404. 彼氏持ちの一人暮らしの大学生は週に何回している?
コロコロを引いている就活生に声かけをしたら東京からの帰りとのことだった(2018年の出来事)。阪急三番街のバスターミナルから程よく離れたタリーズに誘って就活生を取り巻く環境や悩みを聞き、その後なんどかLINEで話をする関係になった。
彼女は彼氏持ちで豊中に一人暮らしをしていた。すると、一体彼氏とはどれくらいの頻度でしているのか、男ならどうしても気になってしまう。東京で就職したら彼氏とは別れるのかと聞いたところ、別れるどころか自然消滅じゃないか?という答えだった。
どうやらその彼氏、自分から彼女を誘ったり喜ばせたりする文化が全くないらしく、彼女はまるでその彼氏のお母さんのように日常生活をその彼氏と送っているだけだと言っていた。当然、回数などゼロだという。とりあえず彼女の家に来て、お菓子を食べて、シャワーを浴びて、スマホをいじって、朝まで寝るのだそうだ。
このような関係性のカップルは近年増加しているらしく、その証拠にその彼女もその彼氏も、全く自分たちが変わっているともおかしいんじゃない?という認識も持っていなかった。周りにも、そんな熟年夫婦みたいな友達はパラパラいるらしい。
とは言っても最初はそれなりに興奮しそういう雰囲気になった時もあったようだが、「どう?」「大丈夫?」「どうする?」と言った沸切らない彼の態度に次第に彼女の熱も冷め、口でちょっとしただけでそれっきりだという。
この話は出るわ出るわの長話になり、彼女の性に対する彼への不満は相当なものだったことがわかる。彼女は結局東京に就職が決まり、就職祝いにコンビニで買ったアイスを食べるという口実で私と堂山のホテルで初めて男性にフルエスコートされた事実上のはじめてを経験した。
その後も最後の2ヶ月くらいは、頻繁に私に会いに来た。彼氏とのトラブルの話は結局聞かなかったので、本当に自然消滅したようだ。というよりも、彼女から連絡しなければ彼は来ないのだ。
2022年、今でもあの時の彼女と彼(私がみたわけではないが)のような関係性を匂わせるカップルはよく目にする。彼女が質問し、それに彼氏が回答するという完全に主従関係が出来上がっているママと息子のようなカップルだ。言われなければ、本当に親子かというようなカップルも珍しくない。
そもそもなぜ付き合うことになったのかという疑問が残るが、そもそも付き合ってすらいないのかもしれない。だからと言ってセックスもしていないのだから、本当にただ一緒にいるだけのルームメイトのような関係なのだろうか。AVでは華やかに描かれるルームメイトだが、現実はかなり白けたふにゃふにゃした世界なのだろうと思えてならない。
梅田王子
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