1月28日

木曜日。天気は、曇り時々晴れ。
珍しく朝からちゃんと予定を立てて動き出した。昨晩から太ももからおしりにかけてやたら痛くて、歩くのも億劫になるほどだったから、鍼もついでにしてもらおうと行きつけの施術院に予約を入れた。
家を出て歩いていると一瞬で治ってしまって焦る。

ちゃんと足が元気なのにな、と思いながら、仕方なく電車で最寄駅から３つめで降りて、西に進む。目的は卒論で対象にする和菓子屋さん。踏切を渡ると500mほど商店街が広がっている。そこは地元の人たちが普段の買い物をするような場所で、まあまあの人出があった。シャッターの閉まっているお店がちらほらある。そのうちのひとつは、よく見ると以前に調査のために訪れたお店だった。どうやら定休日らしい。

あれ、もしかして......と思った。
急いでポケットからスマホを取り出して、Googleに今日行く予定のお店の名前を入力すると、“営業時間外”と赤字で示してある。
やってしまった、ここも定休日か。
なんのためにここまで来たのだろう、と考えてしまう。お店が閉まっていては午後からの予定も全て取り消しになる。悲しんでいては仕方ないので、せめて電車賃を取り戻すために、歩いて施術院まで向かうことにした。

施術が終わり、いつもよりも体が軽い。お散歩がてら家まで歩いて帰ることにした。
あと5分というところで、マスク越しにお花の香りが漂ってることに気付いた。前方をみると、マンションの一角に黄色の梅が満開に咲いていた。家に帰ってから調べたが、蝋梅、という名の花らしい。周囲に人がいないことを確認してマスクを外し、顔を近付けるとより一層、甘い良い香りに包まれる。
世間がやたらピリピリしだしてもうすぐ1年が経つ。そんな中でも、季節だけは変わらずやってくるんだな、と思うとほっとする。
この間は白梅が綻んでいるのをみた。そのうち桜の季節がやってくる。今年はどこに桜見に行こうか、最近リリースされた好きなアーティストの曲を聴きながら考えていると家に着いた。

ちなみに足が痛かったのは運動不足だったから、らしい。
身も心も鍛えなければ。