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初恋の人 32年ぶりの連絡

小学5年生の時に出逢い、とても好きだった娘がいた。
小学校を卒業すると同時に引っ越してしまった私は、その後も好きだった。

月日は過ぎ去り、いつの間にか忘れてしまったと思っていた。
そのはずだった。

今夏のこと。
あいつは私の夢に、頻繁に出てくるようになった。
何かあったのだろうか?
そんなことを思うようになったものの、所在が分からない。

悶々とした日々を過ごしているとき、探偵事務所のネット広告を目にした。
「相談無料」とのことで、私は相談の申し込みを済ませた。

相談員の女性は気さくで話しやすく、思い出話に花を咲かせた。
私が最後にあいつをみたのは、24年前のファミレスだった。
私は客で、あいつはウェイトレスのバイト。
私は声を掛けることができず、それ以来、逢うことは叶わなかった。
私が知っている情報を全て、相談員に伝え、あいつを探す依頼をした。
9月16日のことだ。

その頃の私は、職場の人間関係に悩み苦しんでいた。
そして、4回目の診断書提出となった。

休みに入って10日後の10月31日。
私は夕食を済ませた後、眠気に襲われ、眠ってしまった。
21時頃に目を覚ました私は、知らない携帯番号からSMSが届いていることに気付き、迷惑メールだろうと思いながら、メールを見て驚いた。

ショートメールの送り主は、あいつだった。
私は探偵事務所に、あいつを探して、私の連絡先の書いてある名刺を渡してもらう依頼をしていた。
そして、探偵事務所から連絡が来る前に、あいつは連絡をくれた。

胸が高鳴り、何とも言えない気持ちになった。
やっと繋がった。

私は、あいつにSMSで返事をした後、今後のことを考えていた。
既婚女性となっていたあいつに、特別なことは求めていない。
友人関係を築ければ、それでよかった。

しかし、それ以来、連絡が途絶えてしまった。
あいつからSMSをもらってちょうど2ヶ月が経った12月31日。
私は、まるで恋するような気持ちで、あいつを気にするようになった。

2024年は、いったいどんな1年となるだろうか?

44歳となった中年独身男の話!?
これからも続きます。



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