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ブックライターデビューしました

友人のかさとりかなえさんから「今年亡くなった愛犬・リリーとの思い出を本にしたいのだけど、仁美さん書いてくれませんか」という依頼を頂き、書いた文章が本になりました。

かなえさんから「17年間ともに過ごしたリリーとの日々をこの世に残しておきたい」と、ご依頼を受けたのが去年の夏。
最初はご自身で愛犬との思い出を書こうとされたそうですが、当時はまだ悲しみが生々しく、とても自分では書けないと悩んでいるとき私の書く文章を見て頂いたことがきっかけで、このご依頼を頂きました。

私がかなえさんのお話を伺い、それを元に文章を書く。その文章を元に画家の青木薫さんが可愛らしいイラストを彩った本が、この度無事に出版されました。

いつも私は自分の話を書くときはなるべく生々しく、血しぶきが読み手の目に見えるよう意識して書くのですが、今回は人間の女の子に生まれ変わったリリーちゃんに読み聞かせる絵本を書くように、あたたかく・やわらかい文体になるように意識しました。
片想いした人を呪い殺そうとした話や氷50個かじるのがやめられない話など、物騒なエッセイばかり書いてる私も、こんなに愛らしい文章が書けるんだなあ・・と、このお仕事を通して発見がありました。笑

かなえさんから「物語のラストは仁美さんに任せます」とおっしゃって頂いたのですが、前半リリーちゃんとの愛情に満ちた生活、後半リリーちゃんを喪ったかなえさんの物語を、一体どこに着地させれば良いのかだいぶ悩みました。

結局その答えは私一人では出すことができず、敬愛する作家さんの「憶えている人がいるかぎり、その命は真には死なない」という言葉をお借りして、何とか最後まで辿り着きました。

憶えている人がいるかぎり、その命は真には死なない。あなたが生きているかぎり、その命も生きる。

反省点もございますが、別離の悲しみの淵に立っている人に、そっと差し出すような本になったと思っています。

さてここからはお知らせです。
本の販売を記念して、アートアズセラピストでもあるかなえさんが大阪で個展を開かれます。

3月12日(日)~21日(祝)の個展開催中、大阪梅田の会場で本が購入できます。
直前のご案内となってしまい恐縮ですが、お近くの方はどうぞお立ち寄りくださいませ。

いつもこうしてブログを書くのも大好きなのですが、出来上がった本を見たときは感無量で、やっぱり紙の本って良いなあと改めて思ったりしました。


(4月の文章のワークショップは残り2名様まで参加可能です。ご参加お待ちしております)