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409. 起業家を名乗るただのボンボン

梅田王子には同級生にアメリカの大学に留学して今はネットマーケター兼コンサルティングのCEOがいる。とは言っても、そのほとんどは老人ホームを経営するお金持ちのお父さんが用意したお金で息子の無職を隠すために用意したポストにすぎない。

私は彼のおかげで、ユーチューバーや街の書店を賑わせている起業家系イケイケ男子の大半がただのボンボンだということを知ることができた。利益は全てパパの会社が発注したコンサル業で、パパの会社の取引先のロゴを順番に並べた取引実績ページが胡散くささを倍増させている。実家が骨川家であることを隠している新手のスネ夫である。

驚くのが、そんな彼らが私のところに収入を自動化しませんかという営業をしてくることだ。要はいろんなネットサービスを組み合わせて、自動的に集客し、自動的にサブスク会員に誘導し、自動的に毎月収入が発生する仕組み作りをしてくれるというのだ。

実際、noteでの販売実績がそこそこあると、この手の営業メールはよくくるらしい。一旦は格安の記事を購入し、私の連絡先を入手して営業をかけてくるのだ。

そして、「私はこの方法で多くの人たちに自動収益化システムを提供し、いまは何もしなくても収入が入ってくる生活を実現するお手伝いができた。次は、あなたの番だ!」とけしかけてくる。

恋愛商材系のクリエイターは大勢いるが、この人は間違い無いなという人たちにはある特徴があって、彼らは新しいサービス、新しい商品の開発に余念がなく、きちんと情報も更新され続けていることだ。わかりやすくいえば、泥臭い仕事をきちんとこなし続けている努力家なのである。

楽して儲けよう、楽してモテよう、できれば傷つくことなく。このような思想がある連中は、残念ながら全くモテないし、稼ぐこともできない。実際に梅田王子の同級生は2〜3年ごとに会社の商号を取っ替え引っ替え新しい事業を始めては潰しの繰り返しで、正直なぜここまで泣かず飛ばずのネットマーケター兼コンサルティングのCEOを10年も20年も続けられるのか、その精神の強さに逆に驚かされる。

金持ちのボンボンがなぜ仕事も女も満足に達成できないのかといえば、正しいプロセスを踏んだという経験がないからではないかと思う。日本の国立大学に一般入試で合格するには相当の勉強量を正しいプロセスで行う必要があるが、学歴も職歴もチートをかまし続けて30代、40代を迎えると、もはや手遅れとしか言いようがない。

ネット界隈のキラキラした男たちを表面だけ見ていると羨ましいという気持ちも少しは湧くが、残念ながら10年以上ナンパを続けてきた私には彼らが自身の性的魅力で女性を満足させられているいでたちとはとても思えない。ヌメーっとした顔つきでやたらウエットで清潔感のないもしゃもしゃの髪型をいい歳して続けているあの姿が、滑稽でならない。おそらく、私は起業家だと言って難しいカタカナを繰り出せば起業に憧れる若い女子を落とせるとか思っているのではないだろうか。

現実はそんなに甘くない。仕事も女も、度胸の先にあるのだ。

エンハンス2

梅田王子

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