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世田谷区立産後ケアセンターを視察しました

1月13日親子・子育て応援laboは、世田谷区桜新町にある産後ケアセンターを視察させていただきました。
今回は子どもの事故予防議連にもお声がけし、ご参加いただきました。

区の職員さん、施設長(助産師さん)より施設について、ご説明とご案内をいただきました。

当日は、利用者の予約がいっぱいで実際にお部屋を見せていただくことや、利用中の方のお話をうかがうことはできませんでしたが、新生児など小さな赤ちゃんがすやすや眠っている様子に大変癒やされてきました。


世田谷区について

【世田谷区概要】
人口915,439人/23区中トップかつ増加中
出生数6,713人(漸減)
晩産化が進む
祖父母の同居:70.5%が同居近居でない 
5箇所区役所支所あり

区立産後ケアセンターについて



こども計画の重点施策である「世田谷版ネウボラ」の取り組みのひとつ(児童虐待2次予防)

2008年3月全国初の事業化(当時、根拠法令なし)
武蔵野大学へ委託していたが、撤退
2017年条例制定
2018年4月~区立で運営を開始(日本助産師会へ運営委託)
※区市町村独自基準型に基づく施設
2021年母子保健法に位置づけられる
区内の産後ケアは、ママズルーム(デイケア)もあり。

産後ケア
対象:産後4ヶ月未満
(修正月齢も含む。但し寝返りを盛んに行う場合はNG)
利用料金:1.5割自己負担
・宿泊1泊2日9,000円
・デイケア3,000円
・未就学児きょうだい1人まで一緒に利用可能:1泊3400円追加(きょうだい利用)
・多胎児は1人当たり500円追加


視察してわかったこと

・出生に対する利用率 R3年:854人12.7%
過去3年間 11.9%→11.1%→ 9.4%と推移している
・抽選について  申し込みは年間3100件 54%は利用できている
・利用者のうち2割は継続的に支援が必要
・コロナ禍でR2.10月~オンライン相談を開始
・区と年1回合同連絡会を開催
・利用者にDVのスコアをとる
・お部屋の稼働率は8割程度
・利用開始時期は産後1ヶ月未満が半数超え
産後1ヶ月を過ぎてから初めて利用する方の意見
「知らなかった」
「もっと大変な人が来るところかと思っていた」
「家族に申し訳ない」
「大変過ぎて申し込みできなかった」など
・利用日数:7日の最大利用が25%
・自己負担割合は1.5割と設定している

今後の課題:
父親への支援
ケアの評価が見えるシステム
ケアの質の向上
出産4ヶ月以降の支援
関係機関とのさらなる連携


感想

病院やホテルのような明るくてきれいな建物、バランスのとれた献立においしそうな食事、助産師・保育士・臨床心理士(専門職)による手厚い産後支援が提供されていることがわかりました。自己負担割合を1.5割と低く設定することで利用のハードルを下げているものの、利用している区民はまだ少ない状況もわかりました。
今後にむけて新たな取り組みも検討されていて(詳細は省きます)、地域のニーズを把握し取り組む様子に頼もしく感じました。

様々な自治体議員が集まり意見交換や質問をすることで、新たな気付きや学びを得ることができました。

世田谷区職員および、産後ケアセンター職員の皆さま、お忙しいところ視察を受け入れてくださりありがとうございました。

文責:江東区議会議員 酒井 なつみ