「鉄獣戦線 ケラス」から、リンクモンスターの2体を呼び分けます。

「鉄獣戦線 徒花のフェリジット」は、「魔獣の懐柔」から入った場合にその内2体でリンク召喚し、①の効果で手札のレベル2の獣族を出せば「森のメルフィーズ」にも拡張可能。②の手札入れ替えも、デッキにいてほしい「マドルチェ」モンスターを戻す手段としてみなせます。

「鉄獣戦線 塊撃のベアブルム」は「鉄獣戦線 ケラス」の効果による特殊召喚を前提に①の効果のみに傾注し、除外状態の獣族の再利用を目的としています。

呼び出す際にコストで除外した獣族がいるはずですし、「マドルチェ・ホーットケーキ」で除外した「ダーク砂バク」でも可。「魔轟神獣ユニコール」にも対応しており、発動コストによる手札枚数の変動と合わせて相手の意表を突けるかもしれません。


永続魔法のキーカードにタッチ!


①の効果により+1で動ける手軽さと、②でサーチの難しい永続魔法へのアクセスが可能なネコチャン。

「ダーク砂バク」「鉄獣戦線 塊撃のベアブルム」の効果で条件を満たし、「マドルチェ・サロン」や「地盤沈下」に伸ばせる器用さが売り。セット後は相手ターンをやり過ごす必要はありますが、破壊されてもそこに消費してくれたと考えることもでき、リカバリー手段も一応あります。


採用カードの解説 ゾーン活用編


情熱のエスコート!


デュエル中に1度しか適用できないという、「RUM-七皇の剣」、「救いの架け橋」と並ぶ希少な存在。しかし、その効果は地味で直接アドバンテージが発生しないというなんとも微妙なもの。

主な用途として、相手がリンク先への特殊召喚を前提とする効果を発動した時、このカードをチェーンするというのがあります。「星遺物を継ぐもの」や「神聖魔皇后セレーネ」のような効果にチェーンしてリンク先以外のゾーンを指定することで、その相手の効果を不発にするわけです。

EXモンスターゾーンに置く場合は、この効果の適用中でも相手は行動制限を受けないので、片方の縦列に「鉄騎龍ティアマトン」を出し、もう片方に「トロイメア・グリフォン」を出すことで、行動の猶予を与えずリンク先も使わせない、嫌がらせの本領を発揮できるでしょう。


使い道は無限大!ゾーン封鎖とも相性〇!


相手にもチャンスを与えてしまうものの、レベル2以下のモンスターを条件なく特殊召喚できる便利カード。

このデッキでは「妖醒龍ラルバウール」の特殊召喚がメイン。単体ではドラゴン族・闇属性モンスターがサーチ可能で、「鉄騎龍ティアマトン」や「深淵の獣ドルイドヴルム」が加わります。その他展開済みのモンスターとの組み合わせにより、メインデッキのモンスターそれぞれにアクセスがしやすくなります。

「メルフィー」モンスターも有力候補で、相手がその後●の効果を適用し特殊召喚した場合、即座にこちらの効果を発動できるようになります。

加えて、ゾーン封鎖の効果との重ねがけについて、OCG事務局から次のような回答を得られました。


事務局回答


「GUYダンス」は使用できないゾーンを指定できないのに対し、「リトル・オポジション」は可能であるという回答。

これはつまり、「リトル・オポジション」の場合は●の効果を相手が適用するかどうかは任意となっているため、あくまで自分が効果を適用できれば良いので発動可能である、ということです。その効果の主たる処理を実行できるかどうかということで、この差が出ているのだと推測されます。

これを利用して一方的にモンスターを展開することも可能となります。フリーチェーンである上に発動タイミングさえ気を遣えばリスク自体は元々低いのですが、こういった組み合わせも可能ということで、覚えておいて損はないでしょう。


疑似的な除去も兼ねる!


相手のフィールドと墓地のカードを入れ替えてセットさせるカード。こちらの意思でカードを置く位置の調整が可能となるので、「鉄騎龍ティアマトン」にも貢献します。

厄介な表側の魔法・罠カードにも対応でき、破壊ではないため一部耐性もすり抜けられたりするのが優秀です。


おジャマするわよ~♥


生きる「地盤沈下」ともいえるカードで、「簡易融合」から呼び出します。「カクリヨノチザクラ」で復活したり、「メルフィーのかくれんぼ」で自壊を免れそのまま維持し続けるなどで、文字通り邪魔していきます。

自身は獣族なので、「魔獣の懐柔」発動後にも特殊召喚可能なのは地味ながらありがたい点です。


詰めの盤面に!


