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おすすめの本「ずぶ濡れSKE48ver.Team_E」

はじめに


 扶桑社から出ている「ずぶ濡れSKE48」シリーズもついに3冊目。
 今回はチームEです。
 皆さんは、チームEにはどんなイメージがあるでしょう?
 チームEといえば、かつては木本花音という方もいれば、柴田阿弥という方、松井玲奈という方、須田亜香里という方もいるかも知れません。
 今のチームEといえば、皆さんは誰が思い浮かぶでしょう?
 僕はというと、思い浮かびすぎる!!
 となります。
 一人一人がチームEを象徴するメンバーになっていると思います。
 それを裏付けるかのように、この本では、多くのメンバーが「声だしていこーぜ!!!」公演では、全員が主役ということを語っていました。
 全員が主役のチームEの魅力がわかるのがこの本だと言っていいでしょう。

世界的レベルのアドバイス

 本書で僕が最初に読んだのは、TAKAHIRO先生と佐藤佳穂さんと鎌田菜月さんの対談です。前回のチームK2編の時も公演をプロデュースしたNight Tempoさんのインタビューでも公演の本質に触れられるような言葉が沢山ありました。
 わたくし、3度の飯より「Loose control」が大好きでしてね。
 TAKAHIRO先生がこの曲の振付けをどんな風に作っていったんだろう、と興味津々で読んでいったんですね。正直、「Loose control」に関するコメントは少なかったんですが、それよりも素晴らしい言葉がありましてね。
 世界レベルのプロダンサーであり、振付家の方だから、やっぱり見てきたもの、体験してきたもの、視点が違うなと思いました。
 なかでも、センターに立っている人が眩しく映って観られないけれど、端に立っている人の姿をみて、心が動く、という話には、なるほど!と思いました。
 生きていると、時々、センター的な人を直視できないぐらい、心が暗くなることがあります。場合によっては、その光をこの闇にあてないでーという日もあるかも知れません。そんな時に端にいる人が微かな光でも一生懸命踊る姿に心を打たれるっていうのは、アイドルだけでなく、ファンの人生にも通じる言葉ではないかと思いました。この部分が読めただけで、この本を買って良かったと思いました。
 

それぞれの成長の物語


 実は2015年頃、7Ⅾ2集合体に夢を見たんですよ、わりと僕は。
 7期生とその7期とは違う魅力を持ったドラフト2期生たち。
 この融合が新しいSKE48のスタンダードだと思ってたんですけど、みんなどんどん卒業しましてね( 遠い目 )。あの若者たちに見た夢はどうなったのか…。
 ちゃんとまだ夢は続いていましたよ!
 おーちゃんは選抜のセンターになり、まーやんは写真集が重版、そして、ゆうかたんは休養から不死鳥のごとく復帰、はたごんは女優として開花、そして、ほののはサッカー関連の外仕事、とそれぞれの分野で活躍をしていますね。
 この本の中で特に「ああ、長いキャリアの中で先輩たちの意志を受け継いできたんだなあ」と感じたのは、やはりまーやんでしょうか? 彼女のインタビューの言葉が凄くSKE48やチームEを引っ張っていくぞ、という気持ちに加えて、先輩がしてくれたことを後輩にもしてあげなければ、という意志も感じました。振り付けだけでなく、表現をそろえるという言葉も印象的でしたね。
 そして、これは是非、買って確かめて欲しいんですが、ほのののインタビューのラストが凄く印象的です。あるメンバーに対する後悔というと大げさかも知れませんが、これも一つの成長の途中を知ることが出来たなあ、と感じました。

希望と寂しさと

 
 2024年5月13日時点での最後の推しが、10期生の五十嵐早香さんです。なので、自然と10期生の方にも目が行くんですが、120ページの林美澪さんの姿は、立っているだけでなく感情が乗っていて、一つの美しい表現として成立していると思います。この人をSKE48は失ってしまうのか、という寂しさがあります。彼女のインタビューも素晴らしかったので、是非、読んでみて欲しいです。我々は、SKE48になってからの彼女しか知りませんが、彼女にはその前からの物語があったんだな、と実感しました。
 そして、さんちゃんですね。
 なかなか公演を観る機会がないので、今、こんな感じのキャラになってるのね、という思いと、表現に関する工夫をしていく誠実さ、どちらも感じる良いインタビューになっています。特に67ページの写真は素敵で、これからのSKE48を卒業していく同期の分までお願いします、と思わずいいたくなる素晴らしい写真でした。
 

軸はぶれないままで

 インタビューの中でベテラン勢の頼もしさが語られていますが、真木子のインタビューはずっとSKE48に居た彼女だからこその、もう一歩引いた目線が前半あってよかったですね。
 そして、われらが倉島杏実さんですよ。
 巻末のインタビューが凄く良くて、『この人がいれば安心』という存在になりたいという思いをある言葉で表しているんですが、そこが倉島先輩らしくて凄く良かったです。
 真木子が昔から居たSKE48、倉島先輩が昔から愛していたSKE48、大事な軸になる部分はこれからも変わらないだろうな、と僕は読みながら思いました。全然、関係ないですが「美しい」と感嘆の声がもれたのが、52ページの写真でした。人、川、緑、そのまま川の音に混じるビールを飲む音が聞こえてきそうな素晴らしい写真でした。

おわりに


 ついにこれで「ずぶ濡れSKE48」が全3チーム分プラス、全体版を合わせて4冊が刊行されましたね。
 こういう書籍が出てくると、SKE48の公演を普段見れない勢の自分としては、メンバーのイメージのブラッシュアップに凄く助かるんですよね。普段は、なかなか配信とかを観ないメンバーも「どれ、ちょっくら読んでみるか」と思わせてくれるのが、こういうムック本の良いところですよね。
 もう次は「どしゃ降りSKE48」か「枯渇SKE48」のどちらかが来ると予想していますが( どっちも来ない )、どうか、この手の本がこれからも発売され続けてほしいなあ、と思います。SKE48初心者の方にプレゼントするのにも丁度良いんですよね。
 普段、チームEを観ない方ほど、是非、試しに手に取って欲しい1冊です。きっと、好きなメンバーが増えますから。
 
 

  


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