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ヤン・タイロンの事をこんなに書いた記事あるだろうか【父親像】

どーも!
日刊【書くメシU30's】マガジン、水曜日担当の銀英伝好きな方(?)
おっちーこと落合裕太です。

今週は「父親像」がテーマ、ということですが、実在する人物のことはあまり書きたくないな……と思うので、ちょっとひねろうと考えました。

様々な小説に登場する父親を思い出して見ようと思ったんですが、思った以上に思い出せない! そこで、私の好きな小説「銀河英雄伝説」から、主要登場人物であるヤン・ウェンリーの父親であるヤン・タイロンについて書いてみたいと思います。

ヤン・タイロン

銀河英雄伝説より、ヤン・ウェンリーの父、ヤン・タイロン。作品中には登場せず故人としてヤン・ウェンリーの話の中に出てくる感じですが、結構印象深いセリフが多いです。

金銭はけっして軽蔑すべきものじゃないぞ。これがあれば嫌な奴に頭を下げずにすむし、生活のために節を曲げることもない。政治家と同じでな、こちらがきちんとコントロールして独走させなければ良いのだ。

商人として財を成したヤン・タイロン。銀河英雄伝説の主要キャラクターの一人であるヤン・ウェンリーの価値観のベースになる、ものの見方を示しています。

父親としてのヤン・タイロン

父親としては、息子にそばで壺を磨かせていたり、「息子と古美術品のどちらがだいじか」という問いに「美術品を集めるには資金がかかったからなあ」と答えてみたり。

ですが、ヤン・ウェンリーが歴史の道に進もうとした際には

歴史で金銭儲けした奴がひとりもいなかったわけじゃない

と自分の考えを押し付けず、独特の表現で認めています。

変人だったのは確かなようですが、息子に愛情らしきものは持っていたのだろうと言うふうに描かれていて、ヤン・ウェンリーの言葉を見ても、大きな影響を与えた父親だったのだと読み取れました。

対比としてのヤン・タイロン

銀河英雄伝説において、ヤン・ウェンリーと対をなすといえばやはりラインハルトでしょう。ラインハルトの父親は作中ではほぼダメ人間として描かれていて、

娘を皇帝や大貴族に売りわたした父親は何千人もいる。なのにどうして、ラインハルトの奴はおれひとりを責めるのだ?

このセリフや酒を飲んでいたエピソードくらいしか思い出せません。ラインハルトが上を目指すようになる、姉アンネローゼを売り渡したキャラクターとして描かれているからです。

それに対し、ヤン・タイロンは変人ではあるが息子のことを思わないでもない、金銭・政治・芸術などの分野に一家言ある人物として描かれていて、悪印象は少ないかなというイメージ。

娘を売ったセバスティアン・フォン・ミューゼルと、息子を攫っていった(壺を磨かせられている幼少のヤン・ウェンリーを見た親族が法廷闘争に持ち込もうとした際、息子を連れて宇宙に出たエピソード)ヤン・タイロン。

「良い父親」というのは人それぞれ、様々なパターンがあると思いますが、これも一つの形かなと思わせられるキャラクターでした。

あなたの思い出す父親キャラクター

私が「父親」キャラクターとして思い出したのは、なぜかヤン・タイロンだったわけですが、あなたの思い出す父親キャラクターは誰でしょう?

物語を楽しむことで、自分の父親から見る父親像だけでなく、様々な「父親像」にふれることができます。男性の方は自分が父親になったらどうなるだろう、どうなりたいだろうということも考えたら面白いのではないでしょうか。

【父親像】というテーマに沿っているとものになったかは微妙なところですが、「書く」ということの、ネタのずらし方の参考にでもなると幸いです。

銀河英雄伝説の主要人物でもないので、普段ここまでスポットライトは当たらないだろうという、ヤン・タイロンについて書きました!

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