自分を大切にする仕方がわからない

 私が自殺未遂をして退院した時、ママに言われました。「自分を大切にして。」

 でもママは私が子供の時、大切にしてくれませんでした。毎日怒鳴り、殴り、時には包丁を向けて追いかけてきたこともありました。

 とても印象に残っているのは小学3年生の時、貧乏で薄っぺらい上着しかなかった私は、真冬の雨の中を凍えながら重いランドセルを背負って帰っていました。寒くて、凍え死んでしまいそうで、手が赤くなって痛くて、雨は冷たくて冷えた肌に当たると針を刺すように痛くて、ランドセルは重苦しいし、帰ったらママに怒られて殴られるんだって。苦しかった。私は帰路の途中でワーワー泣いてしまいました。帰ってきてママに「なんで泣いてるの」って言われたので「すごく寒くて」と言ったら「甘ったれてんじゃないよ!」怒鳴られ叩かれました。

 どうしてママがそうなってしまったのか、私はわかっています。家族(小さい私)の為に自分を犠牲にしすぎて壊れてしまったのです。ママは自分の心が壊れてしまった根源的な原因の義理のパパと離れてから優しくなりました。たまに怒鳴るし、当たりも強い時があって怖いけれど、私のことを一生懸命支えてくれます。

 ママは自分が大学に行けなくて後悔しているからって、私を大学に行かせてくれました。

 私はママを許しています。私のために、家族のために沢山頑張ってくれているから、尊敬しています。

 ママは自分を犠牲にしすぎて、心を壊してしまった過去があるからこそ、私に「自分を大切にして」って思ったのかなって。言葉に重みがあるなって思いました。

 でも私は自分を大切にするということができません。

 自傷やODは絶対にしません。若くて綺麗でスタイルのいいこの体しか取り柄のない私は、体、若しくは体内を傷つけるなんてできないのです。老化が早くなるのも嫌だし。

 どういう面で自分を大切にできないのか。

 恋愛です。

 多分、子供の時にママから大切にされなかったことで、自分を大切にする仕方が、認知が歪んでわからなくなってしまったんだと思います。


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