見出し画像

自宅の配信システムを紹介します

2021年8月、アカデミーやオンラインパブリックビューイングなどを経て、ようやくハイブリッドセミナー運用可能な、出張対応コンパクト配信システムが確立し、自宅の配信部屋が確立したものになりましたので今回はその紹介をしたいと思います。

概観図

スクリーンショット 2021-08-15 19.01.42

概観図はこちらになります。自宅での配信か出張先での配信か...ただのオンライン配信なのか自宅(オフライン扱い)でも何かしらの映像や音声を流す必要があるかにより若干追加機材や不要な機材はありますが、基本はこのシステムになります。

ビデオスイッチャー「V-8HDへの入力」

映像入力は、我が愛機V-8HDを使っています。

ビデオスイッチャーの選択については、以前まとめたものがあるのでそちらをご覧ください。

自宅でも基本的にはV-8HDを使っています。オンラインパブリックビューイングのときもそうでしたが、配信に乗せる(PCへのout)と自分が見たい画面(オフラインでのout)は別画面であることがあり、V-8HDの性能は重宝しております。Preview outとProgram outを別にすれば、ATEM Miniシリーズでもできなくはないのですが、手元で用意に画面の確認ができないこともあり、Live配信では不安が残ります。

セミナーでは、カメラ1を演者カメラ、カメラ2を会場カメラなどで使っています。

また、配信PCからHDMIで外部ディスプレイ扱いでV-8HDに入力しています。これで、ビデオ配信時の画面や、ZoomのデュアルディスプレイでZoom登壇者の画面をスイッチングすることができます。Macのディスプレイはミラーリングではなくデュアルディスプレイ。Zoomの設定画面にもデュアルディスプレイの設定があるのでそこをチェック。リアル・オンラインのSPLIT(2画面)もこの接続を活用しています。

画像2

カメラ目線配信のための工夫

機材の中で、一番流動的に使っているのが、Feel World F6Plus。

テクノロジー学会やサマーセミナーのときに使用した機材で、ギリ手が出せる機材ということで購入しました。これを、普段はカメラと一緒にマウントして使っています。

IMG_9192のコピー

このサブディスプレイは、その時の配信によって何を映し出すかを適宜変えています。この写真では、V-8HDのMulti view画面を出しています。オンラインプレゼンテーションの場合は、HDMI分配器を用いてPCからの画面出力を表示させるようにしています。そうすると、パワポの画面がカメラの下に表示されるので、カメラ目線でのプレゼンテーションができます。その他、配信画面の確認用にも使えます。HDMIのINだけでなくOUTもあるので、この機材からプロジェクターに出力することもでき、オンラインパブリックビューイングの時はそうしていました。

カメラ用の三脚としては、少し値は張るがテクノロジー学会やサマーセミナーで使った机上三脚を使っている。

三脚にしては高いが、コンパクトに持ち運べるので便利に使っています。

キャプチャーボードとしてのATEM Miniの復活

過去のアカデミーで1回しか活躍の場がなかったATEM Miniですが、今回晴れて復活を果たしました。

V-8HDをPCに入力して配信するためには、別途キャプチャーデバイスが必要になします。このキャプチャーボードも実はガジェットの宿命というか機材との相性や突然動作しなくなるなどの不安定性があります。「さっきまで使えてたのに」「めっちゃ熱持つけど大丈夫?」「抜き差ししてようやく付く」なんてことも頻度は多くはないですが、起こります。その点、ATEM Miniは別途電源も確保されており動作も安心感が違います。自分が使用しているのは無印のATEM Mini。それでも4万近くする、なんとも贅沢なキャプチャーボードですが、別途音声入力やさらに追加でHDMIの入力を取れるのがうれしいところ。V-8HDで作成した画面に、さらにテロップを合成させたり、マイク3で音声を乗せたりして配信できます。マイク3を配信席マイクにすることで、配信者の声や、ATEMで合成したテロップはリアル会場のプロジェクターには出力されず、オンラインにのみ配信されます。

欠点は、マイク3の音量を用意に調節することができず、ATEM Miniではヘッドフォン端子での音声のOUTを備えていないため、音声モニタリングができないこと。また、テロップの合成のためにATEM software controlを使う必要がある。1台のPCでやるには、できるだけATEMの操作はシンプルにする必要があるので、簡単なクロマキーなどのダウンストリームキーなど実際に運用できるATEMの機能は限られてくることです。

愛用マイク「RODE WIRELISS GO II」のマイク2つの取扱い

たびたびここでも取り上げている、RODE WIRELISS GO II。

2台のマイクを1台の受信機で管理するのは、一見便利だが2マイクを運用する場合はそれぞれの音の調整に難渋する。受信機の設定で、L/Rそれぞれにそれぞれのマイクを割り当てることができるので、受信機からL/Rにわけてオーディオミキサーに接続する。

Zoomの音はループしてもハウリングしなかった

PCの音声出力は、同ケーブルを用いてオーディオミキサーに入れている。ビデオを流したりするときに、そこで音量を調整したりする。

ハイブリッドするときに、Zoomの音をどうするか。結局このシステムだと、Zoomがループするためハウリングが起きるはずだが、音の入出力をこのように管理することでいくらマイクやPC音を大きくしてもハウリングは起きなかった。それは、Zoomというアプリはもともと自分のマイクの音がループしないようにマイナスワンの機能を備えている。ノイズキャンセルやエコーキャンセルなどの機能も備わっている。必ず、オリジナルサウンドの設定をオフにする必要がある。

今後の展望

毎回言ってるが、今度こそ今度こそ今度こそ、配信システムはこれで一つの完成形だろう。ココ最近、Zoomの使い方を人に教える機会が増えてきた。また、よりシンプルなものを求められる機会も増えてきた。「いやこの1年間苦労して積み上げてきて、オペレーションの安定性とコンパクトさを担保した最適解がこっち」とか「悩んだり前に進めない時間を金で買ったと思って機材に投資した」考えを根底から覆すが、おそらくV-8HDを使う限りこのシステムは普及しない。

じゃあ、普及を自分が望んでいるかというと悩ましい。「工夫次第でできないことはない」ことから「こういうのできるかな?」と多くの人に思ってもらって、ピンチをチャンスにの発想でオンライン化(あるいはハイブリッド化)が進んでくれるとうれしい。

高価であったり、便利さは安全・安心の担保だと考えている。また、投資という考え方をすれば時計の針を一気に進めることもできる。練習し、習熟すればできるかもしれないことも、少し便利な機材を導入してその次のステップに早めに到達できるという考え方。

でも、一般化のためには誰でもできることを目指すべきなのか・・・。

がんばってきた自分としては複雑な気分・・・。ここたった1年の出来事なんだけどね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?