2022/06/23

夕食に麻婆豆腐を作るとパートナーが言った。ソースを使用せず調理するのは初めてと言うので帰り道に簡単に材料を伝えた。

キッチンに立つ彼に声をかけようと背後に立つと「ひとりでやってみたい」と言う。口出しはうざったいかもしれないと、気にしないようにした。

出来上がった麻婆豆腐はにんにくとひきにくの香りが立ち、とても美味しそうだった。それに、普段料理をしない彼が作ってくれた気遣いが嬉しかった。パートナーは辛いかもしれないと言うが気にせず口に運んだ。

辛いと言うより塩辛く、飲み込むと舌が痺れる。

「塩入れた？ どれくらい？」
「食事用のスプーンの先端くらい」
「味噌と醤油は？」
「入れてない」
「何の味？」
「豆板醤を大さじ4以上」

なぜレシピを見なかったのかと聞くと、レシピがなかったらどんな味になるのか気になったらしい。

レシピを見たらどんな味になるのか気になるね。そう言って彼がお湯を足し、味を薄めた麻婆豆腐を完食した。