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おすすめの映画 リトルサブカルウォーズ ヴィレヴァンの逆襲

 Twitteを1日に3回ぐらい開くんですが、「大場美奈さんが金髪になって映画出演!」というニュースが流れてきましてね。

 時々ある「付き合いでみる映画」として、何の予備知識も期待もせずに観にいったんですが、意外と刺さる内容がモリモリの作品でした。

【ここからはネタバレありで書きます】

 サブカルという概念を材料にコロナ化の社会や自己承認について考えさせられましたし、もっと言うと、自分の「スキ」をまっすぐ語れることの素晴らしさや熱も思い出させられました。

 で、ちゃんと自己批評的な要素も含まれてましてね。
 「メジャーなものを見下してないか?」とか「にわかファンは嫌いだろう」とか、10代の自分が聴いたら、図星でグサグサ心の柔らかいところを刺されまくっていたと思います。
 奇しくも、この作品を観に行った映画館では大メジャー「鬼滅の刃」が何スクリーンもかけられているわけです。仕事の関係で既に何回か観ていますが、メジャー作品には多くの人に刺さる良さがあるんですよね。どちらも偏見なしに楽しめる人間にならねば、と改めて認識させられました、

 あと、見ていて気になったのが、「文学」が「サブカルチャー」になっているという描かれ方。しかも、文学の世界では大メジャーの「宮沢賢治」が。文学研究をしていた人間としては、一抹の寂しさを感じると共に、明らかにオールドメディアになっていったんだなあ、としみじみ感じました。

 主演の岡山天音さんは、僕の殿堂入り映画「テロルンとルンルン」にも出演されていましたが、今回も凄い良い演技をしていましたね。普段の柔らかい感じの表情も良いんですが、終盤のシリアスな演技がギャップになってカッコいい。
 なんていうんでしょう、何時間でも観てられる演技をされるんですよね。うるさくないし、暑苦しくない、でも、ちゃんと心には響くし、共感する場所はちゃんと空けてくれている。

 そうそう、お目当ての大場美奈さんも、意外なところで出てきましたが、いつもより背が高く見えたのは衣装のせいでしょうか。

 フラッと入って予想もしない面白いものと出会えるという意味では、まさにヴィレヴァン映画でした。ドラマ版も観られる媒体があればチェックしてみたいと思います。

 「サウンド・オブ・下北沢」の「二人でヴィレヴァンに入ろうぜ 難しい本を今日は買うぜ 読んでもさっぱり分からないぜ 持ってるだけで満足だぜ」という歌詞を唄いながら、家路につきました。

 

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栄、覚えていてくれ
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