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忘却図書館 10年代ベスト

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忘却図書館 10年代ベスト
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#忘却度50

【忘却度50%】ガブリエル・セヴィン「書店主フィクリーのものがたり」

2017年12月25日。  殺伐とした本をたくさん読んで、自分自身も殺伐とした小説を書いてた年だったので、最後くらいほんわかしようと思ったのでしょうか。  ものすごくいい話でした。  偏屈な書店主と、店に置き去りにされた幼女と、2人と仲を深めていく書店営業の女。  もうね、たまらなかったです。いい人たちのいい話。  この時期、蔵書の7割くらいを処分し始めた時期だったんですけど、これは残しました。 <ネットで調べてみる>  私自身の話ですけど、ある書店のプッシ

【忘却度50%】一橋文哉「モンスター 尼崎連続殺人事件の真実」

2016年11月25日。  北九州監禁連続殺人事件に続き、こちらもとんでもない事件。  主犯の女と彼女の手下と10数人の被害者の相関図を見るだけでもめまいがするくらいで、当時ネットに「サザエさん一家にたとえるとわかりやすい」という書き込みが拡散されてたほどでした。 <ネットで調べてみる>  個人的には、主犯の女を裏で操っていたヤクザの男が、北九州事件のやり口を詳細に「参考」にしてたというくだりに驚きました。

【忘却度50%】村上龍「心はあなたのもとに」

2011年5月2日。  1月に「聖☆おにいさん」4巻と「毎日かあさん」7巻を買ってよんでますけど、5月まで本をまったく読んでませんでした。  鬱も3年目に突入したのがありますが、2011年といえば3月11日の大震災。世の中が一気に変わってしまった時期でした。  でも私にはもっと大変なことが。  震災とほぼ時期を同じくして、いちばん大事な人が大きな病気で入院生活を送ることになってしまったのでした。  心配と焦りと悲しみ、戻らない自分のコンディション、世の中の閉塞感。