JPhO'23 第1チャレンジ 備忘録
こんにちは@_ForestSeo_です.
今回は2023年度JPhO(物理チャレンジ)に出場したので,その1次予選について色々話していこうと思います.
物理チャレンジとは
物理チャレンジとは,日本数学オリンピック(JMO)などと同じで,科学オリンピックの日本大会の1つです.公式略称はJPhO(じぇーふぉ)です.
科学オリンピックには他にもあって,JSTが定めているものでは理科4科,数学,情報,地理があります.
物理と化学は日本大会でオリンピックとは呼ばずに,チャレンジ,グランプリと呼ぶので違和感がありますね.
この日本大会で優秀な成績を収めると,国際大会の代表候補になれます.そこから研修や合宿などを経て,選ばれれば代表になれるという感じです.
詳しくはJPhOホームページを見てください.
JPhOは1次と2次があります.
1次は発表された課題に沿って書く実験レポートと,Web上で行われる理論問題を総合してスコア付けされます.2次に行けるのは約100人です.
2次は,今年は岡山で3泊4日で,1日目は5時間の実験試験,2日目は5時間の理論試験,3日目は研究施設の訪問など,4日目に表彰式で解散という感じでした.
1次チャレンジ 実験レポート
JPhOの1次では理論試験の1カ月ちょっと前までに出さなくてはいけない実験レポートというものがあります.
自分が受けた2023年は振り子の周期と振れ角の関係を調べる課題でした.
提出期限は5/31だったのですが,実は5月初めに開催される学校の文化祭に深く関わっていた為あまり準備ができていませんでした.
また,5月下旬には中間試験もあったため,5月は人生の中で一番と言って良いくらい忙しい期間だったと思います.
さて,そんなこんなで急いで書き上げたレポートですが,時間の割にはかなり良いものが書けたなぁと思っていました.
レポートは全てLaTeXを使い,図はIllustratorで作りました.
実験の内容を見て貰えば大体どんなことをするのか分かると思います.自分は紐ではなく棒の振り子(ボルダの振り子みたいなもの)を作りました.ちなみに材料はほぼ100均でそろえました.
そんなこんなでなんとかレポートを書き終え,提出期限日である5/31の23:59:30での提出を成し遂げました.ちなみにその日の夜10時から新たな実験を始めるなど,色々やばかったです.
さて,提出した後のレポートを眺めていると,7個ほど計算式にミスが見つかりました.はい,オワタ
1次チャレンジ 理論問題コンテスト
さて,実験での爆死が確定したので理論で取らねばなりません.例年ではレポートの評価が最頻値の人は,理論で70/100くらい以上取らないといけないらしいです.過去問を購入して,解きました.
JPhOですが,高校物理の全範囲(力学・熱・波・電磁気・原子)が出ます.ただ,試験中に参考書を見ても大丈夫なので,公式の記憶云々より,理解することに重点を置きました.
最初に解いた年が38/100でした.2次に行けないことを確信しました.
次に解いて50/100でした.やっぱ無理です.
次は62/100でした.だんだん上がってる.
その次から3回は70~80で安定しました.これは行けるのでは?本番での目標は8割にしました.
結果
7月下旬,JPhOからA4より一回り大きい封筒が届きました.2次に行けるそうです.やったー
8月上旬,JPhOから1次の得点情報が届きました.
白黒スキャンですが,実際はカラーです.
え,レポートSS?
SSというのは9段階中の一番上で,実験優秀賞です.実験優秀賞は2次チャレンジの表彰式で表彰され,景品も貰えるので嬉しかったのと同じくらい驚きました.
ちなみに理論試験は73点と,あまり奮いませんでしたが,無事2次に行けたので良かったです.
ちなみに,一緒にJPhOにエントリーしていた同校2人とも通ったので良かった良かった良かった.
追記: 2次チャレンジ体験記を書きました↓.
余談: 物理の学堂というDiscord鯖があり,JPhOや物理に関する情報の共有などがなされています.JPhOに出るなら入ることを強くお勧めします.twitter等で調べたら出てくると思います.
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