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悪のライバーへの道 第一章

信者勧誘編

 さて、みなさん。ここではまずは自分はカルト教団の教祖になったつもりで考えてみてください。これから「ほげほげ教」を布教し信者を増やし、その信者からのお布施で莫大な富を得るのです。

 そのためにはまずは何をしなければいけませんか?

 まずは何はなくとも信者集めです。信者がいなければならないのです。そのためにはどうすればいいでしょうか?

 よく宗教の信者の方々が街角でビラを持って教えの内容を演説したりしていますよね。見たことありませんか?あるいは過激な思想の団体、たとえば今の日本だと「コロナは風邪だ。マスクなんていらない」って演説していますよね。
 あれって信者や支持者を増やすためにやっていると思いますか?答えはNoです。あんな活動で「そうなんだ!」なんて言ってはいる人はいません。あの活動が勧誘につながらないことは指示した人もわかってやらせているんです。あれは全然別の目的を持ってやっているのです。
 その活動の話もまた別の話で詳しく触れますが、まずは教団の勧誘です。

 いきなり教団に興味を持ってもらうのは難しいので、まず必要なのは以下の要素をそろえることです。

・入りやすい雰囲気、かつ、いつでも抜けられるという安心感
・誰もが興味や共感を持てるような話題やテーマ
・何となく楽しそうな気配
・一人寂しい人に与える親しみ
・美人がいればパーフェクト

 「みんな仲間だよ」なんてのもスローガンとしてあったり、あるいは「アットホームな職場です」なんてブラック企業の勧誘文句もあったりしますが、なんかとりあえずまずは話を聞いても大丈夫かな?と思わせることが肝要です。目的もなくただ時間を持て余した人に何となく暇つぶしにしばらく参加してみようかな?と思わせ、まずは入ってきた人になんか居心地いいなと思わせ長居させるわけです。

 例えばカルト教団の場合、そんなことはみじんも感じさせず、ヨガの体験講習、料理教室の体験会、悩み事相談会なんてのを実際の勧誘の糸口とするわけです。

 ええ、これってライブ配信そのものですよね。いつでも配信を見ることができては入れて、いつでも退出することができて、普段はほとんど特に決まりがあるわけでもなく楽しく雑談していて、家で一人寂しい人が何となく話す相手にであえるわけです。リアルに友達がいっぱいいて遊び歩いている人は17なんかしないですからね。しかもそれは結構かわいい子。

 ライブ配信は実はカルトなどの勧誘の要素を満たしているわけです。

 で、ここでカルトは3つの事をしてきます。

①会話を楽しくする
 
とにかく場を明るく楽しく、和やかにしていきます。誰かが何か変なことを言ったりしたりしても誰も怒りません。笑いながら「もう、なにやってるの~」とか言いながら、そして仲間感を出していくわけです。

②信者同士で話をさせる
 一人孤独にはぐれてしまうとその人は抜けてしまうかもしれません。そうならないために、そこにいる観衆(ライブ配信の場合はリスナー)同士を仲良くさせていきます。そうすることでどちらかが抜けようとしたときの歯止めになりますからね。誰かが話題を振ったときに、その話題を発言が少ない人にもふる。そんなところからも少しずつ交流が生まれていきます。
 仲間ですから!

③個人情報を聞き出す
 相手の個人情報を知ることはそのまま会話のネタの宝庫にもなります。また相手との会話をしていくうえで、相手をうまく誘導することもできるようになってきます。どこから来たの?何している人?などまずはささいな点からでもいいので少しずつ聞き出していきます。これは相手に「自分に興味をもってくれている」という感覚を持たせることもでき、とても効果的です。

 これはライブ配信でも同じように使える技術だと思いませんか?

 自分のライブ配信を見直してみてどうでしょうか?出入りしやすい雰囲気で運営できていますか?あるいは寂しそうな人に話を振ったりできていますか?リスナーの個人情報をどこまで聞き出せていますか?この辺を意識して配信を行っていけば、ほげほげ教の信者になる可能性のあるリスナーがどんどん増えてくることでしょう。


よろしくお願いします。