ぐっさんがゆく 特別編 イノシシから豚へ。2

イノシシと豚の境界線って、ふわ~~~ってしている前回お伝えしました。どれぐらいふわっとしているかというと、

イノシシと豚は遺伝的に連続的な関係にあって、そこには境界線は存在しない  

と断言されているほど。

東京農大の特別展『ブタになったイノシシたち』の展示で、自分でも見てビックリしました。最新のDNA研究の結果とのこと。

さらにビビったのは、
野生のイノシシも、飼育されるようになるとソッコーで体格が変わるってこと!

ちょっとこの写真、見てください。


パッと見、骨の大きさが違うじゃないですか。
特に、コレとコレを見てください。


実はこれ、イノシシの頭の骨なんですが、同じ種類同じ地域でも、育てられるだけでめっちゃ骨が大きくなっているの、わかりますよね??
(資料より、年齢はすべて3歳ぐらいとのこと)

「どんだけ、適応力あるんだーーーー!!」
って心の中でめっちゃツッコミ入れました。

だって、3年人の手で育てられるだけで、骨格変わってくるって……。
ヤバくないですか?

3年で変化が出るのに、100年、1000年と人のそばで暮らしていたらコレが……

コレに変化していくのも、なんとなく理解はできるような気持ちになりました。

まだ、感覚的なところなので、沖縄ではさらに(?!)マニアックな内容を取材してくる予定です。


あ、前回のnoteで書いたこの絵、何しているところかわかりました?コレです ↓↓

展示会でもらう資料には


琉球嶌真景(りゅうきゅうとうしんけい、という絵巻物・江戸後期)に描かれている島ブタ。耳に紐を通した飼養法は、現在でも広く東南アジア地域で行われている。

としか書かれていませんが。

高田さんが言うには、これは……種付けにいくところなのだとか!

ということで……。

っていうか、なんで絵を見ただけでわかるのかナゾすぎます!


「こういうイノシシが、今帰仁(なきじん)アグーのご先祖さまに当たるのかも……?!」なーんて考えたり。

博物館や資料館、美術館に掲げてあるものが、時を越えて自分の目の前のお皿に出てきて、味わうって想いを馳せてみたりできる。ロマンですよねー。

ちなみに、うちのお店で取り扱っている今帰仁アグーの生産者・高田さん、この展示会でも資料提供されてましたw

今度取材に行くとき、この子孫が今お店で出している今帰仁アグーのご先祖様に当たるのかどうか、聞いてみよう。

というか、イメージする豚とずいぶん違って、イカついですよね。一瞬違う動物に見える……

ふぅ。

全力でマニアな内容になってきてしまった……。まぁ、いっかー。
2019年4月14日のイベントページはコチラ。話題の今帰仁アグー、堪能できます。僕が気合を入れて料理しますよ!


※今回の記事の内容の多くは、東京農大の特別展『ブタになったイノシシたち』の展示そのものと、同時配布していた資料内容を引用させていただきました。資料に参考文献の紹介がありましたが、どの資料がどの文献からの引用かよくわからなかったので、バクっと特別展そのものと同時配布資料の引用であることをここに明記しておきます。

この展示、大好評のようで会期延長中です!2019年4月15日まで開催とのこと!くわしくは農大博物館ページ、見てみてください。


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