連星系の惑星形成も割と普通っぽい

Saxton (NRAO/AUI/NSF); ALMA (NRAO/ESO/NAOJ)

この写真は地球から450光年離れたところにある連星系「HD 142527」です。ドーナツのような真ん中の黒い部分の中心にぼんやりと赤い小さなかたまりがありますが、その中に2個の星が入っています。その周りを取り囲むドーナツの「身」の部分はガスやチリです。この連星系をアルマ望遠鏡で観測したところ、写真の上部、赤い円弧の部分はチリが多くガスが少ないことがわかりました。

太陽のような恒星に惑星系が作られるとき、このようなガスやチリの円盤が形成され、その中から惑星が誕生しますが、アルマで撮影されたこの画像も連星系に惑星が誕生しつつある様子であろうと思われています。かつて、複雑な引力状態が生み出される連星系には惑星はできないと思われていましたが、今では連星どころか、三連星、四連星にも惑星系があるらしいことがわかっています。その形成過程はまだ完全には解明されていませんが、この写真のように意外と普通に、ぱっと見太陽系の形成過程とあまり大きな違いは無いのかもしれません。 

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