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リモートワーク協奏曲

wikipediaで協奏曲と引くと

って出てきますね。

自分はほとんど音楽を聞きません。
なので、巷で流行している楽曲、流行歌はほぼ知りません。
耳に残る音楽・歌を聞いたときに気になってネットで検索することはあるけど、CD(古い?)を買おうとか音源をDLしようとは思わないですね。

Youtubeで音楽を聞く(見ることは稀)ときは、独奏楽器の音楽を聞きます。
それぞれ複数の独奏楽器がそれぞれのパートを奏でているのをぼーっと眺めて、それで終わり。
後味っていうか、余韻に浸りつつ、次のチャンネルをクリックするみたいな。

コロナ禍で仕事もほぼほぼリモートワークが中心となり、今年になって会社に出勤した日数は合計しても3ヶ月分も無いと思います。

Zoom、WebEx、Teamsなどなど、さまざまなリモートツールが台頭してくるなか、先日はZoomで社外研修会を行いました。
研修と言ってもほぼ半分は座談会みたいな感じなので、個々人が掲げるテーマについて個々人の主観を9割前面に押し出して議論するという、かなり不経済なもの。

初期の頃からのZoomの機能かは知りませんが、Zoomって、発言者の人の画像を強調する機能があるようで

いま、この人が発言してます!

みたいに顔の動画を強調してくれます。
演奏会で一部を切り取って強調表示するみたいに。
まさに「Zoom」なんですかね?
それをぼーっと見ながら「リモートワーク協奏曲なんだな」と思いました。

聴衆は聞いていてもいいし、聞かなくてもいい。
複数画面を使ってリモートワークをしている人は、最初から最後まで別の画面を見ているのか、明らかにカメラの方を向いていない人もいる。
カメラ・マイクをOFFにして、コーヒーを入れに離席する人も居れば、トイレに行く人もいる。
最強なのは、最初からカメラもマイクもOFFしていて、そもそも会議に参加しているのか不明な参加者もいる。

逆に、高性能マイクのせいで、キーボードのクリック音がめちゃくちゃ大きくて、会議の悪影響を与える参加者も居たりする。
またペットが近くで鳴いたり。
おそらく猫か何かがキーボードをイタズラしたのか、画面上に
「zzzzzzzz 」
みたいな意味不明な文字列を打ち込む参加者(猫なんだろうけど)も。

会社への通勤時間がなくなった分、仕事の拘束時間以外の自由な時間が増えて、喜んだ人も多いでしょう。
また、どうしても実機を扱う必要から、出社を迫られる人にとっても行き帰りの通勤電車の混雑具合が緩和されたことで恩恵を受けた人もいるでしょう。
逆に、街から人の数が減ったことで打撃を受けた業態の方も多いでしょう。

リモートの世界で見渡せる人の数って当然に限りがあるし、不特定多数の誰かと好きな時に繋がれるわけではない。
リモートワークをほぼ一年近く実戦してみて、当時の通勤電車に乗って、いつもの馴染み(相手はそう思っていないとしても)の人の顔を見ることって、意外と気分転換になっていたんだと思うこの頃。
電車やバスの遅延で「ちっ」と舌打ちしたことでも、仕事が終わって10歩でリビングに到着してビールが飲める環境が常態化すると、なぜか当時を懐かしく思い出す。

上司の顔って本当はどんな顔だったっけ?とかね。
(辺境の地に住んでいるわけではないが、通信インフラの関係で動画を送れない環境もあるわけですよ)

リモートワーク初期の頃は、動画・音声で話すのが煩わしくて、かなりの時間を”チャット”でコミュニケーションを取っていました。
リモートワークとは?みたいな心の準備ってやつが出来ていないから、とにかく”リモートワークらしく”しなきゃ、みたいな。

昼間は家族とも完全に隔離。
家族にとってみても、普段は家に居なかった奴が、昼間にリビングで昼飯を食っている環境に慣れる時間も猶予も無かったので、不快感を隠さない訳ですね。
自分としては、そこを責める気はないです。
かくいう自分も困惑していたので。

家の中もぎくしゃく、会社もぎくしゃく。
上司は部下の行動をどうやって把握していいか分からず、知人の勤める会社ではカメラ常時ONとかいう会社もあったとか。
そのうちにライブカメラを家中に設置させられないかと恐怖を感じていたそうです。

部下は部下で、どうやって成果を上司にアピールするべきかを悩む。
日本以外の国では、成果を上司にアピールすることが当然みたいな感じなんでしょうけど、自分の知る限り、日本ではまだまだ”上司が部下をちゃんと評価すべし”みたいな感じが多いのかなぁーって思います。

ほぼ目の前に居ない部下の評価をどうやってするかを本気で悩んでいる上司も居れば、これまでの延長で良いやって感じの上司も居て、温度差がかなりありましたね。

リモート会議の場合、発言しない人はまったく発言しない。
周囲の雑音を拾わないためにマイクをOFFするのはマナーとして理解できるとしても、最初から最後までマイクOFFするんだったら、そもそも会議に参加していなくて良いわけだし、参加者が多いおかげでインフラに負荷も与えるし、それに何より「画面が狭くなってウザい」のだ。

リモートワーク生活は来年もまだまだ続くだろう。
家族との関係も、「コロナ禍」時代に適応していかざるを得ない。

少し肩の力を抜こう。
で、やっぱり「はなし」をしたいのだ。

チャットで会話するのも良いが、やっぱり人の声を聞くことで、活字になった画面上の文字列以上の刺激が得られる。

昼間にリビングに行ってコーヒーを淹れるついでに、家族と会話するのだって大事な気分転換。

最近の自分は、リモートワークの相手が在席マークで、かつ他の誰かと会話していない状態だったら気軽に話しかける(通話ボタンを押す)。
もちろん一言「いま会話OK?」とはチャットで聞くが。

ZoomやTeamsなどのリモートワークツールを開発しているエンジニアの方には、「いま会話OK?」という専用ボタンを是非とも用意していただきたい。

リアルタイム翻訳機能を作っているエンジニアの方にも頑張って頂いて、どんな国の人とも安全に楽しくリモートワークできる世界を作ることで、コロナ禍に対抗できるんじゃないか?と密かに期待しています。

では、この辺で。

ソフトウェア・エンジニアを40年以上やってます。 「Botを作りたいけど敷居が高い」と思われている方にも「わかる」「できる」を感じてもらえるように頑張ります。 よろしくお願い致します。