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実は、榎木淳弥とSSSS.DYNAZENONの親和性ってめちゃくちゃ高くて…(ろくろを回すポーズ)

最近、声優の榎木淳弥さんにハマっている。榎木さんが出ている過去作品をNetflixで観まくったり、榎木さんが出演する朗読劇を観たり、榎木さんが出演する作品を観るためにディズニープラスに加入したりと、近年まれに見るレベルで声優さんに投資している気がする。というわけで、今回は榎木淳弥さんにハマったきっかけの作品の話をしたい。

SSSS.DYNAZENONって知ってる?

榎木淳弥さんが出演するのが運命だったんじゃないかと思えるくらいハマってたんですよ。だから、是非とも榎木さんのファンにはダイナゼノンを知って欲しいし、ダイナゼノン観てた人には榎木淳弥を知って欲しいと切に願っています。

SSSS.DYNAZENONとは

キルラキルやリトルウィッチアカデミアなどを手がけたTRIGGERが制作を手がけた作品で、前作であるSSSS.GRIDMANと同じく、円谷プロダクション制作の実写作品『電光超人グリッドマン』がベースになっている物語だ。

日常パートの「いまそこにあるような日常」感と、そこからガラリと非日常へと急転し、特撮好き大興奮の派手な演出が光る、怪獣との戦闘パートが始まる。この緩急こそがダイナゼノンの魅力だ。

特撮パートがスピード感のあるアクションなのに対し、日常パートでは会話の間やキャラの話し方など、非常にリアルなやりとりになるように演出されている。映像作品において、「普通ならこんなに間が空いたら放送事故レベルでしょ?」というぐらいに間が空いていることもある。(ヒロインがひたすらチュロスを食べるのを無言で見つめてたりとか)
ちょっと心を寄せている女の子が黙々とチュロスを食べてるのをなんとなく見守ってしまう。一般的にはテンポが悪くなってカットされてしまうような場面を敢えてそのままにして生かし、リアルな生の会話を作り出すのが、本作の魅力であり、そういう何気ない空気感を描くにあたって、役者の芝居も過度にデフォルメされておらず、自然な芝居であるように意図されている。(これは前作のSSSS.GRIDMANでも同様であった。)

榎木淳弥の芝居とは

榎木淳弥さんの芝居は、一般的なアニメ作品における声優のそれとは少し違う。
彼の芝居の特徴は、登場人物が本当にそこに生きているかのような、「生っぽい芝居」である。彼の芝居は、演じているキャラクターが我々と同じような等身大の人間であるような親しみやすい印象を与えている。
例えば、呪術廻戦の虎杖悠仁やMCUのトム・ホランド版スパイダーマンなどは殆どの人の記憶に新しいだろう。覚悟を決めて、地に足をつけてどっしりと構えている主人公らしい面もありつつ、基本的には一般人と同じ感覚を持ったままであるようなキャラクターを演じることにおいて、榎木淳弥さんの右に出るものはいないと私は考えている。

しかし、この「生っぽい芝居」には賛否両論あり、ときに使う作風を選ぶ面がある。一般的に、アニメーションや特撮といったデフォルメされた世界の人物を演じるにあたり、少なからずその芝居というものには現実よりも誇張されたものになる。本人も覚悟の上でこの芝居を貫いていると語っているが、作品によっては「棒読み」という声が上がってしまうこともある。
とはいえ、それがピッタリとハマってしまう作品だってもちろん存在する。その作品の代表例が、先述したSSSS.DYNAZENONなのだ。

麻中蓬は誰が何と言おうと主人公なんだ

SSSS.DYNAZENONで榎木淳弥さん演じる麻中蓬はひょんなことからダイナゼノンに乗ることになった、普通の高校一年生だ。自分に出来ることを自覚し、自分が手にした力で守れるものは守りたいという正義の心を持ち、好きな人が抱える悲しみに寄り添い、泣けないその子の代わりに涙を流す、とても優しい男の子だ。

榎木淳弥さんの自然な生の芝居が、麻中蓬の「普通の高校生」感を裏付けているのは言うまでもない。雨宮哲監督作品における日常パートでのリアルな若者の雰囲気を表現できる、非常に適切な人選と言える。

だが、本作が特に榎木淳弥さんの本領発揮作たる理由は、そういった日常パートのリアルな芝居もできて、終盤の「王道主人公」感あふれる麻中蓬に合わせてしっかり声をチューニングしていける点にあると私は思う。10話から最終回にかけての麻中蓬は、誰が何と言おうと「ヒーロー」で、「主人公」だった。10話で怪獣の見せる夢に囚われた夢芽を助けようと何度も何度も見えない壁にぶち当たりボロボロになりながらも、挫けず夢芽の元に辿り着こうとする蓬の魂の叫びに、心が震えた。

つまり、「漢・麻中蓬」に対してこんなにもアツくなれるのは、彼を演じる榎木淳弥さんの、SSSS.シリーズの日常パートの特徴である生っぽい芝居の路線にも、TRIGGERアニメの作風に合わせたアツい芝居にも柔軟にアプローチできる力量の賜物だということを私はお伝えしたいのだ。


SSSS.DYNAZENONは前作のSSSS.GRIDMANを観ていなくても楽しめる(観ていれば尚楽しめる)し、なんなら電光超人グリッドマンのことをあまりよく知らないという人でも楽しめるようになっている、門戸の広い作品なので、是非とも多くの人に観て頂きたい。そして、最近の若い声優なんか知らんわという歴戦の古参オタクには是非とも「榎木淳弥」の名前だけでも覚えて帰って欲しい。いやほんと何卒宜しくお願いいたします…。

https://www.netflix.com/search?q=ssss&jbv=81442506


ちなみにこれを書いている今(2021/09/22)、TRIGGER製作のSTARWARS  VISIONSでTRIGGER主人公してるcv.榎木淳弥キャラを再びお出しされて情緒が大変なことになっています….。TRIGGERアニメ好きでスターウォーズも好きな人は良かったら観てください。榎木淳弥さんのファンはこのために新規でディズニープラスに魂を売っても損しないと思います。
私はそうでした。

売りましょう、魂を。


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