【Googleスプレッドシート】と【Googleフォーム】でつくるタイムカードのはなし
はじめての方は、おおばこオフィスの自己紹介記事をぜひご覧ください。
タイムカードが欲しいという依頼
レストランを営む知人よりスタッフの出退勤を記録するタイムカードが欲しいという依頼が舞い込みました。
もとめられた機能については、
・紙ではなく電子(月や年単位での集計をしやすく)
・対象人数は1~3人程度
・費用負担は少なめ
・出勤時間/退勤時間/休憩時間が入力できる
・人ごとに月別の集計ができる
といったものでした。
1.検討・調査する
まずは、世の名にあるタイムカードについて調査しました。専用の用紙を差し込み記録するタイムレコーダーやアプリでも無料から月額制のものまで多種多様にあることがわかりました。
どれも一長一短。だったら作ってしまおう。
集計やデータ出力形式が希望したものと異なったり、逆に機能が過剰すぎたり、なかなかマッチするものがありません。そこで、Googleフォームとスプレッドシートでチャレンジしてみることにしました。
2.作成時に注意したこと
機能としては
・出勤・退勤時にGoogleフォームにアクセス
・出勤時にはラジオボタンの「出勤」を選び、退勤時には「退勤」を選ぶ
・データ送信ボタンを押す
というシンプルなもので、データ送信ボタンを押した日・時間を出勤・退勤の日時として記録するというものです。
休憩時間は、1日の最後に休憩時間の合計を入力してもらう事にしました。
休憩開始時と終了時に都度Googleフォームにアクセスするのは、スタッフの負荷が大きいという点を考慮しました。
また、注意したのは、1日に複数回「出勤」や「退勤」を送信してしまった場合です。この問題については、複数回送信してしまった場合は、最後に送信してしまったものを採用するようにしました。
フォームからスプレッドシートへの連携は特に機能をつくることなく、簡単な設定で連携することができました。
3.スプレッドシートの加工
スプレッドシートでは、以下のような機能を作成しました。
・月ごとの集計
・月報形式のレイアウト
・1日に複数回「出勤」や「退勤」をしたものの中で、最後に送信したもののみ採用する関数(一部はGoogle app scriptを採用しました)
作ってみた感想
既存のアプリでも無料や非常に安価なものがあり、費用面だけの効果は感じにくいところもありました。しかし、自作することでちょっとした修正や機能追加も依頼者の要望に合わせて自分たち次第で実装することができます。
既存のアプリにも良い面がたくさんありますので、今後もお客様のご要望や環境に合わせて、提案していきたいと思います。
実際のGoogleフォーム(タイムシート)の内容
実際のGoogleフォームはこのような内容です。
1)出勤・退勤は、送信ボタンを押した時間を記録。
2)休憩時間の記録は、時間を直接入力する画面に遷移。
3)「タイムカードの手入力」は、出勤・退勤時に入力ができなかった場合に、手入力が可能。
4)メモは、その日の業務内容や報告事項などを記入。
タイムカードの手入力の画面は下記のような形。
勤務日と出勤・退勤時間を記入します。
すべて記入して、送信する画面に遷移します。
Googleフォームからスプレッドシートへ
フォームから送信した内容をスプレッドシートに書きだします。
書きだした内容がこちら。
フォームから送信された内容が自動で反映されるのでとても便利です!
別のシートに下記のような表を作成しておきます。
フォームから書きだした内容を、 関数を使って反映していきます。
自由にカスタマイズができる。
今回ご紹介した形はほんの一例です。
Googleフォームは、自由に内容をカスタマイズできるので、複数人で使用する場合は、名前を選択する項目を追加したりすることもできます。
また、フォームで入力した内容を、スプレッドシート内で関数などを使用し
月ごとに見やすい形に変換することもできます。タイムシートのサービスはいろいろありますが、有料だったり、思った以上の機能がついていて希望する内容ではなかったり。
1~3名くらいの従業員数であれば、このような勤怠管理方法も検討してみても良いかもしれませんね。
実際に作ったタイムシートを公開しています
この記事をご覧いただいて、実際にどんな動きをするのか見てみたい、という方にタイムシートを提供しています。
※当ツールには、GAS(Google Apps Script)と関数を使用しています。
※設定などの説明を記載していますが、スプレッドシートのバージョンアップなどに伴い説明の内容と実際の画面が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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