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TRIGGER NIGHT Vol.13,Vol.14行ってきた日記

4月22日、私は池袋にいた。
今の職場の勤務初日以来着ることの無かったパンツスーツに身を包み、パンプスの硬い足音をサンシャイン通りに響かせながら、まだ人もまばらな土曜午前の池袋を闊歩する。
一見、企業説明会帰りに池袋のアニメイトを覗きに来たオタク就活生だが、そういうわけではない。私は大好きなアニメスタジオのトリガーが開催するイベント、『TRIGGER NIGHT』に参加するために池袋までやってきたのだ。

なぜスーツでアニメイベントに参加するのか?
それは、今回のイベントのメインとして取り上げる作品に関連している。

イベントキービュアルに描かれた少女、「新条アカネ」を見れば一目瞭然、今回のトリガーナイトのテーマは現在公開中の映画『グリッドマンユニバース』だ。監督の雨宮哲さん、キャラクターデザイン・総作画監督の坂本勝さん、アニメーションプロデューサーの志太駿介さんのほか、昼の部では作中の各パートで作画監督を務めたアニメーター陣、夜の部ではアレクシス・ケリヴのキャラクターデザインを手がけたコヤマシゲトさん、TRIGGERの重鎮枠の吉成曜さん、今石洋之さんなど、豪華な顔ぶれによるトークが繰り広げられる、1日限りの夢のようなイベントだ。
そんな楽しいこと間違いなしのイベントに行くとなれば、自分の気持ちを高めたいという気持ちにもなる。こんなこともあろうかと、私の今作イチオシのキャラクター、新世紀中学生のレックスが身につけている竜のピンバッジを予め購入しておいたのだ。流石に翌日は仕事だから髪色はいじれないし私はネクタイも結べない人間なのでコスプレ未満の雰囲気コーデでしかないのだが、まあ雰囲気だけでも新世紀中学生っぽい感じになれれば楽しいかなという軽い気持ちで、スーツで参加することに決めた。


フォロワーにバッジを褒めてもらったり、物販のスタッフさんに「二代目コーデですか?」などと声をかけてもらったりと、なかなか周りからも好評だったのが嬉しかった。

物販では今回なんとしてでも購入したかった「新世紀中学生 レックスTシャツ」をゲットすることができた。新世紀中学生のスーツに身を包んだ、アンニュイな表情のレックスのイラストがバックプリントに描かれた、シンプルなデザインのTシャツだ。この実物が物販待機列の途中にあった階段の踊り場に展示されていて、並んでいる間も早く欲しくてたまらなくてソワソワしてしまった。物販整理券の後半の番号のときにはもうかなり売れてしまったようなので、みんななんだかんだ言ってレックスさん好きなんだなぁと嬉しくなった。

昼の部は少しだけ開演時間が押してのスタートになった。アニメーターさんはあまりお話が得意ではない職人気質の人が多いのかなという勝手な先入観があったものの、それをぶち壊していく作画監督のうちの1人、半田修平さんが特に印象に残った。半田さんは喋りも面白くて、今回も自分がキャラデザしたスプリガンのアニメの宣伝をしていた。ちなみにもちろん私はすでにアニメのスプリガンを全話視聴済みなので、安心して頂きたい。
あまりこういったトークの場に慣れていなさそうな方にも司会の若林さんが話題を振ったり、雨宮監督や坂本さんがお話の内容にフォローを入れていたりして、とても楽しくトークを聞くことができた。また、特に印象に残っているのは、アニメーションプロデューサーの志太さんのスケジュール管理デキる人感が凄かったということ。若林さんが「この時ってどうだったの?」という話を振るとすぐに「このときはこういう話が進んでて…」っていうのが具体的な時期(何年何月)までスラスラ出てくる。グリッドマンユニバースの制作状況全部頭に入ってるんじゃないかっていうぐらいで、SSSSシリーズの安定した制作スケジュール管理はこういう人によって支えられているんだなとしみじみ思った。

昼の部が終わって、夜の部の開演まで少し時間があったので、少し早い夕飯にした。
サブカルの街池袋という土地柄もあるのか、入った店のBGMが全部ボカロだった。
『シネマ』を聴きながらTwitterを開いて昼の部の感想を漁る。
すると目に飛び込んできたのは、レックスを
演じている声優の濱野大輝さんのツイートだった。

昼の部に来ていたのか。関係者席が2階らしいという情報があったので、多分そこにいらっしゃったのだろう。とはいえ、自分の好きなキャラを演じてくれた声優さんと同じ空間で楽しい時間を共有できたなんて、素晴らしい経験になったなと温かい気持ちになった。濱野さんはSSSS.DYNAZENONでガウマ役として出演が決まってからこのチームに加わった声優さんなのだが、普通にプライベートなどでもグリッドマン・ダイナゼノン関連のイベントに足を運んでいたり、おもちゃを購入したりしている様子をご自身のSNSにアップしている。また、グリッドマンユニバースの舞台挨拶では劇中のレックスのビジュアルに似せて、髪をピンクに染め、スーツを着て登壇するなど、自身の演じた「ガウマ/レックス」というキャラクターに対して寄り添ってくれているのが感じられる。好きな作品の、好きなキャラを演じてくれている声優さんがこんなにも作品と役を愛してくれているということが、オタクにとっては何よりも嬉しいのだ。
ホクホクとした気持ちで胸がいっぱいになったところで、夜の部まであまり時間が無いことに気づき、カウンターに提供されたできたてのオムライスを黙々と口に運んだ。

そして夜の部。

昼の部でこういうパターンの写真撮るの忘れた


夜の部は『グリッドマンユニバース』がどのようにして出来上がっていったのか、構想についてのお話がメインだった。当初の構想の中には、「セクシーアイドルSOS」とか「沖縄大決戦」になるとか、今のお話になるまでに紆余曲折あったということが非常に伝わってきた。ちゃんと自分たちがやりたいことをやりつつ視聴者が観たいと思う作品とは何かを考えられる製作陣で本当に良かった。
コヤマさんが劇場版のためにデザインしたアレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)については、「あめっちの好きなモノを取り入れてデザインした」という話が特に興味深かった。
警察官はいつだって「正義(ジャスティス)」だよな、そうだよな。

1日を通して「株式会社トリガー」をたっぷり浴びて、非常に楽しい時間を過ごすことができた。トリガーナイトは前回のサイバーパンクの昼の部が初参加で、今回初めて終日参加できて本当に良かった。最初昼の部は自力ではチケットが取れなかったのだが、親切な方にチケットを譲って頂いて参加することができた。本当にありがとうございました。
欲しいグッズも買えたし、入場特典のステッカーも昼夜で2種類ゲットできたし、もう何も思い残すことはない。
楽しい気持ちで胸をいっぱいにしながら家路を急いだ。


物販の購入品を並べて写真を撮ったのでTwitterにアップするか、とTwitterを開く。
広げたままのグッズたちも片付けぬまま、今日のトリガーナイトの感想やレポがTLを流れていくのを眺めていた。

ん???????

マジ……………?????

SSSS.DYNAZENON 第XXX回 『こんなことって、ある?』


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