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マグラムロード発売前にサモンナイト クラフトソード物語シリーズ3作品を遊ぼうとした

「サモンナイト」シリーズのスタッフが集結した作品として大々的に発表された新作ゲーム、マグラムロードの発売日が近付いてきました。

発表直後はサモンナイトシリーズのファンからそれなりに期待の声が上がっていたこの作品、悲しいかな情報が解禁されるにつれて「登場人物少なそう」「戦闘画面のグラフィックがスマホのソシャゲ並」などとネガティブ寄りな感想が散見されるようになり、公式twitterは1.6万フォロワーを誇りながらもゲーム画面の動画を掲載したツイートのRT数が10くらいしかなかったりしており、なんかもう既にダメそうな臭いがプンプンします。まあ、それでも私は買う予定ですが。

それはともかくこのマグラムロードという作品、ジャンルが魔剣創造アクションRPGと書かれており、サモンナイトの外伝作品「クラフトソード物語」といろいろ似通っていそうなのですが、私はこのクラフトソード物語シリーズに関してはプレイ経験がありませんでした。これは単純な話で、当時は子供で小遣いも少なかったので買えなかったのが主な原因なのですが。

せっかくこれから「似たような新作」に触れるというのに、このままクラフトソード物語シリーズに触れずにいるのも勿体ない気がしたので、大変今更ながらも中古のGBAとシリーズ3作品をまとめて購入、順番にプレイし…三作目、「はじまりの石」の序盤で投げ出してプレイ終了しました。そんなわけでここからは各作品の感想です。

クラフトソード物語(初代)

一番面白かったのがこれです。本編ナンバリングと比べると全体的に子供向けっぽい雰囲気が感じられますが、キャラクターデザインは可愛らしいし、ストーリーもシンプルながら少しずつ広がっていく世界や人間関係にワクワクできる内容で、大会で争うライバルでありながらも物語の中で何度も助け合うサナレ・ラジィ・ヴァリラの三人は特に愛着が湧きます。個人的に一番のお気に入りはラジィ(夜会話の相手に選んでたのもコイツ)。かわいい。

かと思えばサモンナイトに付き物の、暗くて"業"を感じさせるような展開もしっかり盛り込まれていて、決して子供騙しの薄っぺらな冒険活劇ではありません。

流石に携帯機の作品なので全体のボリュームは本編ナンバリングに及びませんが、登場人物は見劣りしないくらい大勢登場するし、どの人物もキャラが立っています。その割に夜会話の対象になっているのは護衛獣(4種)+4人しかおらず、「もっと他のキャラも攻略したい!」と感じるのは贅沢な悩み。

重要なテーマであるはずの鍛冶が、武器の性能をカスタマイズできるわけでもないし基本的に順番に上位の武器を作っていくだけのシステムなのであまり面白くなかったのが不満と言えば不満ですが、まあ複雑さがなくて取っつきやすいおかげでサクサク進められるのは良いし、GBAのゲームでこれだけ遊べるなら十分に満足のできる内容でした。

クラフトソード物語2

地味なスタートからじわじわと世界が広がっていった初代とは対象的に、本作はオープニングから大変ドラマチックな演出と展開を見せつけ、壮大な物語を思わせ……そして、全く世界が広がらないまま終わりました。

サモンナイト3の抜剣覚醒を思わせるモノシフト能力はチュートリアル以降、ストーリー上ではラスボス戦まで一切登場しないし、物語の重要人物もオープニングから全くと言っていいほど増えない。オープニング時点で匂わせていた重くシリアスな雰囲気はどこへやら、いざゲームが始まってみれば緩~くのんびりとした展開が続き、終盤のダンジョンでさえ起こるイベントが「風呂を覗いた!」と因縁を付けられる、なんてアホ臭い内容。

前作ではストーリーに深く関わってくるのに攻略できないキャラが多々存在することを嘆いていましたが本作では逆で、夜会話の相手は護衛獣+5人と今回もあまり多くないはずなのに「こんなやつ攻略対象にしなくていいだろ」と思わされるキャラが複数います。登場人物の大半が「主人公の家族や知り合いだから」と非戦闘員の分際で必要もないのに出しゃばってるだけで、物語に深く関わる因縁を持ってるキャラが3人くらいしかいないんだもん。ひたすらに物語がペラッペラでした。

あと、ファンサービスの一環として本作ではサモンナイト2から主人公・ネスティ・アメルの3人が出演しているのですが、ネスティのキャラ崩壊は凄まじいです。初っ端から「"メガネ"と言われると何も言い返せなくなる」という謎の弱点を作られた上、短い出番のうちに「何をしているのだ、トリス!」「で、アメルどうだった?」などと、原作を1週しかプレイしていない人でも違和感を持つようなメチャクチャな台詞を吐いてくれます。外伝作品でのキャラ崩壊は「サモンナイト6」「サモンナイトメモリーズ」でも散々ありましたが、個人的にはこれが最悪だと思います。(書いた後で思ったけど6は外伝じゃねえな。まあ出来の悪い外伝みたいなものだろ)

システム的には一応進化してはいるのですが、良くも悪くも前作からそこまで大きくは変わっていません。武器の強化や、耐久度を消費して放つ必殺技の追加は中々良い感じですが、必殺技はちょっとバランスを壊している感があります。終盤の戦いなんてほとんど高速3連続攻撃連打してるだけで勝てたぞ。

クラフトソード物語 はじまりの石

そして、私がクリアせずに投げた3作目です。

何だかもう、キャラクターデザインが急にコロコロコミックみたいになった時点で嫌な予感がしていましたが、登場キャラによるやり取りもコロコロみたいな内容で、いきなりの夢オチから始まり、クール系かと思えば突然ギャグ顔でぶりっ子みたいなことを言い出す親方、人に迷惑をかけて謝りもせずに「私に関わると不幸になる」と被害者みたいな雰囲気を出して立ち去ろうとするヒロイン(?)、取っ組み合いになった際に胸を触って「お前女だったのか!」と言い出す15年前ですら古臭いと感じる展開、「ぶつかった責任取って俺と付き合え」とか何とか言い出す安っぽい露骨な悪役キャラなど、これ対象年齢6歳か?と思うような寸劇のオンパレード。

どう頑張ってもこのキャラクターたちに愛着を持てる気がしないので諦めました。と言うかこれサモンナイトじゃないだろ


というわけで、結局3作品全部遊ぶ計画は頓挫したわけですが、初代は間違いなく面白かったのでまあ良いでしょう。はじまりの石やりたくないので護衛獣替えて初代もう一週やります。

まあ、考えようによってはこれはチャンスです。

私の中での評価は 初代>>>>>2>>>はじまりの石 くらいなので、マグラムロードが多少ガッカリな出来だったとしても、クラフトソード3作品と一緒に比較して2番目くらいには面白い評価になれそうです。良かった。いや良くはねえな。

ともかく、マグラムロードの発売は3月18日です。俺は買うけど普通の人は様子見した方がいいと思う

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