死の淵の病床の中で、アントニオ猪木は、猪木寛治として、悟りがあるのか否か、そうして、自分の死とどう向き合い、対応したものかとインタビューに応える。悟りがない、と思えば、その実在は薄らいで行く。あとはあと数ヶ月に迫る自分の死にどう付き合うのか、その解決できない思案だ。