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忘却図書館 10年代ベスト

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#忘却度10

【忘却度10%】豊田正義「消された一家 北九州連続監禁殺人事件」

2016年11月21日。  この何年、何十年でいちばん衝撃を受けた本かもしれません。  ある男(死刑囚ですがネットに普通に名前は出てきます)が、結婚した女の両親など家族数人を、巧みな話術や肉体関係でほぼ洗脳状態に陥れて、「通電」と呼ぶ電気ショックなど完全奴隷化、食事や睡眠や会話なども全部言いなりに。  そして用済みの人間を家族同士で殺させ、死体を完全に遺棄させる。  人は(しかも複数人同時に)これほど完璧にマインドコントロールされるのかと、とにかく恐ろしくなります

【忘却度10%】清水潔「殺人犯はそこにいる」

2014年1月26日。  これは衝撃でしたね。  後に「文庫X」という仕掛けで文庫版も話題になりました。  冤罪事件として有名な足利事件の真相。普通に真犯人がどういう人物かを書いてるのがすごいです。そしてなぜ警察が動けないかの理不尽な理由もすごい。 <ネットで調べてみる>  後に私は殺人事件などを追ったノンフィクションを片っ端から読むようになります。  そして私、5年後に事件記者を主人公にした、殺人事件が絡む小説を出したりしてます。

【忘却度10%】「西原理恵子の人生画力対決」

2010年3月21日。  これも「毎日かあさん」などと並んで、西原理恵子先生の大好きなシリーズ。この後も8巻まで全部買い続けてます。  前に浦沢直樹先生「MONSTER」のところでも触れてます。  全部が最高です。松本零士先生に謝罪に出向くくだりも、ちばてつや先生に会場が涙するくだりも、江口寿史先生が酩酊するくだりも、萩尾望都先生がご登場するくだりも。 <ネットで調べてみる>  第1回がしりあがり寿先生というのがまたすばらしい。  このシリーズはいつどの巻を手に取