見出し画像

67年連続増配銘柄 生活魔法の創造者 PG(プロクター・アンド・ギャンブル) 2023年12月

PG(プロクター・アンド・ギャンブル)の株は買うべき?

PG(プロクター・アンド・ギャンブル)の業績や財務状況を知りたいけど、自分で調べるのは大変。。

そんな悩みを抱える個人投資家のため、最新のPGの決算内容や財務諸表を分析します。

この記事を読めば、誰でも、PGの現在の業績や財務状況を把握することができます。

今回の記事では、PGの総合評価をS,A,B,C,Dの5段階で評価をしていますので、投資判断の参考としていただければと思います

このブログでは、企業の決算や財務諸表を分析した情報を発信していますので、フォロー&スキをお願いいたします。

ただし、今すぐフォロー&スキを押す必要はありません。

記事の内容を見て、「有益だな」と思ったら、フォロー&スキを押して頂けたらと思います。

動画で内容を確認したい方はこちら


PG(プロクター・アンド・ギャンブル)とは?

PG(プロクター・アンド・ギャンブル)は、洗剤などの日用品や歯磨き粉などの衛生用品など消費者向け製品を製造・販売する多国籍企業です。

また、株主還元を重視し、23年度まで67年連続で増配している連続増配銘柄でもある人気銘柄です。

同社の主要な製品やサービスには以下のようなものが挙げられます。

  1. 家庭用品: 洗剤ブランド「タイド(Tide)」や洗濯柔軟剤「ダウニー(Downy)」などがあります。

  2. 美容・パーソナルケア製品: シャンプー・コンディショナーブランド「パンテーン(Pantene)」、スキンケアブランド「オーレイ(Olay)」、男性用剃刀「ジレット(Gillette)」などが有名です。

  3. ベビー・子供用品: 「パンパース(Pampers)」ブランドのおむつやベビーワイプが知られています。

  4. 健康・ウェルネス製品: 歯磨き粉「クレスト(Crest)」や、女性用生理用品「オールウェイズ(Always)」などがあります。

これらの製品群を通じて、PG(プロクター・アンド・ギャンブル)は世界中の消費者に日常生活に必要な多様な商品を提供しています。

最新の決算

2023年10月にPGは2024年度第1四半期決算を発表しており、

  • EPS:アナリスト予想1.72ドルに対し結果1.83ドルで、アナリスト予想を上回る。(〇) 

  • 売上高:アナリスト予想215.8億ドルに対し結果218.7億ドルで、アナリスト予想を上回る。(〇)

という結果でした。

これらの結果から、PGは2024年度第1四半期において、アナリストの予想を上回る強力な業績を達成したことがわかります。EPSと売上高の両方で予想を上回る結果は、企業の堅調な収益基盤と市場での強い競争力を示しています。

PERとは?

PER(Price Earnings Ratio、株価収益率)は、株式市場において投資家が使う重要な指標の一つです。

PERは、企業の株価を一株あたりの利益(EPS、Earnings Per Share)で割って計算されます

例えば株価が1,000円で、EPSが100円であれば、
「株価 1,000円÷EPS 100円=10倍」と計算できます。

一般的にはPERが高ければ割高、低ければ割安と判断できます。

PERの推移

2023年12月18日時点のPGのPERについては、finance charts.comによると、

  • 過去5年間の平均PER: 29.25倍

  • 過去3年間の平均PER: 26.01倍

  • 過去1年間の平均PER:25.85倍

  • 2023年12月18日時点のPER:23.83倍

となっています。

PGのPERは過去5年間、3年間、1年間の平均値に比べて、2023年12月18日時点で低下しています。これは、株価が相対的に割安と評価される可能性があることを示唆しています。

PERの下降傾向は、市場がPGの株式に対して、過去の期間に比べてより慎重な評価をしていることを示しているか、あるいは企業の純利益が成長していることを反映している可能性があります。

https://www.financecharts.com/stocks/PG/value/pe-ratio

売上高の推移

PG(プロクター・アンド・ギャンブル)の過去数四半期にわたる売上高のデータを分析すると、以下の傾向が見られます。

2020年第2四半期から2024年度第1四半期までの期間を見ると、PGの売上高は全体的に成長傾向にあります。

各四半期ごとの売上高には季節的な変動が見られ、毎年、第2四半期の売上高が他の四半期よりも高い傾向があります。

2024年度第1四半期の売上高は218.71億ドルで、これは2023年第1四半期の206.12億ドルと比較して、成長しています。

売上高 前年同期比での成長率

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の過去数四半期にわたる売上高成長率(Year-Over-Year, YOY)を分析すると、以下のようなトレンドが見受けられます。

2022年第3四半期では前年同期比の成長率が-0.9%となり、唯一のマイナス成長を経験しています。

しかし、その後の四半期では成長率が再び上昇しており、2024年度第1四半期の成長率は6.1%となりました。

営業利益とは?

