♯9 アニメで1番すきなとこ
流行りのアニメなら大体観る程度にアニメが好きだ。
ストーリーが面白かったり、キャラクターに魅力があったり、楽しみ方はアニメそれぞれに異なるが、唯一どんなアニメでも楽しみにしてしまうポイントがある。
オープニング映像だ。
詳しくいえば、話数が進むにつれてオープニング映像への理解が深まっていく様がたまらなく好きなのだ。
多くのオープニングで語られる画は、キャラクターの容姿・特徴・性格・属性、舞台、ストーリーの雰囲気、キャラクター同士の関係性などだと思う。
詰まるところ、オープニングはアニメのその1クールの紹介映像だと言える
1話目では雰囲気を楽しむことしかできなかった映像が、話数を重ねるにつれ、ただの背景の模様に感動したり、キャラクターの技の演出に度肝を抜かれたり、初めからこの画あったっけ?という小ネタに気がついたり
まるで星拾いをしているかのように、輝いたポイントが次々と見つかってゆくのだ。
昨今の動画市場ではサブスクシェアが広がり、気軽にアクセスできる映像が大きく増えた。
さらにいえば動画配信サービスの拡充がすすみ、若者を中心に、人々は短時間で多くの話を消費する必要に迫られている。(人もいる)
そこへの対応が倍速視聴やダイジェスト再生になってくると思うが、
私は声を大にして言いたい
オープニングは飛ばさず観ると楽しいよーーー!!!!
以上!
〜以下、この面白さがあるOP〜
「忘却バッテリー」のオープニングではキャラクターへの解像度が1話ごとに高くなることを実感することができる。
ストーリー自体もキャラクターひとりひとりにスポットライトを当てて掘り下げてくれるので、こればかりはオープニングを飛ばさずに観進めてほしい。
「推しの子」のOPはテンポが早くサビ前・サビ後半に畳み掛ける細かいカットに、ストーリー上欠かせない、キーワード・キーパーソンの要素が豊富だ。
1話目と最終話では動体視力に大きな改善がみられたのかと誤解するほど、一瞬のカット画から得られる情報量に大きな変化がある。
ここに、話とともにOPを見続ける魅力がつまっているのだ。
オープニングの話をしておいてエンディングで申し訳ないが、エンディングも同じことが言える。
「葬送のフリーレン」1クール目のエンディングでは、キャラクターの髪型が花となって表現されている。
花の一過性故の美しさが、人間の命の短さ・生きていることの美しさを重ね、何度観ても愛が生まれる映像だ。
学生の卒業制作を観ているかのように、
全力を尽くしたような細かな画・どこかあどけない演出が、主人公フリーレンの対人関係での幼さのようなものを読み取らせる。
自身の目に映したいもの、自分自身で感じたいものを全力で吸収していきたい、忘れちゃいけないはずだった、不思議な力を取り戻せる、そんな映像。
この情緒的な感受は、ストーリーだけを観ていてもダメ、エンディングだけを観ていてもダメ、な、全てを観た者にのみ与えられるご褒美である。