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「SKE48は好きだけど、SKE48ファンは好きじゃない」という現象を防ぎたい


 アイドルファンの方って、わりと多趣味な方がいらっしゃって、SKE48だけではなく、他の趣味も触っているので、常識というか趣味を楽しむための最低限のマナーを持ってらっしゃる方が多いと思います。

 しかし、時々、熱意というか好きが空回りして、「うわあ、なんだこの人…」ということがあります。あっ、ちなみに、メンバーが呼ばれている外仕事の現場で、マナー違反をしたり、周りの方を不快にさせる言動や行動をしたりする人は問題外だと思います。劇場でもそうですね。

 話を戻すと、SNSで推しと自分を同一視して考えてらっしゃる方がたまにいて、「推しの評価が低いのは〇〇が卒業しないせい!」とか「〇〇はSKE48らしくないから卒業するべき」みたいなことを書かれる方がいます。しかも、そんな方が推しの顔をアイコン画像にして差別的なポストをしている時は目も当てられません。ベテランメンバーにも新人のメンバーにもそれぞれのステージにあった可能性があると僕はあると思います。それでも、攻撃的になってしまうのは、何故でしょう?

 正直に書くと、僕は6期生が全員もれなく大嫌いでした。一人残らずです。
 5期生まで明らかに色が違う雰囲気と総選挙に誰も選抜入りしていないという偏りまくった評価軸で6期生を見ていました。その根源にあるのは、分からないものや新しいものへの恐れだったのだと思います。「いや、SKE48だったらこうあるべき」という感情も強かったと思います。鈴木おさむさんの「仕事の辞め方」風に書くと「プチ老害化」を迎え始めていたわけですね。過去の自分の成功例に囚われて、新しい世代にも同じ道を歩ませようとしてしまう。しかも、本人はよかれと思ってやっているのが怖いですね。
 ブログを書くようになって、これは良くないと思って、まず6期生について知ることから始めました。嫌いだから遮断するのではなくて、知ることから始めようと。総選挙も終わり、新しい物差しが必要になっていたのも大きいと思います。まず、入口になってくれたのが、鎌田菜月さんでした。彼女のヲタク的な要素が僕はとても苦手でした。しかし、そのヲタク的な要素は、ビジネス的な好きではなくて何度も見返す、作品や事物を大事にして「消費」するだけで終わらせない好きだと分かって、尊敬に変わっていきました。もしかして、この人は信用できるのではないか、と。そこから月に1回鎌田さんについて調べていく連載を始めました。正直、読んでくださる方は少なかったですが、鎌田さん推しの方々が熱くて、なんとか連載を1年ほど続けられました。嫌いなままだったら、きっと今でも古い自分の価値観をアップデートできないままだったと思います。

 誰かに攻撃的になる前に、その誰かを知っていくことも大事なのではないか、と僕は体験から学びました。それでも合わない時は黙って去るというのも手ではないかと思います。誰かを傷つけても守りたいものがあったとしても、その誰かが守りたい側に属していたら、どうするんでしょう?


 1月8日の水野愛理さんのポストで「プリマステラ」の「雨のち奇跡的に晴れ」の「ガチ恋口上」を巡った騒動で「SKEのファンの人は優しいっていうけど、全然優しくない」という言葉がありました。僕はこの言葉が今でも忘れられません。
 当日に書いたnoteでも、実はこの言葉についてだけは、自分の中で綺麗な考えが出てきませんでした。