墓地の「ドカンポリン」や「現世離レ」といった罠カードを主にセットし、自身の②の効果と組み合わせて相手の行動範囲を狭めていきます。

「I:Pマスカレーナ」で相手ターンに出すことで、置き場所によってはモンスター効果の抑制も。その際魔法カードをセットすれば、よりラグを短く再利用できるかもしれません。

こちらもメインモンスターゾーンのモンスターの置き方をある程度気にする必要はありますが、「魔轟神獣ユニコール」なら永続効果ゆえにリンク状態でなくともOK。多重タスクを課して追い詰めましょう。


採用カードの解説 その他 


実質「マドルチェ」モンスター!?


①の発動条件はデッキからモンスターが特殊召喚された場合であり、デッキからの特殊召喚を繰り返す「マドルチェ」モンスターとは好相性。「リトル・オポジション」でも条件を満たしやすく、相手が特殊召喚したモンスターを対象に②の効果につながる可能性もあります。

このデッキにおける②の効果の対応属性は地と闇。「マドルチェ」3種類、「メルフィー・キャシィ」、「スプライト・ピクシーズ」、「妖醒龍ラルバウール」、「カクリヨノチザクラ」とどれも優秀。終盤には場に居座り③のダメージ効果で退路を断ちます。


防御面でしっかり仕事をしてくれる


属性の限定された「D.D.クロウ」といった効果にあれもこれも付いた明らかなオーバーパワーを感じさせるこのカード。当然のように制限指定を受けていますが、防御面に充てるカードとして見た場合にはとても頼りになります。

相手ターンに墓地を荒らして壁兼「I:Pマスカレーナ」の素材巻き込みに使い、盤面もしっかり処理。コンボが成立しない場合相手にダメージをもらいやすい防御面の薄さを、このカード1枚でかなり補強できます。


防御の要!


ほぼ確実に2体分の攻撃を受け止められ、「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」で手札に戻す価値も高い1枚。平均打点が低めなこのデッキのモンスターたちを戦闘で処理するプランは、相手からすれば候補に挙がるであろう一手。そこの穴埋めができれば最高ですね。

効果自体は1ターンに1度の制約がないため、「ドカンポリン」とコンボすることで何回も攻撃を防ぎつつ再利用が可能となり、戦闘による処理を一層困難にします。


これぞ現代版オネスト!


①の効果で取り回しは容易、「魔轟神」チューナーとで「魔轟神獣ユニコール」のシンクロ召喚も視野に入ります。勘違いしやすいですが、リンク2では条件を満たせないので注意です。

②の効果はダメージ計算時で発動し、一度も見えていない場合の奇襲性は随一。リンク2で相手にターンを渡す盤面も比較的多く、飛び込んできた相手を返り討ちにできます。ターン終了時までアップするので、その後の攻撃にも強く出られるのが頼もしいですね。


小回り抜群、蘇生で再利用!


現代の魔法・罠カードは墓地で効果を発揮するものも多く、それらを一部無力化できるのは地味ながら優秀。罠カードの場合はフリーチェーンのものも多いので、魔法カードを狙うのが無難でしょう。

「簡易融合」で自壊した「おジャマ・ナイト」やリンクモンスターを蘇生し、コンセプトの動きに再導入します。

手札から順番に効果を使い墓地へ行くため、入れ替わりで「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」を蘇生し、その効果で墓地からこのカードを回収するサイクルも悪くない選択肢です。


0/0の闇属性って優秀なの多いよね


自身を対象にするだけでも十分強力なうえ、フィールドのモンスター次第でサーチ先は大きく広がります。

上述の通り「リトル・オポジション」が主な展開手段で、サーチをうまく使い分けていきたいところ。①の効果も壁として最低限仕事はしてくれます。


ハズレはすべてアタリ!


その効果の特性から、本来なら2枚以上採用されやすいカードですが、このデッキでは1枚だけ採用。その理由は、ドローするカードが必ず「一撃必殺!居合いドロー」ではないカードにするためです。

手札を1枚捨てて発動するため、「魔轟神獣キャシー」の効果を発動したり、この手札コストや効果でデッキから墓地へ送るカードに「マドルチェ」モンスターが含まれれば、「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」の②の効果が発動でき、墓地から戻す処理で「マドルチェ」カードが含まれれば、「マドルチェ」永続魔法の効果が発動したりと、このカードの発動によって起こる行動のどこを切り取ってもメリットとなりうる、かなりのポテンシャルを秘めています。

相手フィールドのカードの数だけ墓地の整理ができることに加え、魔法・罠カードをデッキに戻せる数少ない手段でもあります。


相手の手札を増やしながらドローできる!


