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妊娠中の身体の変化②-なんか不調の理由がわかる!-

こんにちは!飯田かおりです。
今回は先日の「妊娠中の身体の変化」に続き
目には見えない体の中の変化について
すこし詳しくお話していきますね!
今日もよろしくお願いします♪

①    心臓


普段、心拍数はあまり気にしないかもしれませんが
妊娠中は少し気にしてほしい指標です。

というのも、普段私たちの心拍数は
60~100回/分程度なんですが 
妊娠中は赤ちゃんに血液を届けるために
心拍数は約10回/分増加します。

これは、体調管理や運動の指標になります。
朝の心拍数を毎朝1分間測ってみて
いつもより心拍数がより多い場合には、
身体がしんどい可能性があります。


そういう日は仕事を無理しないように
調整したり運動を控えるなどの
対応をしましょう。

また、妊娠中の運動時心拍数の上限は
140回/分なので、運動するときは
それ以上にならないように特に心拍数を
気にしてみてください。

②    血圧


妊娠前は血圧が正常でも、
妊娠中に血圧が上がることがあります。
妊娠中の血圧が140/90mmHgを超えると
妊娠高血圧症行群」といい
母体にも赤ちゃんにも影響を
及ぼすことがあるため注意が必要です。


はっきりした原因は分かっていませんが、
もともと血圧が高めだったり
腎臓病の持病がある人は
特に発症しやすいので注意が必要です。

発症の予防としては
一日当たりの塩分を7.5g以下に抑えること。
(日本人女性の平均摂取量は9.4gなので
約2g程度抑えることが必要)


また、血圧が低くなることが問題に
なることもあります。

妊娠後期には、
あお向けで寝ると大きくなった子宮によって
太ももの付け根の太い血管が圧迫されて
血流が悪くなることで
気分不快やめまい、立ちくらみが
起こることがあります。
これを
仰臥位(ぎょうがい)低血圧症候群
といいます。

もし仰向けで寝ていて、不快症状がみられた場合には
体勢を左向きにすることで症状が改善します。

絶対あお向け寝がだめ!というわけではなく
こういった症状が起こりやすいことを
知っておき、あお向けで寝るとお腹が張ったり
いつもと違うな・・という 症状が
みられる場合には
主治医に相談し、あお向けを控えるように
することをおすすめします。

③    泌尿器系


妊娠中は尿の量が増えて、
大きくなった子宮によって膀胱も圧迫されるため
頻尿になります。

妊娠末期になるとさらに膀胱が押されるため、
尿漏れを経験する妊婦さんも多いです。
また、膀胱周囲の血流も悪くなるため
膀胱炎腎盂腎炎
起こしやすくなるので注意が必要です。


④    消化器系


妊娠初期に食欲不振、悪心、嘔吐などの
つわり症状がみられますが
これらは妊娠16週で消失するケースが多いです。
重症の場合は、入院が必要となることもあります。

妊娠末期には胃や腸が圧迫され、食道逆流症
起こしやすくなります。
また、腸の運動が低下するため、便秘になりやすく
便秘と子宮で押されることにより
が生じやすくなります。

⑤    血液


出産に向けて血が固まりやすくなり、
血栓ができやすくなります。

また、妊娠中は血液の量は増えますが、
血液中の大事な成分は
赤ちゃんに与えてしまうため、
結果的に母体には貧血症状が生じやすくなります。

その結果、疲れやすさやだるさ、息切れ、
動悸、めまい、食欲不振などの
様々な症状が起こります。
妊娠中は鉄分を意識してとることが大切です。


妊娠中の身体は、目に見える変化以外にも
体の中で色んなことが起こっています。

なんか眠い、なんか疲れる、なんか具合悪い。
すべてはお腹の赤ちゃんのために
お母さんの体の中のスペースや栄養を分け与え
一生懸命育てている証拠です。
毎日、生きてるだけで
お母さんはとっても頑張っているんです。

「いつもどおり」が難しいのは当たり前です。
色んなことができなくなった自分を責めずに
今日も赤ちゃんを守ってる体を労って
変化した体と上手に付き合っていきましょう。

今日はここまで♪
最後まで読んでいただきありがとうございました!

理学療法士
飯田 かおり


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