モテる男のタイプは時代によって変わったりなどしていない

こんにちは。
梅田王子です。
今回は、「量子力学と心理学の考え方から、女性が求める男性像は実は変わっていない」という、すこしややこしい話をします。かなり情報への当たり方の本筋になるお話ですので、ぜひご一読ください。

時代はこう変わるという予想は当たるのか?

よく、「これからはこう言う時代になっていく」スタイルの話を聞くことがあると思います。これからは、個々人が好きなタイミングで働いてよくなる時代になるとか、そう言うのですね。

その是非はさておき、その人は何がきっかけでそのような変化が起こると考えているのかと、私はいつも考えるようにしています。
今はわりと本当にそう言う雰囲気を感じることがあるかもしれないですが(2020年5月)、これも結局のところ時代が変わったからではなく、米国発で、時の政権と経済界(正確には経団連)の偉い人たちが、トップダウンで命令したからそうなったに過ぎず、別に時代が変わったわけでもなんでもありません。
むしろ、この右へ倣え方式は、旧態依然とした「ザ・昭和」の日本の姿そのままと言った方が正確ではないでしょうか。

そのように考えると、「これからはこう言う時代になっていく」の中には、自発的にそうなっていくというパターンと、誰かに強制されてそのような時代にさせられていくの2パターンを包含していることになります。

私がこのようなことを考えるのは、やはり世代間の恋愛に関する価値観の相違に直面した時です。

時代によって求められる男の価値は変わったか?

1970年~1979年(R45):金、仕事、不良
1980年~1990年(R35):社会性、前向き、丁寧
1990年~2000年(R25):包容力、コミュニケーション能力、知性

私が経験上感じる、女性が男性に求める要素トップ3を並べると、上のようになります。
仮にこれが正しいとして、男性に求められるのは「金→社会性→包容力」の順に、変わっていったと考えて、それは正解なのでしょうか?

私は、違うと考えています。どうしても、恋愛市場というか、ボリュームゾーンは25~35歳の女性をターゲットにしていますので、そこだけを見ると女性の求める男性像は変わっているように感じます。
しかし、それは世代(=生まれた時代)によって価値観の違いが生じているというだけであって、「金、仕事、不良」が好きな世代は、老いも若きも「金、仕事、不良」が好きなままというのが一般的です。

また、R25では包容力を求め、R35では社会性を求め、R45では金を求めるようになるという考え方も、私には不自然さを感じます。やはり、1990年~2000年に生まれた女性は、これからも「包容力、コミュニケーション能力、知性」を求め続けるでしょうし、そんな彼女たちがR45になって「金、仕事、不良」を求め始めることはないと思います。

一貫性の原理

私がそう考える根拠に、一貫性の原理という心理法則があります。人は、今まで続けてきたことを正当化しようとするため、それが長くなればなるほど、コストをかければコストをかけるほど、自己の言動に一貫性を求めるようになっていくという法則です。

人が更生しにくいのも、究極的には一貫性の原理によるものが大きいでしょう。大人になって今更考え方を変えようなど、今までの自分の人生を否定する気がして嫌だ!、俺は最初から一貫性のある信念の持ち主だ、と思いたくなるのが人間です。

そういう意味で、「これからはこう言う時代になっていく」という話は、かなり怪しさを感じるようになると思います。確かに時代とともに価値観が変わっていくのは間違いないですが、大半の人や組織は、今まで通りで変わりません。
ただし、ボリュームゾーンが入れ替わることであたかも価値観そのものが変わったかのような「錯覚」を感じるようになるだけなのです。

私はいたる所で「女性を観察すること」をおすすめしています。観察というか、診察というか、ステレオタイプ的に「女の子ならプリキュアが好きだろうから確認はしていないけどプレゼントに買って行こう」という、価値観の決めつけをしないようにしようということです。

ミクロとマクロ、個人と集団

先ほど、1990年~2000年に生まれた女性は「包容力、コミュニケーション能力、知性」を求めていると書いたブンザイが何をいうか!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こういう分類は傾向分析にすぎません。マクロ分析と言います。
しかし、一人一人と話していると、包容力といっても期待する包容のされ方は千差万別でしょうし、中には上の世代の女性のように金と仕事に魅力を感じるという女性もいることでしょう。これを、ミクロ分析といいます。

スピリチュアルに量子力学という言葉がよく出てきますが、大まかにいうと分子一個、原子一個、陽子一個、素粒子一個、というように、一つのまとまった物体ではなく、それを構成する個々の要素についての力学的挙動を探ろうという力学の分野です。
一方、対峙の概念に古典力学というものがあります。こちらは、多数の分子が集まって目に見える一個の物体となったときの、その物体の力学的挙動を探ろうとする力学の分野です。

突然何をと思われたかもしれませんが、1990年~2000年に生まれた女性は「包容力、コミュニケーション能力、知性」を求めているというのはマクロの性質、ある女性が毎日LINEをしたがっているというのはミクロの性質、世代によってそれらの傾向や出現が異なったり分布が偏ったりしているなというのは、時間の性質に相当します。

この、マクロの性質、ミクロの性質、時間の性質は、全て分離して考える必要があります。これらをごっちゃにしてしまうと、多くの場合、ミスジャッジをします。

観察しなければミクロの性質はわからない

女は仕事と金だ。しかし今は社会性が流行っていてこれからは包容力がくるのか。ならば金持ちアピールをしつつ、マナーのいいところを見せ、包容力の高いところを見せよう!

まだ目の前にどういう女性が現れるかもわからないうちから、こういうアプローチをするぞと考えることが、「女性を観察しない」男性の特徴です。女性はこういう決めつけで迫ってくる男性を恐ろしい嗅覚で嗅ぎ分けますから、大概の場合、会話が盛り上がらずに二回目のデートもなかったりします。

話を量子力学に戻しますが、このマクロの性質とミクロの性質は、(物理学的に)全く連動していないという特徴もあります。
マクロで見ると礼儀正しいと言われている日本人が、一人ひとりを見ると実は陰湿で人の不幸で盛り上がるタイプの人が結構多いぞ、こういう齟齬が生じるのに似ています。

こういう違いをひとつひとつ正確に切り分けて把握していくには、「観察」をすること以外に方法がありません。さらに、時間の性質を加味すれば、影響力を持つ世代が変わったりすると、全く人は入れ替わっていないのに「日本人は変わった」とか言い始める人も出てきたりします。

女性を深く知るために

モテる男になるには、少なくとも女性に興味を持ち、その女性を深く知ろうとする心意気が大事です。それは、マクロ分析のような傾向分析を誰かから教えてもらってそれを当てはめるのではなく、あくまでも目の前にいる女性をきちんと観察し、一言一言を丁寧に聞いて、言葉を返して、少しずつあなただけの情報、ミクロ分析を行う必要があります。そして、どのようにしてその歴史が作られてきたか、時間による分析も必要になってきます。

その、観察の対象は、今、あなたの目の前にいる女性の、今の姿です。ここまでくると「なんかもうわけわかんなくなってくるな」という感覚が芽生えてくると思いますが、本当に、女性の心は日々刻々と変化し、毎回毎回「なんかもうわけわかんなくなってくる」のが普通です。

ですから、毎回毎回観察して、その場その場の最適な対応を繰り返すのが正解ということになります。そこに、予測もなにも、いりません。これは、会っている時でも同じです。
「さっき泣いたカラスがもうこれだ!」
これを、地で行く男が最も女性の心を打つ。そういう気がしてなりません。

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