世にドローソースは数あれど、あえてこのカードを選ぶことはそうそうないと思います。

このデッキにおいては「魔轟神獣ユニコール」の存在から、手札枚数に変化をもたらすドローソースとして採用しました、それでもいわゆる『遊び心』の域を出ないとは思いますが。

手札枚数としては、このカードを消費して2枚渡して2枚ドロー、相手は+2、自分は-1となります。「メルフィー」カードの存在や「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」による回収により、普段からある程度多めの枚数を手札に持つことになります。相手が少なめに手札をキープするならば、このカードでそれを均しに行く使い方ができます。

「メルフィー」カードの手札に戻る効果は元々の持ち主の手札に戻るため、相手がこれを利用できるデッキだとしても、手札の枚数を変動させうるアクションを起こすリスクが生まれます。

「マドルチェ」カードも、カテゴリ単位の採用がない場合は紙切れ同然。しかしそれを捨てると「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」の②の効果の条件を満たすことになり、ただ捨てる行為にもプレッシャーを与えられます。


ざわ… ざわ…


単体は「月の書」の下位互換的カードですが、その後の効果が重要。「マドルチェ・シャトー」を手札に戻して再利用しつつ、「マドルチェ」永続魔法の発動条件も満たせます。

「マドルチェ・シャトー」自体は1ターンに何回も発動でき、墓地の「マドルチェ」モンスターが0でも発動可能であるため、ただ新しくフィールド魔法を貼り換えるよりもメリットがあります。


ホップイヤーで強襲!


「ホップイヤー飛行隊」とレベル4の組み合わせで出すカードとして採用。盤面の整理として使い勝手はよく、「マドルチェ」カードをバウンスして「マドルチェ」永続魔法の発動条件を満たすこともできます。

自身はビーストリンクの素材としても利用可能で、「ドカンポリン」や「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」で再利用を狙いましょう。


なぜサイバース族ではないのか?


『効果モンスター以外のモンスター』の特性を利用しているわけではありませんが、召喚条件の緩い機械族リンクモンスターということで、「妖醒龍ラルバウール」とのコンボのために採用。

その効果でこのカードを対象にすることで、「工作列車シグナルレッド」や「機巧狐-宇迦之御魂稲荷」をサーチ可能に。主要メンバーではない部分に枝葉を伸ばせるいぶし銀。

展開力はあるものの、盤面からの処理は各々で決まったルート取りをすることが多いこのデッキでは、いつでもどこでも誰でも利用できるこのカードの存在が助けとなることもあります。


新イラストの構図いいよね
新イラストの(ry


新イラストでそろい踏みの鉄板コンビ。メインモンスターゾーンのモンスターをまとめられ、相手ターンでの除去力として重宝します。

「ホップイヤー飛行隊」+「獣神ヴァルカン」のコンボ同様、「ティーチャーマドルチェ・グラスフレ」や「マドルチェ・マナー」、「ドカンポリン」などで再利用する価値の高い2枚です。


好きな方を選べ!(ユニコールを置きながら)


手札を捨てて発動する、相手の場のカードを破壊する、無効にできるけど手札が減る、ここまで読み進めてきた方ならば、これらの行動が指す意味は自ずと理解いただけるはずです。

素材指定もあってないようなものなので気になりませんし、手札と盤面に増減の影響が出るということで、中継で挟むといい仕事をしてくれます。


おわりに


ほぼ全てのカード解説で長文となってしまいましたが、以上となります。

デッキ名の由来は、「ドカンポリン」+「マドルチェ」のイメージであるスイーツのプリンから来ています。


赤城乳業 商品情報ページより引用


アイスの『ガツン、と みかん』が好きなので、語感を借りて「ドカン、と プリン」にしようかとも考えましたが、シンプルな方で。おいしいですよね、これ。

序盤の構築が上手くいけば割と勝率は高く、ゲーム内容も毎回いい感じになり、相手の顔色が悪くなっていくのを感じ取れて楽しいです(暗黒微笑)。その分序盤が遅めだったり、妨害1回受けが重いなど弱点も多いですが。

皆さんの参考となる部分があれば嬉しいです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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