営業利益とは、企業が本業で稼いだ利益です。

営業利益は売上高から、販売した商品の原価である売上原価と、販売のためのコストである販管費を除くと求めることができます。

営業利益の推移

2024年度第1四半期の営業利益は57.67億ドルで、これは2023年第1四半期の49.39億ドルと比較して、増加しています。

PGの営業利益は全体的に増加傾向にあります。特に最近の四半期では、営業利益が安定して増加していることが見て取れます。

営業利益 前年同期比での成長率

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の過去数四半期にわたる営業利益成長率(Year-Over-Year, YOY)を分析すると、以下のようなトレンドが見受けられます。

2022年第3四半期では前年同期比の営業利益成長率が-7.4%となり、この期間中で最も低い成長率を経験しました。

しかし、その後の2023年第4四半期の15.7%から2024年度第1四半期の16.8%への増加は、企業の営業効率と市場での競争力が向上していることを示唆しています。

PGは一時的な成長率の減速にも関わらず、全体的に営業利益の成長を維持しており、特に最近の四半期では営業利益成長率が顕著に向上しています。

営業利益率

営業利益率は、売上高に占める営業利益の割合を示したものです。

この割合が高いほど、企業の本業の稼ぐ力が強いと判断できます。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)の営業利益率のトレンドと変化を、競合企業であるコルゲート・パルモリーブ(CL)とキンバリー・クラーク(KMB)の営業利益率と比較して総合的に解説します。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)

  1. 全体的なトレンド:

    • PGの営業利益率は2022年第2四半期の24.66%から2024年度第1四半期の26.37%へと増加しています。この期間において、一時的な減少は見られますが、全体的には成長傾向にあります。

  2. 市場での位置づけ:

    • PGは競合に比べて一貫して高い営業利益率を維持しており、効率的なビジネスモデルと強い市場地位を持っていることを反映しています。

コルゲート・パルモリーブ(CL)

  1. 全体的なトレンド:

    • CLの営業利益率は2022年第2四半期の8.29%から2024年度第1四半期の20.94%へと大幅に改善しています。

  2. 変動性:

    • 2023年第2四半期に非常に低い利益率を記録しましたが、その後は順調に回復し、2024年度第1四半期には20%を超える利益率を達成しています。

キンバリー・クラーク(KMB)

  1. 全体的なトレンド:

    • KMBの営業利益率は2022年第2四半期の10.49%から2024年度第1四半期の15.08%へと改善しています。

  2. 一貫した成長:

    • KMBは四半期ごとに営業利益率を着実に増やしていますが、PGやCLと比べると相対的に低い水準に留まっています。

以上の分析から、PGは効率的なビジネス運営により高い営業利益率を維持しており、CLは一時的な低迷から効果的に回復しています。

一方、KMBは着実な成長を遂げていますが、競合他社と比較して利益率が低い状況が続いています。

営業キャッシュフローとは?

営業キャッシュフローの概要

営業キャッシュフローは、企業が営業活動でどれだけの現金を生み出しているかを示しています。

この指標は、単に売上高などの会計上の利益を上げているだけでなく、その利益が現金として実際に会社の手元に流れ込んでいるかを反映しています。

会計上の利益とキャッシュフローの違い

売上高や営業利益は、会計のルールに基づいて計算されますが、これらは実際に企業の手元に入ってくる現金の量とは必ずしも一致しません。

これは、収益が発生する時期と実際に現金が得られる時期などが異なるためです。

営業キャッシュフローの例

例えば、一般的な企業の営業活動においては、商品が売れたとしても、その代金がすぐに現金として手元に入るとは限らず、支払いが後日行われることもあります。

一方で、営業キャッシュフローは、販売した商品の代金が支払われた際に発生し、実際に企業が現金を手にしているかどうかを示します。

営業キャッシュフローの内訳

営業キャッシュフローには、

  • 商品やサービスの売上から得た現金

  • 在庫を売って得た現金

  • 日々のビジネス運営に必要な資金のやり取り(現金の授受)

が含まれます。

営業キャッシュフローの重要性

つまり、営業キャッシュフローは、実際に企業の手元に流れ込んでくる現金の量を表しているので、企業の財務的健全性と運営効率をリアルタイムで把握するのに適しています。

利益とキャッシュフローの関係

例えば、A社のように高い利益を報告しながらも営業キャッシュフローが低い、またはマイナスである企業は、利益が形式上のもので現金としては確保されていない可能性があり、そのような状況は企業の財務健全性に問題があります。

逆に、B社のように利益が低くても営業キャッシュフローが高い企業は、効率的な現金管理を行っていることを示しており、長期的な視点で見た場合に安定した経営を行っている可能性があります。

営業キャッシュフロー

それでは、2021年第2四半期から2024年度第1四半期までの期間にわたるPG(プロクター・アンド・ギャンブルの営業キャッシュフローに関するデータを見てみましょう。

続きの記事については、有料記事となります。

興味がある方は、ご覧ください。

ここから先は

3,560字 / 12画像
この記事のみ ¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?