憧れの天然理心流 (できごと)

高校時代に読んだ「燃えよ剣 (著・司馬遼太郎)」は、私のバイブルである。主人公の土方歳三に夢中になり、新選組に憧れ、天然理心流にも興味を持った。

その天然理心流を、本日体験してきた。

角帯を巻き、袴を着け、鞘に入った刀を手にした時、なんとも言えない高揚を感じた。初心者の私に、助手の先生は付きっきりで「抜刀の形」を指導して下さった。

鞘から抜くと、刀が銀の光を放つ。模造刀なのに、緊張は半端ない。鯉口を切り、摺り足で前に出るだけで、自分が新選組隊士になった気がした。

相手に悟られないように、さりげなく刀を持つ。抜いた刀を納める時は、抜く前と同じ所に戻す。

日々の生活にも通ずるような、大切なことを宗家より教えて頂いた。中身の濃い90分、この先も学びたいと強く思った。

そして帰り道に気がついた。旧暦の明治2年5月11日 = 1869年6月20日は、土方歳三が函館五稜郭で戦死した日ということに。

これはまたもや運命だと、私は信じている。



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