 論点を僕なりに整理しておくと下記のようになります。あくまで僕の論点ということを念頭に置いて読んでください。

1 プリマステラはSKE48の派生ユニットである
2 ガチ恋口上は強制ではない
3 目的はライブを盛り上げるためである

 プリマステラが出来た背景や曲が生まれたストーリと水野愛理さんが、いや、プリマステラのメンバーで提示した「ガチ恋口上」というカードが相性が良かったかというと、決して良かったとは言えないかな、というのが僕の意見です。繰り返します、相性が良かったかというと良くなかったということで提案が悪かった、目的が悪かったということではありません。そこだけは誤解しないでほしいです。
 あくまで1枚目に出したカードと場の相性が良くなかっただけで、プリマステラが自主的に提案したことは非常に価値があることだと思います。
 そこから考えていくと、「ガチ恋口上」とは違ったアプローチで曲を「育てる」方法を模索するのも手の一つだと思います。その一環として、ファンの皆さんにアンケートをするもよし、予告無しに次の曲に行く前のMCで「できますかー?」と挑戦形式で提案するのも良いかも知れません。僕個人のSKE48のグループ内でのベストオブベストはリクエストアワーで1位を取るだと思います。SKE48のグループ外でのベストオブベストはやはり数字的な評価や受賞的な評価だと思います。SKE48の曲の中で、48グループの曲の中で、秋元康の作詞した曲の中で、一番再生されてるのは、この曲みたいな方法ですね。ふと自分の推しの再生回数が思い浮かびましたが、あれは公式ではありませんし、ちょっと才能とは違う切り口のような気がするので、一旦おいておきます。
 一番、最悪の結果は、プリマステラのメンバーや「雨のち奇跡的に晴れ」にネガティブなイメージがついてしまうことです。もうなってるよ、という方もいるかもしれませんが、トライ&エラーを信じて、もう少し長い目で見てみませんか。これを読んでいる皆さんが20代の頃は、なんでもサクサク成功していましたか? 挑戦して失敗したり傷ついたりしながら、手ごたえのある選択肢を見つけていったのではないでしょうか? 少なくとも何もせずに人を冷笑して年を取ってきた人はいないと僕は信じています。
 この1月8日のスペースは、運悪く成人メンバーの晴れ着のお披露目の日とぶつかってしまったために、気分を害されたファンの方も出てしまったと思います。何で推しの一生で一回の記念日にそんな話題が入ってくるんだと。この辺りのタイミングに関しては、次は学んで変えてくると僕は願っています。それでも、一生に一回のタイミングってありますからね…。
 幸い、プリマステラのツアーは無事に終わり、ガチ恋口上も問題なく成功したようです。
 もし、今回のことでちょっと水野愛理さんやプリマステラや「雨のち奇跡的に晴れ」が気になったり、逆に嫌いになった方は、そこで止まらずにどうかもう少しだけ観続けてみてください。僕の鎌田さんの例のように急に解像度が上がることがあるかもしれません。

 メンバー、曲、ファン、それぞれが違う好みがあると思いますし、違う目的地があると思います。描いている未来も違うと思います。それでも、SKEは好きだけど、SKEファンは嫌いとメンバーやファンが考えてしまうのは悲しいです。何かこれを防ぐ方法はないでしょうか。
 今、メンバーたちの間である目的地が出てきています。
 バンテリンドームです。
 野村美代さんが、仲村和泉さんが、中坂美祐さんが、目的地に挙げています( 倉島杏実先輩なんか2020年ぐらいから言ってらっしゃいますね )。
 あのナゴヤドームでのオレンジの海をステージの上で体感してない世代が、夢の目的地を語り始めました。
 メンバーもファンも共通して目指せる目的が出来た時、SKE48は強いと思います。2014年の到達と2018年の幻、どちらも経験しているファンの方も多いと思います。バンテリンドームという到達地が「プチ老害」の誘導する道だというなら新しい提案をして黙らせて欲しいという願望も密かにあります。そうプリマステラの時みたいにどんどん提案してほしい。
 懐かしい未来を目指すのか。
 まだ観たことのない未来を目指すのか。
 僕らファンに出来るのは、仲間を増やしつつ、推しの未来を信じて、失敗しても離れない、そんなアプローチかもしれません。
 ああ、生きてる間にもう一回みたいなあ。
 2014年2月2日、あのオレンジの海にいた夜を思い出しながら、この記事を終わります。

※なんとなくイメージした曲を貼ってお別れです。
走り続けてもじゃなくて、走り続けるなら辿りつく!


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