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『すべての欠片がなくたって』コバナシ

さる5月5日(水)、おなかグーグースさんのニューEP『すべての欠片がなくたって』が配信開始された。

私 が イ ラ ス ト を 描 い て い ま す

生きててこんなことある? あるんだなぁこれが
未だに夢見心地でプレイヤー開くたびにストア開くたびに感情が大暴れするんですよ
今回、ありがたくも私の創作である『さんせか』そして『さんしぎ』のキャラクター「マゴサ(吉田孫左)」にスポットライトを当てていただき、畏れ多くもイメソンとして制作していただきました。

ご依頼をいただいて震えたぜ。


今回は、ご依頼いただいたときのコヤマの小話と、イラストの解説を少しして、楽曲の宣伝をさしてもらおうと思います。
少しばかりお付き合いください。

また、大仲ヒナタさん(おなかグーグース)からのコメントもいただきましたので要チェックです!

■走る衝撃、唸る興奮

遡ること数ヶ月前。
あまり通知のこない私のDMに一通の連絡がありました。
それこそが大仲ヒナタさんからのご連絡で、イラスト制作のご依頼でした。

個人的な話をさせていただくと※ずっと個人的な話です※、私にはインディーズ辻斬りといって試聴して気になったインディーズ曲を手当たり次第に購入していくという癖(ヘキ)があるのですが、2016年、おなかグーグースさんの『精神的シチュー』に出会ったのも、それによるものでした。そこからすっかりファン。しかもTwitterで繋がる。
思い返してみれば、当時から今日までご縁が続いているのはかなりすごいことです。

それは置いといて。とにかく数年来のファンでして、ご依頼を聞いた瞬間に頭から爪先まで衝撃が駆け抜けました。
しかし文面で「!?」とか「ウワーーッ!!!いいんですか私で!!!」とも言えず、言えずというか控えないと……と極めて文面は冷静に受諾。
心の中ではよくわからない興奮がぐるぐると渦巻いていました。
そもそも、コミッションを受けることはいくつかありましたが、こういったご依頼を受けるのはまったく初めてでした。いわゆるお仕事です。
おなかグーグースさんの世界観をぶち壊さないように、
ああいうテイストこういうテイストで……と想定しながら、内容のヒアリングを行いましたところ、

『さんせか/さんしぎ』のイメージソングです と。


『さんせか/さんしぎ』のイメージソングです

と。


しかも主人公が「マゴサ」と。


爆ぜました。


それまで頭の中で想定し描いていたテイストが吹っ飛んでいきました。
具体的にどんな感覚になったか覚えていないくらい、喜びに圧倒されたのだけは確かです。

そうして(表向きは)粛々と、イラスト制作が始まりました。

■イメージソング

「マゴサ」というキャラは『さんせか』と『さんしぎ』では少し雰囲気の変わっているキャラです。
マイペースでのんびりしているのですが、精神面が2作品のあいだで大きく変化しています。
内側に閉じこもっている『さんせか』と、
少しずつ外側に行こうとしている『さんしぎ』と。
せっかく2作品のイメージソングとして組んでいたたいたので、2つの要素をいれたい。

更に雰囲気のヒアリングをした際、『さんしぎ』キャラクターの下平さんのこのイラストをイメージに上げていただいて、他にも色々と挙げていただき方針を決めました。


■その手は誰の手か?


『すべての欠片がなくたって』には

僕は手を取って 駆け出しそう

僕が手を取って 駆け出したら

という2つの歌詞があります。

当てはめると『さんせか』ではまだ手を取れない、『さんしぎ』はこれから手を取るという解釈に行き着きました。

では、イラストの手前に配置されたのは誰の手か。
実は下平さんの手だけではないのです。
『さんせか』時点でマゴサに手を伸ばし続けたのは、いとこのイチサ君でして。
このイチサの手でもあります。

イメージとしては完全に下平さんのイラストに対比しています。
しかし内包するなら『さんせか』も『さんしぎ』もがいい! となって、これは2人にするしかあるまいよという思いからそうなりました。

■マゴサの姿に2作品を見る

また、表情も少しこだわりました。
『さんしぎ』だけのイメージソングなら、たぶん私はマゴサのことを少しはにかませていたんじゃないかなと思います。
『さんせか』もあるからこそ、この手を取る迷いも出したくて……でもその手を取れないという雰囲気は入れたくなくて。
迷いのある表情として受け止めていただいていたら、こだわった甲斐あるというもの。
どうでしょう? 直接聞くのは怖いから胸の中でお返事してください。
ありがとうございます。

加えてその姿にも2作品要素を入れています。
これは誰から見てもわかるというこだわりではなく、私の気持ちとしてのこだわりなのですが……。
右半身と左半身でマゴサの姿が少しだけ違います。


『さんせか』マゴサは髪もっさりワイシャツきっちりスタイルで、シャツの色は薄い青です。
『さんしぎ』マゴサは髪すっきりワイシャツゆったりで、シャツの色は白です。

私は半身分割の表現が大好きなのですが、今回もそれを入れてみました。
完全に自己満足の範囲なのですが……。

また、右手は意図的に見えない構図にしました。
彼の大きな身体的変化のひとつでもあって、ここだけはどうにもならないので。

最後に、“欠片”というワードがあったので背景に欠片をちらちら散らしました。

いやあの、ほんと『さんせか』でマゴサの砕けた心の欠片が散らばってるの考えたらドンピシャすぎてホント震えるんですよねこの歌詞。『さんしぎ』の前に進むことを決めてる視点で聞くと情緒が大暴れするんですよ。

もっかい歌詞貼ります※許可を頂いています※

そんな感じで、作者として喜びと興奮を混ぜ込みながらイラスト制作させていただきました!!
リリースから数日経っていますが、
手にとってくださった方ありがとうございます。

おなかグーグースさんの楽曲はどこか切なくてだけど優しいもの。
僭越ながら私のイラストから知ったよ! という方がもしいらっしゃいましたら、この機会にぜひ他の曲も聞いてみてください。


■大仲ヒナタさん(おなかグーグース)にコメントをいただきました!

 
2016年にツイッターで知り合った時から
「いつかこの方とコラボがしてみたい!」と
曲を書いては温めてを繰り返してきましたが
やっとファンレターを送る事ができました。

タイトル曲「すべての欠片がなくたって」は
コヤマさんの描く素敵な作品群に感化されて
練り始めた二次創作的イメージソングです。

イラストにも描いて頂いた「マゴサ」くんの
不器用で誠実な部分を音色の中に込めながら

心が暮れそうな時、大切な存在を思い出して
手を伸ばしてほしい、その手を取ってほしい
という想いを歌詞に変えて歌ってみました。

おなかグーグースでは恒例の言葉遊びですが
歌詞を音読するとあの言葉が出てきますよ。

これからもコヤマさん作品の登場人物による
にぎやかなやりとりを楽しみにしています!

大仲ヒナタ (おなかグーグース)

言葉遊びはぜひ、見つけてみてくださいね!
う〜んさんせかさんしぎ!


■おなかグーグース 4th EP
 『すべての欠片がなくたって』

1.すべての欠片がなくたって
2.To Escape
3.わたぐもかぞえて
4.いやなこと
(アルバム価格 700円※一部価格変動あり)
各ストリーミングサービス、音楽ストアにて配信中!


▷おなかグーグース Twitter
https://twitter.com/onakaggs
▷おなかグーグース webサイト
https://onakaggs.jimdofree.com/

▷高橋コヤマ Twitter
https://twitter.com/o88tirori


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