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#7 逆質問の考え方

こんにちは、OBたきです。
オリンピック、盛り上がってますね!私は野球準決勝と、サッカー3位決定戦のチケットを持っていたので、結果的に両方日本戦だったことを思うと非常に惜しいことをした気持ちです。泣

さて、今日のOB訪問で「逆質問の使い方」について話す機会があり、せっかくなのでnoteにもまとめておきます。

逆質問とは?

もしかしたらまだ面接で逆質問を受けた経験がない方もいらっしゃるかと思います。逆質問とは、通常は面接官→学生に色々質問をするのに対して、学生→面接官に質問する機会のことです。通常は面接の最後に用意されていて、「最後に何か聞きたいことはありますか?」みたいに唐突に聞かれることが多いイメージです。

企業によっては、1回の面接すべてを逆質問で構成するケースもあります。私も面接官をやることがありますが、弊社でも「30分のうち10分は学生からの逆質問を受けてください」という指示がありました。

学生さんからすると、「なんのために設けられているのか」がわかりづらいと思いますし、あんまり深く考えたことがないかもしれません。面接官の暇つぶしなのでしょうか?もちろんそんなことはありません。企業側は明確な意図をもってやっていますし、個人的には、ここで学生さんから何を聞かれるのか、非常に重要視しています。

逆質問を設ける意図と、理想の質問構成

先に私の考えをお伝えしますと、企業が逆質問を設ける意図は「志望度・理解度を確認するため」です。逆質問で学生から聞かれる内容によって、どれだけ自社のことを理解しているか、またその理解度に応じて、志望度の高さを推測しています。

例として、以下に2つ質問例を並べてみました。

・御社の強みは何でしょうか?
・私は「ハングリー精神」を大事に働きたいと思っていて、御社の営業の方はそれを強みにされていると伺いましたが、面接官の方の現場でそう感じることはありますか?

はい。めちゃくちゃ分量に差があってあからさまですが(笑)、実際に1日に5人ぐらい面接をすると、学生間では質問内容にこれぐらい差があるものです。当然後者の方が理想的なのですが、何がポイントなのかを解説します。

大前提として、面接はアピールの場です。もちろん、企業側には「学生の疑問を解消して、理解度・志望度向上の役に立ってあげよう」という意図もあります。ただ、合格を勝ち取るためには、逆質問も面接官へのアピールの時間と考えておいた方が無難でしょう。それを踏まえて質問を見ていきます。

まず前者「御社の強みは何でしょうか?」について。説明会でもこういった質問をする学生は多いですよね。説明会の段階ならまだ許せるのですが、面接でもこれを聞いているようなら要注意です。

第一に、この質問は誰でも思いつく、かつどの企業にも使いまわせる内容ですよね。唐突に逆質問され、用意してなかったから場当たり的に聞いた感が満載です。
また、「なんでそれを質問しているのか」の意図がわかりません。面接官も、質問の意図がわからないままだと、強みについて回答するものの、会社として?事業部として?営業として?どう回答するか悩んでしまいます。面接の最後で時間もないので、当たり障りない内容を回答して終了となるでしょう。これでは学生としてもあまり得るものはないですし、当然何のアピールにもなりません。

一方で後者の質問はどうでしょう。長いですが、「私は【ハングリー精神】を大事に働きたいと思っていて、御社の営業の方はそれを強みにされていると伺いましたが、面接官の方の現場でそう感じることはありますか?」について。
同じく強みについて確認しているのですが、ちゃっかり自分の大切にしていること(軸)を伝えています。面接の最後に「あ、そういうことを大切にしているのね」と印象付けることになり、無難な質問で終了した学生と比較するとアピール効果が全然違います。
また、企業について自分なりの考えを述べている点も好印象です。面接官に自分の考えを伝えるには、インターン参加やOB訪問など一定の企業研究が必要です。前者の質問と比較すると、「私は御社への志望度が高くて、一定の企業研究をしてますよ」というアピールになります。(もちろん、お門違いなことを言ってしまうと逆にリスクなので、ちゃんと企業研究をしましょう)
さらに、質問の意図も明確です。この質問は要するに「私の就活の軸と御社のリアルが一致しているかの確認」になるので、面接官側はそれに合わせて回答を組み立てられ、学生が聞きたいことにピンポイントに答えることができます。質問を受ける立場として、学生の「質問力」の高さは評価に値するはずです。

まとめますと

逆質問を設ける企業の意図:志望度・理解度の確認
逆質問の理想:「御社のことちゃんと調べてるよ!」をアピールしつつ、意図が明確な質問を投げかける

といった感じです。

「面接のフィードバックお願いします」は有りか?

本日のOB訪問を受けた学生さんは、逆質問の時間を使って「今日の面接で僕に感じた印象を教えてください」といつも聞いていると仰っていました。自分の面接の出来がどうだったのか気になるのは当然だと思いますし、私も何度か聞いたことはあります。質問の意図をくみ取るとしたら、「合格可能性を知りたい」「悪かった点があれば直したい」といったところでしょうか。

ただ、前章で述べた「志望度・理解度のアピール」といった観点で言うと、あまりオススメはできません。当然ですが、面接官が学生にフィードバックしたところで、面接官側が新たに得られる情報は何もありません。横並びの学生がこの時間を使ってPRしていると考えると、質問1個分アピールチャンスを逸したことになり、勿体ないです。

また、面接官のフィードバックは「合格可能性を知る」という意図に対しては何の役に立ちません。いいフィードバックをもらえても不合格になる可能性はありますし、逆も然りです。最後に受けたフィードバックの内容で合格発表までヤキモキするぐらいなら、少しでも合格可能性を高められるアピールに使った方が建設的かと思います。

逆質問と「最後に何か言いたいことは?」は同じこと

ここまで、「逆質問」についてお話してきました。お気づきかもしれませんが、逆質問は、最終質問のもう1つの定番である「最後に何か言いたいことはありますか?」とほぼ同じ意味を持ちます。
「最後に言いたいことは?」と聞かれたら、ほとんどの学生が何かしらPRして終わるんじゃないでしょうか。沢尻エリカぐらいの精神力があれば「特にないっす」と言い残して去るんでしょうけどね・・

「ガクチカ」や「志望動機」のような、お馴染みのトークテーマで飽き飽きしている面接官としては、逆質問や「言い残したこと」という「枠組みのない自由課題」を与えて、その学生なりの工夫が見たいんだと思います。工夫のない逆質問は、「言い残したことは特にないです」と同じぐらい勿体ないことをしていると思ってください。

私は「言い残したこと」でアピールするのが苦手だったので、「あ、じゃあ1つ質問したいんですけどいいですか?」と言って逆質問に持ち込むようにしていました。これなら面接前にいくつか質問を用意しておけばどちらが来ても対処できるのでお勧めです。


本日は以上となります。
OB訪問を受けていても感じることですが、「質問力にこそ学生の能力・意欲・個性が出る」と感じます。逆質問対策として、普段の説明会・OB訪問から自分の質問力を磨くよう心がけてみてください!

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