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職場がキツい新社会人に伝えたいこと

その名に反して「ゴミ箱」のように使われているサービスがある。ツイッターのおともだちならみんな大好きな「質問箱」である。もちろん俺も楽しく利用している。
先日、たぶん朝の5時くらいだったと思う。
鬱陶しい質問が届いていたことを思い出した。
そのまま画像で貼る。

要約すると「怒られるのが辛い」である。
よくある話なんだけど、少し思うところがあって真面目に答えることにした。

以下。

なんだか真面目に答えたくなった質問だ。せめてもの慰めではないけど、まずいまの俺の状況から説明すると、さきほど5時くらいに2本目の企画書を片付け終えたところだった。まあたまにある。俺以外にはできない仕事だったからだ。ところでおまえはどうだ?おまえにしかできない仕事はあるか?ないだろ?誰にでもできる仕事は買い叩かれるのが世の常だ。そしておまえは修行期間にある。少しでも使えるやつにならないと、どこに行っても怒鳴られ怒られ続けるだろう。実際俺がそうだった。
最初の職場は3ヶ月でクビになり、コピーライターとしてあっさり挫折した。業務用マーガリンのコピーひとつ満足に書けないクソ馬鹿野郎だった。それなのに自信満々だった。その次の職場はヤクザな編集部だった。適当に文章でも書いて楽をしようと思っていた。だいたい毎日楽しかったけれど、あまりナメているとマジでぶっ殺される恐怖を肌で学ぶことができた。その次の職場は渋谷にある海賊船みたいな底辺ブラック制作会社だった。怒鳴り声の聴こえない日が年に数日しかないような比較的オシャレな会社だ。やっとここで俺は一人前になる。ただし、コピーライターではなくプランナーとしてだ。それまではまあまあ地獄だった。出勤初日から泊まりの準備をしてこいと言われて会社の倉庫で仮眠した翌朝5時、助手席で泥酔するプロデューサーに言われるままマニュアルの2tトラックをわけも分からず運転して着いた先は幕張で、東京ゲームショーの現場に拉致監禁の五日間ですよ。かりに泊まりだとしても、五日間なんて聞いてないし。俺の宿泊先さえないし。まあとにかくわけもわからぬままひたすら怒られ続けた人生最高の五日間だった。そしてその五日間をのりきって翌週は月曜、制作は全員が揃う朝イチのミーティングです。そこで俺を拉致監禁した鬼みたいなプロデューサーが言うわけ。みんなのまえで。「こいつ、マジで使えなかったわ」これ。このひと言。人生のコクがあると思った。絶対あとには引けないとも思った。本当の地獄はそこからだったんだ。
なので、ひたすら怒られ続けたという意味では上司との関係はだいたい最悪だったし、マジでぶっ殺そうと思って機会を窺っていたやつもいた。ストレスのせいか職場のまえの坂道がまっすぐに上れず、スラロームみたいに蛇行しながら出社していた記憶もある。
尊敬できる上司や仲間ができるころには血便はふつうになっていた。べつに体はどうでも良かったし、ストレスは適当な漁色で忘れていた。おおむね空虚だったけれども、ときおりわずかばかりの充実や満足はあった。それを探し続けている感じだ。その状況はいまもあまり変わらない。たぶんずっとこのままだとも思う。
なにが言いたいかと言うとだな、逃げられるうちは逃げてもいい。けれどもいずれ、おまえが戦うときは必ずくる、ということなんだ。

#社会人1年目の私へ


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