オバケ探知機とシミュレーション仮説とゲーム脳
今日、熊本県の有名な心霊スポット「田原坂」の近くを通りかかった。
でっかく田原坂と書いてあってわかりやすい。田原坂は国内最後の内戦、西南戦争の激戦地だ。今でもなんやかんやオバケの噂がある。
せっかくなので、この前買ったオバケ探知機「ばけたん霊石改」を使ってみた。どんなものなのかについてはこちら。
ピピー
青だ。こいつ的には何かがあることを示している。いきなりこんな反応が出るとは予想してなかった。出ても赤が出ることを予想していた。
色はこんな感じで結果を表している。
青ということは「なんかあるけど良いもんなんじゃないかな、多分」みたいな感じだ。
一度の結果では偶然の可能性もあるのでその場で10回使ってみた。結果
青・緑・緑・青・緑・黄・青・緑・緑・赤
青3
緑5
黄1
赤1
となった。明らかに青に偏っていると言って良いだろう。(全く偏りがなかったら全部緑になる)
ばけたんがどういった理屈で動いているかは以前も紹介したがこちらの記事が詳しい。要約すると、ばけたんは乱数を発生させまくる装置で、乱数に偏りがあったら教えてくれる。世の中の心霊スポットとかパワースポットとか呼ばれるところでは乱数が偏ったりするデータがある。「乱数が偏る=なんかあるのでは」という理屈だ。なんかそんな感じだ。
この田原坂もなんかそういう「場」なのかもしれない。
さて、昨日このばけたんを触りながら「じゃあそういう所でデタラメな数字を発生させまくるとなぜか偏るとして、それはなんで?」と考えていた。考えているうちに「この世界がデジタル的な存在だから」だったら説明がつくな〜と思い当たった。
「ヤベー、ナ月がヤバい思想にハマってる」と思われるかもしれないがそうじゃないので安心して読んでほしい。大丈夫だから。「この世は全てまやかしなんだよ!」とか言いながら暴れたりしないから。「だったら面白いよね」くらいの話だから。(あと俺はゲーム脳です)
シミュレーション仮説というのがある。「この世界はめちゃめちゃ大規模なコンピューターで再現された仮想の世界なんじゃないの?」という説だ。マトリックスとか、ループ(リングシリーズのやつ)とか、SSSSグリッドマンとか、あんなのを思い浮かべてくれたら良い。
SFの話といえばそうなのだが、肯定的な面からも否定的な面からも大真面目に研究されている仮説でもある。
仮にそうだとして、シミュレーションを作った人がなんのためにそんなものを作ったのか。ゲームみたいな娯楽のためかもしれないし、何かの研究のためかもしれない。
シミュレーション仮説を研究している人の中には「だとしたらどこかに開発者のイースターエッグ的なメッセージがあるんじゃないか」と考えて探し回ってる人もいる。
もちろん今のところ見つかっていないけど、宗教系のアレな人が「神の啓示を得た!!!!」とか言ってるのは案外それなのかもしれない。
このシミュレーション仮説は宗教と組み合わせるとかなり面白くなる。神とは「シミュレーションの外からこちらを見ている人」になるし、祈りとは「シミュレーションの外の人とあの手この手でコンタクトを取ろうと頑張ること」になる。宗教に熱心な人にメチャメチャな不幸なことが起きた時、彼らは「神はいないのか」と思うかもしれないが、俺たちがゲームのモブキャラが死んでも「アチャー」程度にしか思わないのと同様に、シミュレーションの外の人もそんな感じで思っているのかもしれない。逆に、運や偶然で片付けられないような「神の奇跡」みたいなことが起きた時は、それは外部の人が神として介入しているのかもしれない。
では、この世界がシミュレーションだとしたら超常現象とはなんなのか。
1:シミュレーションのバグ
2:シミュレーションを作った存在が意図的に仕込んだ悪ふざけなど
3:シミュレーション内の人工知能である俺たちはまだ理解できてない物理現象
可能性をあげるとそんなところか。「アニマトリックス」というマトリックスの外伝作品に、マトリックスのバグが発生した空き家がマトリックス内の住人に不思議なスポットとして遊ばれるというエピソードがある。
例えば幽霊。死んだはずの人が薄らぼんやり見えちゃう現象。あるいはポルターガイスト。ものが勝手に宙に浮いたりする現象。どちらも未だ理屈が解明されていない怪奇現象だが「すみません、世界のバグでした」と言われたら「なんだよ〜〜ふざけんなよ運営〜〜」と思いながら納得してしまわないだろうか。
(今「納得してしまわないだろうか」などと書きましたが俺がゲーム脳なだけで全然納得しないかもしれません)
バグにせよ設計者の意図的なものにせよ、この世界がデジタル的なもので、プログラムが走った結果不思議なことが起きているのだとしたら。そこらへんの乱数が偏るって現象が起きても不思議じゃないよなと思う。
オバケ探知機、ばけたんがそういう世界の裏側をちょっと覗ける装置だったら面白いよな。などということを考えていた。
「で、ナ月くんはさ、信じてるの? そのシミュレーション仮説ってやつ」
俺の話を聞いていた少し年上のお姉さん(美女)が焼酎のお湯割りをすすりながらそう聞いてきたとするじゃないですか。
違うんですよ。「絶対そうだよ」とはいえないけど「絶対違うと思う」とも言えないじゃないですかそんなの。
でもそういうものに対して、頭から否定もせずに、かといって盲目的に肯定もせずに大真面目に可能性について考えるのが超楽しいんじゃないですか。オカルトってそうじゃないですか。
逆に俺あれは嫌いなんですよ。河童のミイラとかを「わからないままの方がロマンがあるじゃないですか」とか言って鑑定に出さない所有者。あれムカつくんですよ。仮に「そこらへんのフクロウのミイラでした」という結果が出たとしても「なぜ河童のミイラとして言い伝えられるようになったのか」「なんでみんな信じてたのか」「どうやってフクロウだと発覚したのか」とかが面白いんじゃないですか。
仮にフクロウのミイラだったとしても、これまで100万人が「河童のミイラだ……」と思ってきたものがフクロウだとわかった瞬間無価値になるわけないじゃないですか。もはや本物の河童より河童ですよ、それはそれで。「河童じゃないじゃん! 嘘つき!」とか言ってくる奴は何もわかってないんですよ。チクショウ、わからないものに対して寛容でありつつ真剣にもなれよみんな。
「面白いけど、飲み過ぎよナ月くん」
俺の話を聞いていた少し年上のお姉さん(美女)が俺を宥めながらそんな感じのことを言って俺からグラスを取り上げてくれたら良いじゃないですか。逆に少し年下の後輩(美女)とかでもいい。その場合「ナ月さん」か「先輩」がいい。
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